コミュニケーション能力

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「コミュニケーション能力がない」のはどっち?中年の勘違いが危ない

僕たち中年はよく

「今の若者はコミュニケーション能力がない!」なんて言っちゃいますね。

でも、それは真実でしょうか?

「コミュニケーション能力」というものを、一部分しか理解していない可能性大!

かえって害になり得るその勘違いとは?

中年は注意!「コミュニケーション能力」

「指示を的確に受け止められる」だけでいい?

「コミュニケーション能力がない!」と判断する時、

何度言っても伝わらないんだよなあ。

ちゃんと聞いてるのか分からないんだよなあ。

と思っていたら注意。

ただ指示を的確に受けるだけがコミュニケーション能力ではない。

 

問題は、「伝わらないんだよなあ」「分からないんだよなあ」の方にもありますよね?

 

「扱いやすさ」が能力?

部下の中に、「あいつはなんとなくとっつきづらい」という人がいる。

上司自身が打ち解けにくいがために、

「もっとコミュニケーション能力身に付けろよ。」なんて思ってしまうかもしれません。

「扱いやすい部下」

「扱いにくい部下」

を振り分けてしまっているんですね。

どうでしょう?

 

扱いにくいのは、部下だけのせい?

部下から見た自分はどう?

部下を理解できていない問題は誰の問題?

 

「全員一緒」がいいの?

「明るいこと」「話せること」「会話が途切れないこと」

が得意な上司がいたとする。

 

組織の全員に対しその姿勢を良しとして評価してしまうのは、本当に大丈夫か?

意図して偏った組織にしようとしているのか?

『コミュニケーション能力』の捉え方が狭いと、偏った人しか評価できなくなる。

これからの時代、その選び方で本当に大丈夫か?

 

なぜ仕事を辞めたら、孤立してしまうの?

仕事をバリバリやっていると、自分のコミュニケーション能力が正解と思う節があります。

そんな人ほど、仕事を辞めたとたんに孤立してしまう人がいる。

思い上がり、思い込み、虚勢、プライド、独自解釈。

今まで“うまくいく要因”だったものが全て逆転する。

 

それは「コミュニケーション能力」なのか?

仕事上のスキルだったのではないのか?

 

ポイント

今まで都合よく「コミュニケーション能力」で片づけていたものの、ごまかしが効かなくなる。

子供たちの教育はどんどん塗り替えられるし、SNSなどの今までなかったコミュニケーションの場もたくさん登場している。

 

新しい時代のキャリア発達能力

「キャリア発達能力」というものが定義されています。

その中に「コミュニケーション能力」があるのですが、実はそれはこの一部。

 

人間関係形成能力

キャリア発達に関わる諸能力

  • 人間関係形成能力(自他の理解能力、コミュニケーション能力)
  • 情報活用能力(情報収集・探索能力、職業理解能力)
  • 将来設計能力(役割把握・認識能力、計画実行能力)
  • 意思決定能力(選択能力、課題解決能力)

 

人が社会でキャリアを形成していくうえで、この4領域8能力が必要とされているんですね。

 

人間関係を形成する能力。

ただ単に人前で話せることがいいわけではない。

人間関係を築き、社会の中で正しく機能すること。

そのためには「自他の理解」も必要だと言っているんですね。

自分を理解し、他人も理解する。

人の違いを理解する。

これが新しい社会に求められる能力。

昔風に言うとコミュニケーション能力であり、今風に言うと人間関係形成能力です。

 

自他の理解能力+コミュニケーション能力

今まで「コミュニケーション能力」と一括りにしていたものは、もっと広域かつ細分化して捉えないといけない。

「自他の理解能力」+「コミュニケーション能力」

これだけでも“かなり広域”なのが分かります。

 

特に、「自他の理解」がコミュニケーション能力と分けられているということに注目したいです。

コミュニケーション能力があるだけでは、人間関係は形成されない。

自分への理解と他者への理解が必要になる。

 

人は本当に人それぞれです。

一言でそう言っても、必ず人間は自分の当たり前に捉われている。

自分の想像の範囲内には、自分が理解できる一部の人しかいない。

思っている以上に、他人は違う。

 

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同等に求められる『自己理解能力』

僕たちのような中年がコミュニケーション能力を勘違いすることで問題になることがある。

その大きな要因のひとつに、「自己理解不足」があると思います。

 

4つの「基礎的・汎用的能力」のひとつ

「自己理解能力」は、キャリア教育で育成すべき力の「基礎的・汎用的能力」のひとつです。

基礎的・汎用的能力

  • 人間関係形成・社会形成能力
  • 自己理解・自己管理能力
  • 課題対応能力
  • キャリアプランニング能力

 

自分を理解するという項目が独立していることから、それほど大事なものということです。

それもそのはず。

自分を理解できないと、他人との違いは分からない。

つまり、他人を理解できません

 

他人を知るには自分を知る

組織内コミュニケーションで“結果的に”大切になるのは、

多様性を受け入れて「今まで活躍できなかったタイプの人も活躍できる環境」をつくること。

そのためには、

多種多様な人がいることを知ること。

人は違うということを受け入れること。

そしてその前に

自分を知ることが必要になる。

 

僕たち中年は、今まである程度の「成功体験」があります。

それが邪魔をする。

「これが正解」「自分のコミュニケーション能力が正しい」と思ってしまう。

実はそれが一番、「自己理解」を阻害する要因になってしまうんですね。

 

人の違いを認めること

「正しい」とは、反面「間違い」を生むことです。

「自分が正しい」と思うことは、「自分と違う人は間違い」ということにもなる。

 

確かに、組織である程度方向性はあるべきです。

しかし、あまりにも一定の人ばかりを「正しい」にしてしまうと、これからの時代に適応できなくなる。

今までは、偏った価値観でも会社は成り立ってきた。

しかしそんな土壌で育ってきた人は

企業人でなくなった瞬間に「孤立」する。

それは、本来のコミュニケーション能力とは言えないのではないでしょうか?

自分と違う人を認めて活躍し合うことこそ、これからの時代に求められています。

 

ポイント

自分の想像の範囲外の価値観を認めることで、集団の力は発揮され自分の世界も可能性も広がっていく。

自分と違う人が活躍できる土壌を組織につくること。

 

時代の違いを認めること

時代は明らかに、大きく変わっています。

特に多くの世代が共存する組織内では、このギャップが埋まっていない場合が多いですね。

 

若い世代は新しいコミュニケーションツールを求める。

古い世代は情報コンプライアンスを心配し手を出したくない。

 

若い世代はSNSを駆使して簡単に情報を得たり人と繋がれる。

古い世代はSNSを悪とし、信用しない。

 

若い世代はコミュニケーションの場がいくつもあるのに対し、

古い世代は目の前の人とのやりとりや電話しかコミュニケーションと考えない。

 

例えばLINEでも

僕ら中年は「既読つけないなんてありえないだろ」と思っていた。

しかし今は分かります。

すでに商用化されすぎて、昔の感覚とは全く違う。

通知の設定の仕方を知らなかったり、様々な機能を限定的にしか使えていないから昔のままの感覚になってしまう。

 

Twitterは年齢に関係なく使い方次第かもしれませんね。

“使い方を知らない”物が多すぎるんです。

 

この問題の根本にある危険な考え方は、

『今までこれでやってきたから大丈夫だろう』です。

今までとこれからは違う。

成功体験を都合よく解釈せず、中年こそが柔軟に変わっていく姿勢が必要です。

 

ポイント

コミュニケーション能力は、古い世代・若い世代は教え合うといい。

正しい・間違いではなく、違いを認めること。

そのためにまずは自己理解から逃げずに向き合いたい。

 

 

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宮内 利亮

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