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保護者も先生も知らない【キャリア教育】③親ができるキャリア教育

2020年、変わり続けていく社会に対応するため学校は「キャリア教育」を強化。

終身雇用の爪痕を残す社会と急に体制を変えられない学校という状況の中で、先生だけに頼っていていいのだろうか?

親ができる子供へのキャリア教育とは?

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【前回・前々回】社会で何が起こってるの?親がつくる子供のアンテナ

なぜ?強化される【キャリア教育】

  • 職業選択が困難な社会人
  • 「氷河期×終身雇用」の問題
  • 「キャリア」の捉え方の問題
  • どうしたい?どうなりたい?がカギ

学校に頼っていいことなのか?

  • 先生は忙しすぎる
  • 社会の問題を把握しているのは誰?
  • 『第三者へ』教育体制は更新が必要

社会の行先『終身雇用の爪痕』

  • 学生と社会の接続問題
  • キャリアストップ=変化非対応
  • 『学校・大学・社会・家庭』で同時多発的変化を

子供の『興味領域』と『キャリアアンカー』

  • 子供の興味領域
  • 子供のキャリアアンカー?

 

まだ読んでいない方はこちらからどうぞ!

学校と社会のキャリア教育①
保護者も先生も知らない【キャリア教育】①社会で何が起こってるの?

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子供に興味のアンテナ
保護者も先生も知らない【キャリア教育】②親がつくる子供のアンテナ

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親ができる【キャリア教育】

ここまで、キャリア教育が必要とされる時代背景について。

キャリア教育に関わる大人たちや子供たちがどんな状況に置かれているのかお話しました。

また前回は、子供の『興味領域』と『キャリアアンカー』について親が知ることで、子供自身がアンテナを立て自己理解を深める手伝いができるということに触れました。

 

『キャリア』を知る

まず第一に親ができることとして、『キャリア』を知ること自体がとても大切です。

 

子供がキャリアを学んだとしても、なかなか興味を持つことは難しいでしょう。

それに実体験がないので、知識の検証ができません。

『キャリア』について本当に理解できるのは、実社会にいる大人。

 

大人が知っているかいないかで、日常生活で子供に投げかける言葉は変わってきます

子供の可能性についても見方が変わってくるはずです。

 

僕はいつもこう思います。

算数には公式がある。物理には法則がある。

なのに、キャリアの公式は学ばない。

 

考えてみればおかしな話です。

僕たちキャリアコンサルタントは、様々なキャリアの理論を学んでいます。

その中には、「どう考えても全社会人が知っていた方がいい」と思うことがある。

 

前回触れた『興味領域』や『キャリアアンカー』は代表的なもので、

「なんで学校で教えてくれなかったんだ!?」と思うことです。

「職業を選べ」と言っておきながら、選び方を教えていない。

 

だけど、無理もないのかもしれません。

大人自身がそんな教育を受けていないし、僕たちが学び始めたのもキャリアコンサルタントが国家資格化されたから。

つまり、『キャリア教育不足』がつい最近になって問題視されてきたからです。

それに、子供のうちに理論を学んでも実用は出来ません。

 

だから、親が知ることが大事なんです。

「あの時導いてもらってよかったな。」

「あの時考えさせてくれてよかったな。」

子供たちは社会に出てから、そのありがたみを実感していくでしょう。

 

限定しない。広げる。

子供の未来・キャリアを考える上で大切なことは、可能性を限定しないことです。

どんな可能性が誰に眠っているか分からないですからね。

かといって放っておいても、広がるものではないんです。

 

ではどうすればいいのかというと、

『全部で何があるのか』を知ること。

⑩まであるなら、①~⑩のどれに可能性がありそうか仮説を立てられる。

 

興味領域は3つではなく6つの中から。

キャリアアンカーは4つではなく8つの中から検討しないと抜け落ちてしまいますよね。

 

子供の生活範囲は、親の生活範囲です。

親以上の生活範囲を知ろうとすれば、親が知っている以外の情報を取りにいく必要がある。

今の時代、それが可能なんですよね。

 

そこで親が①~⑤しか知らないなら、「⑥~⑩なんてないぞ!」とあっさりと否定して終わりです。

決してそれが間違いというわけではありません。

絞りに絞って特化させて明るい未来を勝ち取らせる道もあります。

しかし、親が“決めてあげられない”なら。

“責任を持てない”なら。

子供のなりたい職業に就かせてあげたいと思うなら。

親として意識したいのは、自分の範囲内に子供を収めないことです。

 

興味領域やキャリアアンカーに当てはまる仕事が出来ていれば、満足感を持って働くことができます。

しかし、放っておくと親の価値観で「正解なんだ」「当たり前なんだ」と思ってしまいます。

すべての検討をすることはできません。

あれは?これは?と親が広げてあげることで子供の可能性を自分以上に。

 

子供が難しい言葉で理論を教えられても、問題が起きるまで忘れたままになるでしょう。

親が子供にできるキャリア教育で最も大切なことは、可能性を広げる・伸ばす手助け、姿勢です。

ちょっとした声掛けであり、受け止め方であり、環境を作って見守る事です。

 

環境づくり=プランド・ハップン

子供に対する環境づくりにおいて、知っておいてほしいことがあります。

『プランド・ハップンスタンス』です。

 

日本語で言えば『計画された偶発性理論』

20世紀末にスタンフォード大学の“ジョン・D・クランボルツ教授”が提唱した比較的新しい理論です。

プランド・ハップンスタンス

  • キャリアの8割は偶然の出来事によって形成される。
  • 偶然の出来事を活用して、キャリア形成に役立てる。
  • 偶然の出来事を引き寄せるように働きかけ、積極的にチャンスをつくる。

 

みなさんにもありませんか?

「あの時偶然、あの出来事があったから自分は今こうしている。」

「あれがあったから」「あんなことさえなければ」

人生のほとんどは偶然のめぐり合わせだということです。

この偶然をコントロールして、望む未来に近づこうということ。

 

だけど、偶然をコントロールすることなんてできるのか。

出来ます。

偶然=意識の外で起きること。

意識化に置けば、偶然をもっと数多く拾い集めることができる。

 

たとえば、自分がお蕎麦屋さんだったら。

道路を走っていて、お蕎麦屋さんがあったらつい見てしまうでしょう。

“おなかがすいている時”も見てしまうかもしれませんね。

 

もし自分が車のディーラーで働いていたら。

道路を走っていて、ディーラーがあるたびに「どんな展示してるかな」と気になる。

自分の取り扱っている車種が目の前を走っていたら、気になって見てしまいますよね。

 

つまり、人間は意識している情報を拾い集めます。

僕はよくこれを、「アンテナを立てる」と表現します。

 

子供に興味のアンテナを立ててあげましょう。

これは、理論を学ぶにはまだ早い小学生のうちからできることです。

子供は自分のアンテナで、身近なものに興味を持つ。

興味を持ったらさらににアンテナを立て、「なりたい」と思う。

(ユーチューバー、先生、親の職業など)

身近にないものを身近に感じさせて興味を広げてあげたり、

職業や仕事につながるまで興味を深めたりしてあげる。

そうすることで、社会人への移行が容易になるんですね。

 

社会への移行、社会人基礎力、新学習指導要領の生きる力、すべてにおいて元になるのが仕事への興味です。

興味を持つこと自体が基礎力と言ってもいいでしょう。

 

そのためのポイント。

「コウ・ジ・ジュ・ラク・ボウ」

プランド・ハップンスタンスを活用するマインドです。

  • 好奇心(好・コウ)
  • 持続性(持・ジ)
  • 柔軟性(柔・ジュ)
  • 楽観性(楽・ラク)
  • 冒険心(冒・ボウ)

この言葉を投げかけてあげることで、子供の興味領域の広がり・深まりを促すことができます。

 

たとえば、

好奇心なら「あれ、面白そうじゃない?」

持続性なら「もう少し続けてみたら?」

柔軟性なら「それ使って他に何ができる?」

楽観性なら「その失敗のおかげで、こんないいこともあるな。」

冒険心なら「やってみないと始まんないだろ!」

どんな言葉でもいい。ポイントは『広げる・深める』

 

目線を別のところに向けることで、新たな興味が発見できるかもしれない。

諦めないで頑張ることで、さらに興味が湧くかもしれない。

 

子供が親の仕事に興味を持ったり逆に拒否したりするのは、こういった刺激があるからなんですね。

身近にあって情報がある仕事に関しては、子供は職業選択ができるということです。

 

アンテナさえ立っていれば、あとは自然と情報を集めるようになります。

また、情報提供も子供が望んだ時にはどんどんしてあげたいですね。

 

詳しくはこちらで書いています。

アンテナ
あなたのキャリアは興味の方向に向いていた!?情報化社会のアンテナ

続きを見る

 

『自己理解』できる子供に

『キャリア教育』の目指すところは、自立して変化対応できる『生きる力』です。

近年の変化が激し過ぎて、終身雇用型の力では生きづらくなってきました。

 

そして『生きる力』の元となる『興味領域』は、子供の長いキャリアを通して影響を与えていく大切な要素。

また、働き始めて早いうちに『キャリアアンカー』を確立し、満足感を持って働いてほしい。

『興味領域』や『キャリアアンカー』、自分の特性や強み・弱みを理解する。

『自己理解』がキャリアにおいて最も重要です。

 

いざ、就職活動をするとき。

 

面接で「あなたはウチに入社して何がしたいの?」と聞かれる。

その時に面接対策通りに棒読みするのと、明確な自分の目的を持っているのとどちらがいいか

 

自分が何をしたいのかも分からず、ただ流されるように就職し、

「なんでこんなことしてるんだっけ?」と我に返り、気が付いた時には転職も出来ず、

愚痴と文句を言いながら働いていく未来を子供に臨むわけがありません。

 

「私の興味領域は○○です。」

「私のキャリアアンカーは○○です。」

そう言えたほうがいいに決まっています。

 

「私は○○の仕事がしたい!」

「私は○○な価値観で働きたい!」

そう言い続けていれば、必ずプランド・ハップンスタンスが活用されます。

○○の仕事をしている社長から声がかかるし、○○な価値観の会社で受かるということです。

 

生きる力は変化に柔軟に対応する力。

柔軟性は強い芯があって初めて発揮される。

 

自分を持つ。

 

芯のない変化は“折れる”だけです。

 

子供が自分の色で輝ける仕事をするために、親ができることがあります。

『広げる・深める』

キャリアを知り、子供のアンテナを立ててあげましょう。

 

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宮内 利亮

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