どんなに優秀な社員でも、“やる気”を失ったら能力を発揮することはない。
会社に【幻滅】すると、輝きを失い行動を止め、いずれ辞めていく。
思考はすでに次の転職先や働き方に向いている。
「あんなにやる気満々だったのに!?」
本人も周囲の人もびっくりするような変わりよう。
でもこれは、本当によくある話です。
なぜ、やる気を失ってしまうのか?
どんなギャップがあったんだろう?
僕が実際に見てきた事例をもとに、いつくか紹介します。
【幻滅①】評価が期待外れ「思ってたのと違う!」
まずは期待外れの評価。
「絶対今回は昇進できると思ったのに・・・」
「どう見ても自分の方が上だろう。」と思っている人の方が高く評価された時、かなり大きな衝撃になります。
「は?」「なんで?」「意味わかんね」
と、すぐには受け入れられないほどの期待外れ。
ちなみに、評価基準はありました。
にも関わらず、なぜこんなにギャップが生まれるのか?
評価基準について、上長と納得のいく擦り合わせができていない証拠です。
「このままじゃダメだぞ」と言われていないのに、
いきなり悪い評価をされるから期待が外れる。
そもそも、社内ではこのギャップを埋めるために毎月面談をする決まりがありました。
で、半年に一回評価がされる。
面談でしっかり上司が伝えていれば、ギャップは埋まる。
コミュニケーション不足により、以下のどちらかの状態になってしまうんですね。
- どうすれば評価されるのかが分からない。
- 評価のされ方に納得がいかない。(自分はできない、やりたくない)
何をしたらいいか分からないのは、
アドバイス不足。
この状態はとても可哀そうですね。
評価の項目とかされ方自体に納得がいかない場合は、
「そもそも自社にいていいのか?」という根本的な問題がある。
これも上司と腹を割って話すべきです。
「もうこの会社にいても先は見えないな・・・」と思ったら、あっという間に辞めてしまいます。
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【幻滅②】言ってることとやってることが違う
これは本当によくある【幻滅】です。
ただし、新入社員はまだ社会経験が少ないので、早とちりは厳禁です。
「顧客第一主義って言ったじゃんか!」
「これじゃ利益第一主義だろ」
いつでもどこでも耳にする、こんな言葉。
部下からすれば、「言ってることとやってることが違う!」
上司からすれば、「理想ばっか言ってんじゃねえ!現実を見ろ!」
どちらが正解なのか?
僕は両方正解だと思います。
互いの立場に立てば、それは正論である。
では、立場の違いとは何か?
簡単に言えば、「情報の差」だと思ってください。
部下には、利益が上がるまでの構造やその過程で顧客に価値を与えている事実が見えていない。
上司からすれば、部下の真剣でまっすぐな気持ちを理解できていない。
上司は傾聴と共感の姿勢を持って、「俺もそう思ってたよ」「そう思うよな」と理解を示す。
それからリアルな構造について教えること、
つまり部下の「仕事理解」を深めないといけない。
会社は言行一致しているか?
社長も上司も常に客観的にこう考えていないと、
思わぬ伝わり方をしていることがあります。
一番大切なのは、部下の声に耳を傾けることだと思います。
【幻滅③】飲み会で上司の「荒れた姿」を見た
これ、会社によると思いますけどね。
意外と多かったです。
たとえ酔った勢いだとしても、部下は幻滅します。
飲み会の席が“上司のため”になっている場は最悪です。
飲み会は部下を労うためにあるべき。
みんなで楽しく過ごすためにあるべき。
例えば、
その場にいるいないに関わらず“部下の悪口”を言い出す上司。
お酒を強要しだす上司。
「なんかやれ!」と一発芸をやらせる上司。
飲み会の席では、“聴く姿勢”がない上司に部下は幻滅します。
何か相談事を部下から持ち掛けても、
「いいから飲め」「だからお前はダメなんだ」「飲んで忘れちゃえよ」
なんてなると、次から部下は何も言いたくなくなります。
お酒を飲んで気持ちよくなるのは、部下であるべき。
上司は何のためにある酒の席かを忘れてはいけない。
- 聞いてくれない
- 部下の悪口言ってる
この事実は、信頼を失うのに十分すぎるほどの事実です。
上司は発言、態度、表情などなど、
いつもよりよく見られているので気を付けないといけない。
飲まされてるのは自分かもしれませんね。
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【幻滅④】お客様から文句しか言われない
上の3つは「人間関係」の問題とも言えるものでした。
それは職場において、切っても切れない大切なものです。
最後の【幻滅】は最も根本的かもしれない。
期待していた社会貢献ができなかった。
入社前はいい仕事だと思っていたのに、現実を知るほど理想から離れていく。
実際やってみたら文句しか言われない。
全く感謝されない。
自分の仕事に誇りを持てない。
これで退職する人は本当に多かったです。
業種にもよりますが、これも「仕事理解」のギャップです。
幻滅②は、社内での考え方や決断の方向性とのズレ。
こちらは、業種そのものの存在意義についてのズレです。
本来、入社前にクリアしておきたいギャップ。
特にインターンなどを介さず入社したときに起こりやすい。
インターンはセミナーなどではなく、本質的・実務的なインターンです。
本人にとっては最悪ですね。
「違う業種にしておけばよかった」なんて思ってしまいます。
会社側では、こんな人を増やさないために
本質的な採用をしないといけない。
新卒採用で“採り方”を強化している会社で、結局損な採用をしている会社は少なくない。
入社させることが目的になってしまうと、早期退職によるリスクの方が大きくなる場合がある。
入社後のイメージを双方が共有しておかないとギャップが生まれてしまう。
「会社」と「仕事」両方の理解が大事です。
ギャップを埋めるのは『双方向コミュニケーション』
ということで4つの例を紹介しました。
どれも、『情報共有不足』によって起こっていますね。
マイナス方向の「思ってたのと違う」が幻滅への一歩。
解決には、双方向のコミュニケーションが大事です。
会社の方に大きく責任があることは間違いありません。
でも
本人にも責任がないわけではない。
本来、自分のキャリアは自分で切り開くもの。
率先して自分で確かめに行く姿勢が大事です。
自分がどう評価されているか、確かめる勇気を持つこと。
どんな職場・どんな人・どんな仕事が自分にあっているのか?
つまり、自己理解すること。
なぜ会社はこのような決定をするのか?
職場にはどんな人がいるのか?
この仕事はどんな仕事なのか?
つまり、仕事理解すること。
人から教えられるのを待っているだけでは流されてしまいます。
自己理解・仕事理解がマイキャリアへの第一歩です!
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