キャリアストップ

会社で起きる問題

働きながら『キャリアストップ』する現実。原因は産休・育休ではない

2019年12月8日

『キャリアストップ』は産休・育休で起きるものではない。

役割というものは何度でも変えることができる。

僕は本当の『キャリアストップ』はこういうものだと思います

社会的成長停止

社会の中での成長が止まること。

何人もそういった人を見てきたからこそ分かる、超現実的なキャリアストップ。

特に中間管理職は要注意ですよ!

この記事は

  • 本当の『キャリアストップ』とは
  • 誰でもなり得る『キャリアストップ』の原因
  • 『キャリアストップ』させないために重要なこと

産休・育休が『キャリアストップ』?

確かに、

産休・育休で一時的に仕事が分断される。

そして自分がいたポジションに誰かが入ったりすると、なんだか戻りづらい…。

これはまだまだ社会の課題ですよね。

でも、それは少し安心しても大丈夫。

その『キャリア』について悩んだ時間や考えた量は、自分を形作る大切な材料になっています。

本当に危ないのは、

“考えない”ことなんです。

自分のキャリア(社会人生)について真剣に考えている時、あなたはストップしていない。

 

『キャリアストップ』=社会的成長停止

僕は何人も“社内”で成長が止まっている人を見てきました。

時に中間管理職に多いのが特徴です。

 

こんな感じの人です。

  • 役職に就いて安心してしまっている。
  • これ以上の成長を積極的に望まない。
  • 得たポジションを守る事に集中している。
  • 面倒なので部下からの意見をまともに聞かない。
  • このままなら安泰だと思ってしまっている。
  • 問題は明るみに出さない方がいい。

問題をもみ消したり、成長を止めたり。

部下からは「なんであんな奴が上司なんだ!」と言われる。

終身雇用が崩れようとしている今、この問題がどんどん浮上してきていませんか?

中間管理職の『キャリアストップ』は会社全体に悪影響を及ぼす。

しかし、本人には自覚がないことが多く社長や幹部も気づきづらい

 

今一度言います。

これが社会で起こっている、本当の『キャリアストップ』の現状です。

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要因①主体的『思考停止』

まず、主体的な『思考停止』状態。

本人の考えで、

「このぐらいでいいや」

「あとはみんな頼むわ」

と自分の成長を諦めてしまうことです。

「目標にしていた役職まで到達することができた。」

「ここまで来るのに疲れてしまった。」

「これ以上、上がれる気がしない。」

「これ以上、頑張る気が起きない。」

といった感情

ある種の燃え尽き状態ですよね。

 

まだ「何かやらなきゃ」とか「このままじゃダメだ」と思っているなら救いがあります。

しかしこの場合、

主体的に「頑張りたくない」状態なんです。

この主体性が厄介で、変われない一番の原因になる。

 

向かう方法がないので、当然もっとよくしようとする思考は止まります。

現状維持を本気で考えれば「このままじゃダメ」なことは分かるのですが、そこまでも考えられない状態。

 

部下からすれば、「なんでそんなんなっちゃうんだよ!」と思うかもしれません。

しかし、組織の中間管理職とは怖いもの。

以下の要因②③も複合的に影響してきます。

 

要因②外的『無刺激』

ある程度経験を積み、仕事も難なくこなせるようになると、

これ以上勉強しなくてもなんとかなる状態になります。

自分より仕事ができる人が周りにいなくなると、社内で得られるものが無くなってくる。

刺激がないと、

「何を頑張ったら成長があるのか分からない。」

「どんな成長の姿があるのか分からない。」

状態になります。

外に出れば刺激はいくらでもありますが、

意識して学びに行かないと得られないんですね。

社内でじっとしていると、刺激が全くない環境になります。

そしてこれは恐ろしいことに、

穏やかで抜け出したくない

外的な刺激が、社内で得られなくなってしまう。

 

ある意味かわいそうだと思いませんか?

見る人から見れば「使い捨て」です。

だから社長や幹部は、外で勉強させたり他法人の人に合わせたりなどして刺激を与えたほうがいいですよね。

 

多少のプレッシャーや負荷は、絶対に必要です。

新人にも必要ではありますが、本当に負荷をかけるべきは中間管理職以上。

この記事では書きませんが、管理職がキャリアストップした職場はひどいものです。

新人が負荷を感じる。社長は毎日がプレッシャーとの戦い。中間だけが安心して言い訳がないんです。

 

要因③孤立化『自覚停止(思い上がり)』

社外に出ることもなく、自分が社内で一番“出来る”状態。

すると、いくら謙虚だった人でも、

だんだんと勘違いしてしまうようになる。

「オレ、仕事デキるんだ。」

自信を持つのはいいこと。

しかし問題は、

周りが見えなくなっていること。

井の中の蛙。

広い社会で見たら自分は取り残されているということに、気づくことができなくなってしまう。

本当の自信とは、周りにデキる人がたくさんいても「やってやるぞ!」と思える状態です。

半人前だと自覚したうえで頑張る自信を持つのが、管理職として理想です。

社会的な孤立⇔自覚停止=思い上がり

 

『社会的な孤立』と『自覚停止』は、残念ながら相乗効果を生みます。

社会で孤立すると、自己を自覚できなくなる。

自覚できなくなると、刺激を受ける必要性も感じなくなる。

刺激を受けに行かないので、さらに孤立する。

どこからスタートしても、孤立化への道をたどります。

 

これは本人のせいだけではありません。

社長などは意識的に、「調子に乗るな!」と締め上げてあげないといけないですね。

勉強をしないといけない状態。

健全に頑張らないといけない環境をつくってあげるのは、社長の仕事です。

 

改善は逆から!③→②→①

管理職の『キャリアストップ』を防ぐために、①から取り組んでもダメです。

「思考を止めるな!」「考え続けろ!」

と言われて考える人は、相当優秀な人でない限りいません。

 

さらに、いきなり刺激を与えてもほぼ効果はありません。

本をボン!と渡す。セミナーに行かせる。

イヤイヤ読んで聞いて、報告書だけ書いて終わりです。

 

まず自覚がないとはじまらない。

管理職の『キャリアストップ』を防ぐためには、③から取り組む。

自覚→刺激→思考

 

この自覚は、危機感役割意識です。

「このままじゃヤバい!」

「自分がしっかりしないと部下をダメにする…」

と気づかせてあげることです。

しかし人によっては、いくら打っても響かないことがある。

そんな時のために、会社は“更迭”させる仕組みもあったほうがいい。

何が悪影響で、どんな損害があるかを明確に示し、役割を与えない。

しっかり受け止めて自覚し始めた人は、余計なプライドを脱ぎ刺激を求め始めます。

自覚を促すには、

社外の人間と触れ合わせたり比べさせたりするのが一番です。

聞きなれた社長からの苦言は、流し慣れています。

今までと違ったエリアに進出させてあげることです。

急な変化を望んではいけません。本人は少しづつ確かめながら自覚していきます。

自覚さえあれば、あとは環境を用意してあげるだけです。

 

「このままじゃダメだ!」と思った人に

  • 本を読ませる。
  • セミナーに行かせる。
  • 資格を取らせる。
  • 社内で話し合いの時間を与える。
  • 計画を立てる時間と資源を与える。

などすれば、

投資した金額以上のものを会社にもたらしてくれます

 

そして、最後に重要なこと!

社長自身がキャリアストップしてはいけません。

部下も中間管理職も成長していきます。

いずれ社長よりも大きなことに気づくときが来るかもしれない。

その時に社長がキャリアストップしていては、管理職のキャリアもストップさせ、悪くすれば退職してしまいます。

成長は必ず、会社の全員で!

を忘れないようにしましょう。

 

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宮内 利亮

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