新時代の人事戦略

会社で起きる問題

【新時代の人事】中小企業の人生100年、人口減、個人時代への対応

≪元人事部長の人事観≫

令和に入り、コロナがあり、個人の時代への変革は一気に加速した。

このまま会社側は変わらなくていいのか?

すでに生じている歪を解消しない限り、人の問題が解消することはありません。

平成から続くやり方は対処。根本的な構造変革を。

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【新時代の人事】社員の心理はどう変わる?

人生100年時代、社員の心理

僕は元人事部長として、ものすごく危機感を感じていることがあります。

それは、企業が個人の時代への変革に乗り遅れていること。

平成の時代からすでに人口減は決まりきったことであり、テクノロジーの進化もある程度予測はつく。

部長として中小企業で働いている時から、「こいつは会社が構造自体を変えないとムリだぞ~」と思っていました。

でも、驚くほど本気でその改革に乗り出している企業は少ない。

どこか他人事で、自分の会社や社員には関係のない事だと信じようとしているように感じます。

 

今までの歴史で、きっとこんな大胆な変革が必要となることはなかったでしょう。

だから掴みきれないし、リスクもあるから変化が遅くなることは分かります。

でも気になるのは、真剣に向き合わずにむしろ拒否をするような姿勢です。

大企業ですら徐々に変革を進めている。

中小企業は今すぐにでも、新しい社会に対応した構造に変わっていかないといけません。

 

今回は特に、人事的側面から人生100年時代への対応に必要となる中小企業の構造を考えてみます。

そのためにはまず、社員の心理や置かれる環境がどのように変わっていくのかを考えていきます。

 

自由がない絶望感

たとえばあなたの会社の社長は、社員の自由について考えてみたことがあるでしょうか。

この感覚は、特に一般社員として被使用者になったことがある人とない人とではかなり違います。

「アレもしたいコレもしたい」と思っていながら、生活や就業時間にがんじがらめになると絶望感に近いものを覚えます

 

特にこれからの個人の時代、人生100年において何が一番違うのか?

政府も副業を推進し、働き方改革を進めた。

「個人のキャリアは個人に任せなさい」ということです。

もっとキツく言うと、「あなたの会社で定年後もその人に給料を払い続けてくれるんですか?」ということ。

 

社員は相変わらず、「アレしてくれ、コレしてくれ」と言ってくるかもしれません。

だけど、企業努力して社員を囲い込む時代は平成で終わりです。

その後の責任が取れないからです。

自由を奪うと、社員は絶望感を感じる

新しい時代の方針は、自由と責任を社員側へ譲渡していくこと

 

すでに僕たちキャリアコンサルタントへの相談件数は激増しています。

相談内容のほとんどは、「このままでいいのか?」という不安。

個人はすでに、自分のキャリアの責任を自分で取らねばならないことに気付き始めています

みんな飛べない鳥になりたくない。

「会社に縛り付けるだけ縛り付けられて、使えなくなったら捨てられるのではないか…」という心理を推し量ることが重要です。

 

成長しない絶望感

でも、社員を自由にして信頼できる仲間が一人もいなくなっては困ります。

そこで自由になっても社員を繋ぎとめてくれるのが『成長感』です。

これは後ほど書くとして、まずは社員の心理を考えてみましょう。

 

自由を求めるもっと深い心理として、“先に進んでいる充実感”があります。

「このままでいいのか?」とは、「自分が何も成長していなくて、このまま過ごしているのは二度と戻らない時間を浪費しているだけなのではないか」ということです。

つまり、人は必ずどこかで将来に対する安心感や達成感を欲しており、日々自分が少しでも進んでいる実感が欲しい。

心の深い部分で、本当の自分の歩みをどうしようもなく願っているものです

 

だから、無理なく成長できる環境からは離れたくないし、逆に成長が出来ないと感じると絶望感を感じます

特にこれからの新時代、『変わり続け成長し続けること』が個人の命題です。

成長が出来ない環境に、社員は絶望感を覚える

新しい時代の方針は、個人としての成長を実感できる環境をつくること

 

研修や勉強会を会社が用意する必要はありません。

時間や思想の自由を与え、キャリアに関する知識さえ与えれば、あとは勝手に社員が成長していく。

自分の成長を願わない社員に関しては、本来会社側が責任を感じることではありません。

 

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【人生100年時代】個人と会社のキャリア

社員の労働時間を軽減する

働き方改革を、あなたの会社ではどのように捉えているでしょうか?

「これ以上、労働者の優位に立たせるのはたまんねえよ!」と思っているなら、かなりの思い違いをしているはずです。

この改革は、労働者に優しくするものではありません。むしろ逆です

 

政府はこう言っているのではないでしょうか。

「人生100年時代、70歳まで同じ会社で働き続けられますか?

これからは無理でしょ?だから自分の力で生活できるようになりなさい。

会社に頼ってばかりいないで、生産性を考え、主体性を持って今の会社でも働きなさい。」

会社は、そのための準備をできるようにしてくださいということです。

会社に長時間繋ぎとめることは個人の将来を脅かすことになると言っているんですね

(日本人は先進国の中で圧倒的に、社会人が学ぶ時間が少ない)

 

これは教育現場でも同じことが言えます。

一律に必要な教科というは減らせるはずなんです。

もっと先生や生徒の時間を軽減し、より個性を形成できるように、より一人ひとりに合わせた成長ができるようにトランスフォームしないといけない。

『個人の時代』であり、個人は自分は何者なのかを形成することがとても重要だからです

 

時間を与えることが一番簡単に自由と責任を譲渡するということです。

 

社外の人と組む

では、社員の時間が減った分をどのように補うかです。

それは、内向きだった目を外に向けることです。

 

業務を分解・分類し、機械やシステムに出来ることはやってもらいます。

人が担う部分では、社員でないと出来ないことと、社外の人でも出来ることに分けます。

それを『機械』『社員』『社外』で分担する。

目標は社員の業務を30~40%に減らし、コアタスクをコア人材だけでやるイメージです

 

個人の時代になるということはどういうことか?

業務代行やフリーランスが増えるということです。

会社がその外部資源を使用できるなら、社会保険も払わず将来に対する責任も負わず、メリットはたくさんあります。

問題は、「社員じゃないとできない」と思い込んでいる業務が多いこと。

 

社員や社外という考え方自体も見直し、全員が協力者であるという感覚で外に目を向ける。

味方は社員だけではありません。

外にはライバルしかいない時代ではなくなったのです。

業務分解⇒『機械(自動化)』『社員』『社外』

社員でないと出来ないこと、社外の人でも出来ること、に分ける

(30%という目標を持つことで常識破壊を起こす)

 

ステークホルダーとの結びつきを強くする

会社がにっちもさっちもいかなくなるのは、1社でやろうとするからです。

外にある資源を使える会社と使えない会社。

平成までは全て自社で出来ることが正解だったかもしれません。

でもこれからは構造上難しい。

それに、頼れるのは社員だけだと思うと社員の自由も奪います。

ステークホルダーの形成と結びつきを強くすることで生産性を高める

利害関係が一致しているのであれば、他社・フリーランス・様々な団体と手を組むことです。

ひらかれた協力体制です。

この体制の創造力が、コア人材には求められてくるでしょう。

 

社員は鳥かごの中の鳥ではなく、自由に飛び立てる。

しかし、飛んだら戻ってこないのではなく協力体制を維持する。

そして、他の会社から飛び立った鳥たちとも協力体制を作る。

会社の未来は、鳥かごの中でつくるのではなく、大空でつくるものになるということです

 

会社として専門性を高めてもいいでしょう。

やらなくてもいい事業を止め、得意な分野でステークホルダーの中で貢献したり。

そうなると、お金ですら自社が囲い込むものではなく共有して流れ続けるイメージです。

地域や業界などで“小さな政府”を目指していく動きが今後活発になっていきます。

 

学べ、成長できる資源場へ

人生100年時代、個人の時代と言われる時にどのように優秀な人材に協力を仰げる状態になっているか。

限られた社員が主体性に溢れ、生産性を高めるにはどうしたらいいか。

社員に自由と責任を譲渡し、学び成長できる環境をつくること

外向きに開かれたステークホルダーを形成し、人材が寄り集まる資源場となること

おそらく今までの概念でやってしまうと、“学べる環境とは社員教育”と考えてしまいそうですがそれは少し違います。

社員への啓発は私たちキャリアコンサルタントに任せればいい。

大切なのは、羽ばたける状態をつくることです。

それが結果的に、社員から選ばれる会社に繋がっていきます。

 

平成時代に使われていた「囲い込み」の人事戦略は通用しなくなります。

これからは外交的な人事戦略がポイントになってきそうですね。

リスクを伴う“社員手放し”と同時に、穴を埋めるために外に目を向ける。

 

個人の時代は、会社にとって言えば真逆。

孤立した構造を脱却して、人・他社・地域と溶け込むような構造を目指していきましょう。

 

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宮内 利亮

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