「報告なんてムダ!」と言っている人は出世しない!
元人事部長の僕は確信に近く感じている!
それは、会社の中での自分のスタンスを理解していないから。
一人で完結するとでも?
報告がただのアピールだと思っていたら、いつまでたっても出世は出来ないかも!?
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僕のくやしい経験!報告の在り方とは?
報告に関して、僕には今思い出してもくやしい経験があります。
社内で全社員の前で表彰された時のことです。
社長が「宮内は報告がすごい!」と言ってくれたんですが、それを表面だけ受け取ってしまった人がいたんですね。
「ああ、報告するだけで評価されちゃうんだ」と…。
そんなわけないですよね。
報告をするだけの行動量や調査・分析結果。仮説と検証を回して必要な事だけを報告したんです。
つまり、頑張らないと報告は出来ない。
それをさも、努力しないで報告さえすれば評価されてしまうと勘違いされてしまったことが本当に悔しかった。
同じ社会人でも、報告の在り方はずいぶん違う。
新人研修でも報告の仕方は教わるかもしれませんが、組織の中で仕事をしたことがない人が報告の仕方を教えられてもピンと来ないと思っています。
【社内キャリア】「報告なんてムダ!」の勘違い
ウソ・ぶっつけ・非主体の報告だからムダ
「報告がムダ!」と思っているということは、報告の必要性を感じていないということです。
はっきり言うと、これはあり得ない。
会社で働くということを色々と勘違いしている証拠です。
このように思っている人にとって、報告は確かに不必要なものなんでしょう。
ただし、ぶっつけの報告や自己アピールや、誇張した表現や言われたからやる報告だからムダだと感じるんです。
報告の在り方自体を分かっていないと、ムダだと感じてしまう。
評価してほしいからって、わざわざ自己アピールしなくてもいいだろ。
ま~た報告かよ。上司も自分で調べろよ。
別に報告しなくてもいいだろ。こっちが分かってればいいんだ。
これらにはぜ~んぶ問題がアリアリ。
自己アピールが評価に値すると思われてしまうほど、評価制度が未熟。
上司まで自動で数字や状況が行き届かない連絡系統。
一人で仕事をしようとする独りよがり部下。
組織で働いているのに、報告をしないでいいと思っている…それなら早く独立して一人で仕事をした方がいいんです。
仕事はみんなでやっている
超基本中の基本ですが、会社に属している以上、仕事は自分だけのものではありません。
上司から頼まれたことをやっても、「終わりました」と言わない限り上司の中でそのタスクは終わりません。
仕事はみんなでやっている。
報告しない限り、チームの仕事は完結しない。
これは報告が必要である一例ですが、本当の報告の必要性はここだけではありません。
ただ、まずは『仕事は自分一人でやっているものではない』という基本を認識できていない人があまりに多いと感じます。
上司や仲間から確認されて、「あ、それ終わってますよ」と悪びれずに言うのはまさに分かっていない証拠です。
自分だけが仕事をこなして満足しているうちは、“周りのみんなもタスクを共有している”という意識が薄い。
社会人としては、未熟と言うほかないんですね。
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キャリアアップする報告
では、なぜ報告が必要なのか?
それは、報告は仕事する力を向上させるものだからです。
報告がしっかり出来る人は出世できる人。これは間違いないと思います。
『キャリアアップする報告』とは何かを考えていきましょう。
報告の作成が一番“生産性の高い”時
まず、報告は報告をすること自体はそんなに重要ではありません。
当たり前のことですから。
その前。報告を作成するときが重要なんです。
報告を作成するときが一番“生産性の高い”時間。
これは意外な人にはかなり以外だと思います。
でも、分かる人にはとても深く分かってもらえると思います。
報告に必要なものは何でしょうか?
数字、事実、結果、対策です。
数字
目標が決まっている。何がしたいかが明確である。
実績が明確に出ている。(良い悪いの言い訳ができない)
評価基準は数字がすべてであり、そういう状況に自分を追い込んでいる。
事実
ありのままの事実。
自分の主観を入れない、現場で起きた事実。
誰にとっても都合が良い悪いは一切関係ない。
結果
前回の仮説(施策・対策)に対する検証結果。
こう思ってこれをやって、結果こうだった。
「これやります」だけで終らせず、結果を後追いしてつなげる。
対策
事実に基づいて自分は何をするのか。(仮説を立てる)
もっと良くするには?改善するには?
常に前進し続け、停滞や満足をしない。
よくPDCAという言葉を使いますね。
僕は『仮説・検証』の方がしっくりきます。
すべての情報の揃った報告をつくるためには、自分自身で仮説・検証を進めることになります。
上司の力を借りることなく、仕事を改善し続けられるということです。
次から次へとやるべきことが発見でき、「こいつに任せておけば安心」と思われます。
慣れてくれば時間もかからずに出来るようになってきます。
これができないから、アレしろコレしろと言われてしまう。
上司に口を挟ませないほど行動をしているなら、そしてそれを上司も認識出来ているなら、何も言っては来れないはずなんです。
報告の目的はふたつ。
- 自分自身が仕事の仮説・検証を回しながらブラッシュアップすること。
- 社長の経営判断のため。
自分の主体性ある仕事と、社長の判断をしやすくすることです。
社長(上司)を安心させる
報告の目的の一つに、社長(上司)を安心させることがあります。
社長(上司)が不安な状態だと、あれこれ口を出したくなります。
「うるさいなあ」と思っているかもしれませんが、それはそうさせている部下にも問題があるはずです。
一番理想的な報告は、社長(上司)に「OK!それでお願い」とだけ言わせることです。
数字、事実、結果、対策はそれぞれ、社長(上司)にこんな安心感を与えます。
- ちゃんと正しい成果を狙っている。
- 事実情報をしっかり集め、主観を排除している。
- 施策を放置しないでどうだったか教えてくれる。
- 問題解決の方法を模索している。
社長(上司)が気になっていることを、ほぼ網羅できる形になります。
たまに社長(上司)が「それならこういう手もあるぞ!」と言ってくれたらラッキーです。
それをやれば間違いなく評価されることは確定であり、そのアイデアが出たのは自分が事実情報を拾ってきたからでしょう。
つまり、自分の手柄です。
社長(上司)が安心して任せられる社員になることを目指しましょう。
みんながノリノリになって施策を出してくれるような、クリエイティブな報告を展開しましょう。
そんな自立した人材であれば、独立も夢ではありません。
『仮説・検証』ねらいと実績を明確にする
なぜ報告が出来る人はキャリアアップするのか、改めて書きます。
本当の主体性のある報告とは、PDCA全体を報告することです。
つまり、こんな人材。
仮説・検証を自分で回せる自立人材。
ねらいと実績を示せる、『組織で働くということ』を分かっている人材。
会社にはみな、信用を求めます。
社会に対して価値を生んでいるか、お給料を払ってくれるか。
たとえば社員には、いくら払われるかがあらかじめ決まっているはずです。
売上は決まっていないのにです。
売上を決めるのは社員なのに、社員がもらう額だけは決定している。
こんな不公平な契約が、雇用契約です。
だったら自分もそれにこたえるために、どんな実績を狙っているのか、結果がどうだったのか、どんな努力をしたのか?
報告するのがスジではないでしょうか。
あなたの周りの社員は、本当に会社で働くということを理解しているでしょうか?
報告がムダだと思っているなら、来月の給料がいくらなのか決まっていなくてもいいのか。
せめて言われたことだけやる姿勢から抜け出し、主体性を持って仕事をしていきたいものですね。
全体最適と個別最適
社会人としての成長に『全体最適』というものがあります。
その反対が『個別最適』です。
全体最適は、会社全体や社会全体の中での自分の動き方を考える姿勢。
個別最適は、周りは関係なく自分だけ良しでいいという姿勢。
実は『やりたい仕事』も、全体最適の中からしか見つかりません。
仕事というのは求められるからこそお金に換わり、やりがいがあるからです。
個別最適の『やりたい』は趣味の事です。
この感性を養うために、報告は一番いい手段です。
社長や上司はどんな情報が欲しいのか?
それを考えることは、社長や上司と同じ視点を持つことに繋がる。
視座が高くなり、視野が広がり、市場価値の高い人材になることは間違いありません。
個別最適から全体最適へ。
仮説と検証を回す報告。
正しい報告をできるようにしてキャリアアップしましょう!