人の頭の中は見た目以上に全然違う。
集中したい脳なのか、拡散したい脳なのかで、仕事の進めたい形やモチベーションとなる事象も全く異なってくる。
自分に合った働きかたが見つかっていないあなた。
または部下のモチベーションを上げたいと思っている上司へ。
スポンサーリンク
『集中脳』と『拡散脳』
極端には割れないけど
人の頭の中は全く違います。
知れば知るほど面白い事なんですが、仕事を一緒にする上で仲間の頭の中が見えないというのはネックになります。
他人の頭の中が見れないんだから、自分の頭の中が人と比べてどうなのかも分からない。
思っている以上に誤解したまま、一緒に仕事をしていたりするものなんです。
『自分の興味・特性を知る』のカテゴリーでは人の思考特性・行動特性の違いについていくつも記事を書いていますので、よかったら読んでみてください。
そちらを読んで頂けたら分かると思いますが、極端にタイプ分けをすることは出来ません。
なんと通りもの組み合わせがあるので、一概に「このタイプ」なんて分けない方がいいんですね。
大切なのは“聞く”ことと言うことは、前提としてお伝えしておきます。
そのうえで今回は2つのタイプに大分したと仮定して書いていきます。
極端には言えないけど
『集中脳』と『拡散脳』の2つに分けてみましょう。
没頭したい!一点集中、積み上げ式
まずは『集中脳』です。
違う仕事を同時進行するよりも、ひとつの仕事に集中して取り組んでいきたい。
過去はしっかり積み上げていき、延長線上のキャリアもしっかり考えたい。
方向転換には慎重で、今までの事を無駄にはしたくない。
傾向としては安定したい意欲が強く、メリハリつけてプライベートの時間はしっかり取りたい。
周囲からは、真面目でコツコツタイプに見えているかもしれませんね。
自分では自分の事を不器用だと思っていそうです。
強みとしてはあまり自覚しない人が多いですが、
集中脳が働くと、成果を上げるまで仕事をやり切る力になる。
ちなみに、少し変わった趣味を長く続けている場合も多いです。
把握したい!拡散的にアレもコレも
次に『拡散脳』のほう。
ひとつの仕事を続けるよりも、広く浅くアレコレ手を付けて全体を把握したい。
多くの可能性を試したいと思い、新たな方法を編み出したい。
スピード感を持って次々に仕事をこなしていきたい。
傾向としてはチャレンジ精神旺盛で、自立・独立・自由を好む。
積み上げよりも別のステージに移行したい思考。
決まった流れの中にいたり作業を与えられすぎると、縛り付けられるようなストレスを感じる。
強みとしてはここでしょうか。
拡散脳が働くと、プロジェクトのまとめ役や新たな価値を生み出す力になる。
自分の事を器用貧乏だと思っているかもしれませんね。
スポンサーリンク
進め方もモチベーションも全然違う
キャリアアンカーが異なる
『キャリアアンカー』とは仕事の価値観のようなもので、8種類あると言われています。
『集中脳』と『拡散脳』ではこの価値観が全く違う。
だけど周りからは見えないし自分も自覚しづらいものだから、全然自分に合わない働き方を「こういうものなんだろう」と我慢してやっていることも多いんですね。
やはり極端に分けることは出来ないのですが、傾向としてキャリアアンカーを分けるとこのようになります。
集中脳のキャリアアンカー
『専門・職能別能力』
『保障・安定』
『奉仕・社会貢献』
『生活様式』
拡散脳のキャリアアンカー
『全般的経営管理能力』
『自律・独立』
『起業家的創造性』
『純粋な挑戦』
ぱっと見の印象で、どちらかに偏りませんか?
実際はそんなに簡単に別れないと思いますが、かなり影響はあるはずです。
考え方・思考の特性は、仕事の価値観に大きく影響を与えている。
思考回路に合った働き方してる?
このキャリアアンカーというのは、実はやってみないと分からないんです。
実際に仕事をしてみないと、この価値観は形成されないんですね。
そして自分の頭の中も、「私は集中脳です!」なんて自信を持って言える20代なんていません。
キャリアアンカーも頭の中も、普通にしていたら気づかずに終わってしまうことの方が多い。
本当は『集中脳』なのに、『純粋な挑戦』を求められる仕事に就いていたら・・・。
「なんだかそんなにやる気が出ないし、疲れるんだよな…でも周りは意欲が高いから、きっと自分が社会人として未熟なんだ…」
なんて思ってしまうかもしれません。
これに気付くことは少ないので、ただのモヤモヤとして存在することになる。
自分の思考回路に合った働き方をしていないと、ストレス満点になってしまう。
自分が『集中脳』なのか『拡散脳』なのか。
自分の頭の中は、過去の学生時代の経験からも判断できる可能性があります。
親や友達に聞けば、かなり正確に教えてくれるかもしれません。
キャリアアンカーは、少しでも何かの仕事をした経験を基準として考えてみましょう。
転職活動をするときには、求人やホームページを見ながら働いているイメージを湧かし、その仕事がどのキャリアアンカーなのか想像してみましょう。
自分の頭の中の特徴と、仕事で求められる価値観は一致しそうでしょうか?
部下のモチベーションの上げ方間違ってない?
それから、自分が上司だった場合も注意が必要です。
部下が自分と同じようにモチベーションを持つとは限らない。
例えば自分が『拡散脳』だと、様々なプロジェクトを掛け持ち出来ることに喜びを感じるかもしれません。
部下に優秀な人がいて、「キャリアアップとして別のプロジェクトも任せてみよう!」と思ったらどうでしょう?
部下も同じ拡散脳なら大いに喜び、将来の明るい展望に目を輝かせるかもしれません。
しかし、部下がもし『集中脳』だったら・・・
もっとこの道を極めたかったのに、全然違うお荷物を背負わされる感覚になるかもしれない。
ストレスを感じ、集中したいのにしきれないことにモヤモヤするかもしれない。
新しいステージに立たせたら、急に活躍しなくなっていしまったなんてことありませんか?
それは部下の特性をよく理解していなかったからかもしれません。
人は違うもの。
自分の当たり前が他人の当たり前ではない。
上司は部下によく聞いて確かめること。
部下は聞かれたら答えられるように自分を知ることが大切ですね。