社内で
- 「報告って何すればいいの?」
- 「ウチの社長は何を言っても全然受け入れてくれない!」
- 「めっちゃ突っ込まれるから報告するのいやだ…」
そんなふうに感じている人は、一度報告の仕方を見直してみましょう。
社長が大きくうなずく正しい報告の仕方とは?
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「自分の意見が通らない」原因
情報が足りない
意見が通らない。
どうしてそうなってしまうんでしょうか?
自分は正しいことを言っているのに分かってもらえない時って、悔しいですよね。
そんな時に第一に見直して欲しいのが、情報の「種類」です。
情報量と言いたいところですが、いくら量が多くても偏っていたら仕方ない。
正しい情報の『種類』が揃っていないと、意思決定は出来ない。
ただ一方的に自分の意見ばかりを述べられても、いったい今どんな状況なのか、どんなプロセスでその結論に至ったのかが分からないと全然入ってこないんですよね。
“気になることが多すぎて”です。
逆に言うと、自分と同じぐらいの情報の種類が揃っていれば同じ判断をしてくれるはずなんです。
同じ会社に居る以上、全く同じ情報であれば同じ結論を出す可能性が高いと思いませんか?
- 現時点の数字
- 現実に起こっていること
- 裏付けとなる情報
こういったものが揃って初めて、現場にいる人と同じ判断が下せるようになるものです。
情報の信ぴょう性が分からない
この情報、捻じ曲げてしまう人がたまにいます。
自分の思うように意思決定したい。
もしくは責任逃れしたいから、都合のいいように解釈されるように少しだけいじってしまうんですね。
これはダメです。
でも人間である以上仕方ないので、それが出来ない仕組みを作るのが一番。
最も効果的なのは、正しい情報を上げない(隠ぺいする)ことを一番悪とし、正しい情報をそのまま上げる人を評価すること。
例えそれがその人のミスであっても、伝えてくれないよりマシなのでその点は評価するということです。
で、どんな情報においても感度の高い人ほど“ウソっぽい情報”に敏感です。
社長は情報の信ぴょう性をいつも気にしている。
「それってホントなの?」と疑問に思っているうちは、何の裏付けにも判断材料にもできません。
“お客様の声は書かれたものをそのまま持ってくる”とか、“写真付き”で報告するとかの工夫があった方が信ぴょう性は高まる。
そして、もっとも信ぴょう性の高い報告は何かと言うと『数字』です。
何のごまかしようもない数字を使って報告することで、納得度は大いに高まります。
もちろん、都合のいい数字だけ持っていくのはNGなので、“あらかじめ決められた数字”を報告するといいです。
決められた項目の数字を追い続ける。
これを『定点観測』と言います。
意思決定をするのは社長の仕事
大切な前提は、“意思決定は社長の仕事”ということです。
自分が面倒だからとか、自分に利益があるようにとか、そんな決定を現場でしてはいけませんよね。
現場で見ている人は自分だとしても、全てを決めるのは社長。
責任は社長しか取れませんから。
だからありのままを、まるで手に取るように分かるように報告することがとても大切です。
報告は意思決定をしてもらうためにする。
自分の意見を通すのが報告ではない。
ここを意識するだけで報告の内容はかなり変わるのではないでしょうか?
相手が決めやすいように情報を集める。
自分の意見をいくつか用意してさらに決めやすくする。
社長が『YES』『NO』だけで終われるのが最もいい報告です。
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社内の【正しい報告】
では、どんな順で報告するのがいいでしょうか?
報告の種類はどんなものがあるでしょうか?
『数字』が最初
まずは最も大事な『数字』からです。
定点観測地点を用意し、可視化してみてもらいながら報告する。
- 「お、上がったな、下がったな。」
- 「調子いいじゃん」
- 「問題はここだな」
的を得た正しい数字を上げると、数字の印刷された紙を見るだけでこのように伝わると思います。
まずは逃げようのない、言い訳のきかない数字から見てもらうこと。
売上、利益、期間、個数、人数、予算、成果を数字で報告する。
数字がない仕事なら数字を作る。
どんな仕事でも、必ず数字で表すのがポイントです。
良いのか悪いのか、上がったのか下がったのか、早くなったのか遅くなったのか、数字がないと分かりません。
「良くなりました」なんていうだけの報告はしてはいけません。
『事実』を曲げずに
出来事に関する情報を伝える時は『事実』をありのまま伝えましょう。
余計な着色や、自分の受け取り方を加えた文章にしないように注意してください。
事実はありのままを伝える。
“良い・悪い”などの主観を入れず、大げさな表現・控えめな表現をしない。
人間どうしても、都合の悪いことは控えめに表現したい。
評価してほしいことは大げさに言いたくなるものです。
曲がった表現をしないためには、例えば写真で報告するとか、お客様の声を言ったままの言葉で報告するとかのルール設定が必要です。
解釈は報告を受ける人に委ねるぐらいの気持ちで報告しましょう。
現場が目に見えるような事実を多く知れば、意思決定も現場の人と同じような判断になるでしょう。
『周辺』情報を集める
それから大切なのが、『周辺』の情報です。
自社内だけの情報だと判断を誤ることがあります。
だから、『ライバル』『市場』の情報を付け加えると、より社会の中での自社の位置が分かり意思決定がしやすくなります。
自社内の情報だけでなく、周辺を取り巻く情報も加えて報告する。
自分の仕事分野に関しては、社長よりも情報通になる。
上層部で働く人の特徴として、視野の広さがあります。
「なんでそんなこと思いつくの!?」と思うようなアイデアが出たりするかもしれません。
ほとんどの場合、経験の差・人脈の差・周辺情報の差です。
しかし、自分の担当する仕事分野においてだけは社長を上回る情報を仕入れていきましょう。
少なくとも社内ではその道のプロと呼ばれるようになるぐらい。
この周辺情報をいかにキャッチできるかで、自分自身の市場価値も高まる。
社会人としての成長に繋がり、社会での立ち回り方が分かるようになるんですね。
『自論』は最後に
そして最後にやっと報告するのが『自論』です。
自論というのは自分が考えだした結論のことなので、それまでのプロセスを飛ばしているんですね。
だからその前に『数字』『事実』『周辺』の情報を伝えておくことが大切。
事前に情報の種類が揃っていれば、きっと『自論』を伝える頃には報告を受ける人も同じ考えになっているはずです。
『自論』は最後に伝える。
最初に言うと意見が通らない可能性が高い。
「○○がしたいです」と最初に伝えても、ただのワガママにしか聞こえません。
受け入れてくれるとしても、相手はなぜその結論になったかを知らないので全幅の信頼をされないといけない。
何も伝えずに「いいから信じてくれ」なんて言うのはただの甘えですよね。
正しい報告には、種類と順序があります。
自己満足の仕事から抜け出して、会社全体を考えた報告が出来るようになりたいですね。