「防草シート」って知ってますか?
庭やキャンプ場で大活躍するシート。
元人事部長の僕は、草刈りをしながら思いました。
「これって会社でも同じよね!」
会社の文化を育て上げていくには、防草シートを上手く張っておくことが必要不可欠!
例えば…
庭やキャンプ場に「防草シート」
草刈りおつかれした!
今日は庭の草刈りをしました!
お疲れ様でしたー!
ということで、そこで思ったことを記事にしようと思いました。
テーマは『防草シート』です!
都会の人は知らないかもしれないので一応説明しておきます。
防草シートは庭をつくる際に砂利や砂の下に敷くシート。
水は通すけど“光を通さない”仕様になっています。
すると、その下の土から雑草が生えないって寸法です!
ウチの庭も砂利を敷いているエリアがあって、その砂利の下には防草シートが張ってあります。
最初は全く草が生えなかったんですが、しばらくすると“少し生えます”。
ただ、生える草はドクダミなどのツタがビヨ~ンと伸びるやつ。
シートの切れ目の土から生えて、ツタが砂利の上を這っていくんですね。
そんなわけなので、手で引っ張ればあっという間に全部引っこ抜けます!
生えにくいし、生えてもすぐ抜ける。
めちゃくちゃ草むしりが簡単なんです。
もう7,8年経ちますが、防草シートの効果は全然残ったままです。
キャンプ場にも大活躍
他にも、例えばキャンプ場などにも使われていたりします。
僕もキャンプ場作りをしたことがありますが、白い砂や砂利を敷く前に防草シートを張るんですね。
なんと、もともと草が生えている上からシートを張っちゃいます。
光が通らないため、いずれ枯れてしまうんです。
それから様子を見ていると、防草シートを張っていない所は長くてうっそうとした雑草が生える。
でも防草シートを張っている部分だけ綺麗に草が生えない!
最初に少しだけ手間をかければ、長く土地が守られるようになる。
あれ??これって、会社の文化づくりと一緒じゃん!
と、元人事部長としては思います。
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“会社の防草シート”で文化づくり
では、会社で言う「防草シート」は例えばどんなものがあるでしょうか?
採用(求める人物像の言語化)
まずは採用ですね。
企業は人なりと言いますが、本当にその通りだと思います。
会社で成果を上げるのは人だし、問題を起こすのも人です。
だから採用の時から企業の文化づくりは始まっている。
同じ価値観を持つ人やビジョンに共感してくれる人を集め、会社の歩みを止める恐れのあるタイプの人を入れないようにすることが大切です。
そこで重要になるのが『求める人物像の言語化』です。
採用活動は社長一人がするわけではないので、社員全員が「どんな人を採用したいのか」を知っている必要があります。
そしてこれは、社長が思っている以上に言葉にしないと伝わらない。
「こんな感じ」「あんな感じ」と言っても、目の前の人にしか伝わらないし、時が経てば忘れられます。
それじゃあ防草シートではないですね。
人間の進化は、文字の発明と伝達方法の発達によって急加速しました。
会社も同じです。
特に会社のすべてを決める『人』を採用するための意思統一ですから、どれだけ大切な事か分かりますよね。
『こんな人は採用しちゃダメ!』というシートを張っておきましょう。
理念の浸透(作るだけじゃダメ)
それからやはり『理念』ですね。
理念はあるだけじゃダメで、『浸透』指せて初めて防草シートの役割を果たします。
理念がなぜ必要なのかというと、みんなが同じ判断基準を持っていないと力が散らばってしまうからです。
北に行きたいのに、「進め!」しか言わないと東西南北・四方八方にみんなが自由に進んでしまいます。
北に向かう力が分散するどころか、力が打ち消し合ってゼロになってしまう。
それに、会社では色んな問題が起きます。
お客様に対する態度が自由だと、いずれお客様に失礼な態度をとる人が現れるでしょう。
何の罰則もなければ、会社のお金を横領してしまう人も出るでしょう。
別々の方向ではなく、同じ方向に向かせるためのシート。
起きてはいけない問題を起こさないためのシート。
理念はそんな役割を果たしてくれる。
ただ何度も言いますが、社員のみんなに浸透していないと意味ないですけどね。
チェック機能(小さな雑草のうちに摘む)
防草シートを張っても、いつかは小さな草が生えます。
会社も同じで、どんなに採用を頑張っても、どんなに同じ方向を向いても、いずれ何かも問題は起きてくるでしょう。
まったく何もない会社なんて、人がやっている以上あり得ません。
これを、いかに“大問題にせずにすむか”がポイントです。
まだ問題が小さなうちに摘み取ることです。
そのためには、定期的な草むしりが必要。
会社で言えば、何かしらのチェック機能です。
毎月の評価面談かもしれないし、目安箱かもしれない。
報告システムやパワハラ窓口、相談役かもしれない。
ただ大事なことは、しっかり現場を目で見ることです。
「草は生えてないです!」という報告を鵜呑みにせず、責任ある人が庭を見にいくこと。
これは意外と簡単じゃありません。
社長が現場を見に行くと皆が恐縮するし、「最近どう?」と聞いても根掘り葉掘り言ってくれる人なんて少ないでしょう。
日頃の人間関係や信頼関係、コミュニケーションの取りやすさ、風通しのよさ。
報告することが不利益にならない、上手い仕組みが必要です。
チェック機能とそのチェックが正しく機能するための仕組みや土壌が、本当の防草シートかもしれませんね。