「あの上司、手柄を全部自分のものにするから嫌いだ!」
「あの部下は自分が評価されることしか考えてないからめんどくさいなあ…」
せっかく社員のモチベーションが高いのに、こんなふうに足を引っ張り合っていませんか?
嫌になって転職する前に出来ることは?
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社内の亀裂!『手柄』の在りかはどこ?
“手柄を持っていく上司”が大嫌い!
社内での『手柄』の在りかというものは厄介なものです。
モチベーションが高く社長に認めてもらいたい気持ちが強いほど、自分のやったことをちゃんと見て欲しいですよね。
だけどちゃんとルールがないと、その手柄は色んな人に渡ったり奪われたり…。
社内で亀裂を作る原因になってしまうことがしばしばあります。
代表的なものとして、“上司が部下の手柄を奪ってしまう”ということがあります。
「自分のチームの成績なんだから自分の手柄でしょ!」
確かに・・・間違いではない。
でも、部下は気持ちよくありません。
自分の手柄を持っていく上司のもとで働きたい部下はいない!
やっぱり部下としては、「いやいや、部下のおかげですよ!」と言ってくれる上司のもとで働きたいものです。
これ、難しいのは、上司が意図して自分の手柄にしているわけじゃないのに、部下からはそう見えてしまうことがあること。
意図してやっているのは問題外として…。
それに上司としても何もやっていないわけではない。
本当に上司の手柄なのに、部下に手柄をあげる場面も少なくないはず。
でも、社長に「上司は何もやっていないんだな」なんて思われてしまったら働いている意味を感じなくなってしまいますよね。
バランスが大切なんです。
だから解決するには、手柄の在りかをはっきりさせる取り決めをすることなんですね。
評価制度といえば分かりやすいでしょうか。
“自分が自分が”の部下がめんどくさい…
逆に部下の方も、手柄をあまりに欲しがる人は煙たがられます。
上司からは「見返りがないと動けないのかこいつは…」と思われる。
チームでやっているのに、自分の上げた成果の部分だけをアピールしてきたり。
上司が他の社員の事を褒めたら拗ねてしまうなんてことも。
「自分が自分が」の部下は扱いが難しい。
多くの上司は部下に手柄をあげさせてあげたいと思っています。
だけど“自分が君”は、そこをあまり分かっていない。
恩を仇で返すこともり、そのような可愛げのない部下はいずれ上司からもイライラされてしまいます。
「分かってるから待ってろ!」と…。
これもやはり、会社がきちんと“手柄の在りか”を事前に示しておくことが大切です。
本人同士は解決困難!
本人同士にこの解決を求めても、ムリな話です。
ほとんどが感情問題に発展し落としどころを見失ってしまう。
それに、どちらか一方が感情を押し殺して我慢しても、何も解決はしていません。
「この会社にいても自分が評価されることはないんだな」と思って離職してしまいます。
手柄は誰もが欲しい。
それなのに何もルールのない無法地帯だったら!?
法律のない無人島に何人かを閉じ込めて、争い合わせるようなものです。
ルールのないスポーツは面白くない。
法律のない人間社会は奪い合いが起きる。
評価制度のない会社はどこかで誰かが泣いているスラム街です。
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環境は会社が用意しよう
『評価方法』は会社の実力
全員が納得のいく評価制度なんて不可能だと思いますが、ある程度社員が納得できる落としどころを決めるのが会社に求められる力です。
評価が悪かった時に、
「最初から決まっているから仕方ない」
「ルール通りにやっていなかった自分が悪い」
と思えるのが理想です。
これは言うほど簡単ではない。
どんな会社でもかなり苦労しているはずです。
諦めてしまう会社も多い事でしょう。
でも、だからこそ評価制度のしっかりしている会社は、それだけで独自能力になり得る。
『評価方法』の秀逸さが会社の実力。
他の会社でやっていることをコピーしたところで上手くはいかないし、一度制定しても随時バージョンアップしていかないと使い物にならないでしょう。
本気で根気強く考えて、会社を良くすることを諦めないからこそ、多くの社員の感情の落としどころが見つかるんだと思います。
本当に秀逸な評価制度は、多少理不尽なルールも社員に課している。
それでも社員はそのルールを守り、守っていると会社が目指している方向で行動していることになる。
正しいとか間違いとかでなく、完全にその会社だからできる独自のものに昇華されているんです。
マズイ構造は社員がしっかり伝えよう!
では、社員は会社が評価制度を作ってくれるのを指をくわえて見ているのか?
もちろんそれじゃダメ!
社員が『こんな時はこんな感情になるんだよ!』と教えてあげないと分からないからです。
むしろ評価制度は、社員がつくるものです。
会社の幹部も社長も人なので、最初から完璧に環境を整えることなんて出来ません。
だから誰かが「これだと手柄の取り合いになっちゃうからマズイよ!」と教えてあげないといけません。
その時に、“自分可愛さ”では絶対に伝わらない。
あくまでも会社を良くするために、主観的立場からではなく客観的立場から発言しましょう。
自分の感情が濁り始めたら、「なぜそうなってしまうのか?」構造を客観的に見てみましょう。
その構造が自分で理解出来たら、上司や社長にも伝わる言葉や図にしましょう。
具体的な改善方法を提示していかどうかは会社によりますが、一番大事なのは“社員の感情を客観的に社長に伝えること”です。
「ムカつくんですよ」ではダメ。
「これこれこういうことになるから、社員の立場からすると働く意味を見失ってしまいます」という感じ。
スポーツをつくり上げる感覚で、“手柄の在りか”をはっきりさせ、社内の評価基準をつくり上げていきましょう!