指示の正解はない

会社で起きる問題

【自己分析・思考特性】その指示の出し方、正解じゃないですよ!?

会社には様々な人がいます。特に問題になる人間関係は、相性の悪い上司と部下。

離職や社内のモチベーションにまで影響するこの原因は、ほとんどの場合“お互いの思考特性を理解できていない”ことから始まります。あなたの指示の出し方・受け方は大丈夫?

【自己分析・思考特性】当たり前は“自分だけ”

上司と部下の相性

会社の人間関係で退職にまで発展するのが上司と部下の人間関係。そこまでひどくならなかったとしても、常に上司にイライラしながら仕事をしている部下や、いつも部下にあきれている上司もいるでしょう。

この原因の多くは、『思考特性の違い』から来ています。

僕がアソシエイトをしている特性分析では、人の思考特性は4つの特性に分けられると考えられています。ひとりの人にはすべてが備わっているのですが、そのエネルギー量が全然違う。

  • 分析
  • 構造
  • 社交
  • コンセプト

分析の思考をもっとも重視している人もいれば、社交の思考を重視している人もいる。数字を使う仕事が難なくできる人が対人コミュニケーションでストレスを感じたり。対人コミュニケーションが大好きな人が数字を使う仕事にストレスを感じたり。

得意・不得意、好き・嫌い。この頭の中の使い方が全然違うのに、お互いそれを見ることができない。相手が右利きなのか左利きなのか分からないのに握手をしようとしているようなものです。

そのため上司と部下の相性が悪くても「どちらかが悪い」と原因を探さずにはいられない右利きと左利きが握手をしようとしたら、どちらかにストレスがかかるのは当たり前なのに。

お互いを知ることで、このようなコミュニケーションロスが少しでも減ればいいなと思います。

 

「自分が当たり前」と思うとすれ違う

全ての思考特性を理解する必要はないかもしれません。専門的な知識を持つよりも大切なことは、前提となる意識です。

『自分の当たり前が他人の当たり前ではないんだ』

今回お伝えしたいのはここ!「自分と違う思考回路を使っている人がいるんだな」という前提を持つこと。そして理解し合うために時には相手に問いを発し、「ああなるほど、あなたはそういう考え方をするのね!次から伝え方に気を付けるよ。」と、お互いが一方的にならずに歩み寄ることが大切です

 

相手の事を何も考えずに指示をしたり指示を受けたりすると、自分と違う思考特性の人とはほぼ間違いなくすれ違いが発生すると思ってください。たとえロジックをしっかり組み立て論理的に話したとしても、会社は学者の集まりではありません。もっと様々な特徴を発揮し合う場所。共通言語はロジックだけではないんです。

では、例えばどんなすれ違いが発生するのか?せっかく自分なりにちゃんと指示を出したつもりでも、相手によって全然違う受け取られ方をしてしまう例を考えてみましょう。

 

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【自己分析・思考特性】指示の出し方・受け方の特徴

分析脳『ロジック重視』で的確な指示

一見的確でどんな人にも伝わりそうな論理的指示。伝えるためのロジックなのに、一体どんな反応をされることがでしょうか?

≪分析脳の指示に対して≫

分析脳の反応

「理路整然と説明してくれて分かりやすいな」

社交脳の反応

「この人なんか冷たい感じがしていやだな~」

 

分析同士でなら問題なく通じ合える指示も、例えば対面に位置する思考特性の『社交脳』からすれば全く前提が違います

社交思考が特徴的に出ている人は、人を直観的に判断することが出来ます。そのため目の前の人がどんな人か、嫌でも感じてしまうというわけです。信頼できる人の言うことなら聞きますが、その指示が論理的かどうかは重視していないんですね。

つまり、指示を出す人が信頼できる人かどうかを見ているんです

 

構造脳『詳細まで』しっかり指示

次の構造脳な指示の出し方は、詳細までしっかり説明して指示をするタイプです。これもいいことのように感じますよね?何が問題になるんでしょうか。

≪構造脳の指示に対して≫

構造脳の反応

「詳細までしっかり説明してくれるから安心して動ける!」

コンセプト脳の反応

「そこまで言われなくてもやるから…めんどくさいなあ」

 

例えば『コンセプト脳』でこの細かい指示を聞くと、途中でめんどくさくなって聞く気がなくなってきます。目の前で話をされていても上の空で、すでに他の事を考えていたりします。「言った・言ってない」の論争に発展することも。

大まかな指示だけ聞いたらすぐに動き出したいし、自分で考えて動きたい。もしくは動きながら説明してほしいと思います。どちらかというと方向性だけ捉え、詳細は行動を伴って理解する思考です。「最初からそんなに言われても…」と言う感じです。

頭の中で先に詳細のプロセスを組み立てることに、とてもストレスを感じます

 

社交脳『人の想い』を尊重する指示

社交脳は“人”が判断基準の中心にあります。なので気遣いに優れ、指示の出し方も相手の状況や気持ちを考えての発言が多い。それの何がいけないんでしょう?

≪社交脳の指示に対して≫

社交脳の反応

「すごく人想いで、この人好きだな!頑張ろう!」

分析脳の反応

「情緒的でめんどくさいな。そんなことどうだっていいのに。」

 

人を気遣った指示をしたんでしょう。でも、せっかくの想いも『分析脳』にとっては邪魔なだけになることがあります。

分析脳の場合、論理的に物事を把握したいと考えているので結論重視。「まず結論は何?結局どうしたいの?そのための行動になっているか?」という思考です。ロジックが大事なのであって、人自体や人の感情は二の次なわけです。

結論に効率よくたどり着きたい。余計なことは極力考えたくないんです。

 

コンセプト脳『斬新で変わった指針』を打ち出す

コンセプト脳は拡散的な思考で、直観的に物事を把握したい。なので次々とオリジナリティ溢れる大きな方向性を示すことが得意です。でも思考特性の異なる周囲の人は?

≪コンセプト脳の指示に対して≫

コンセプト脳の反応

「めちゃくちゃ面白いじゃん!やってやろう!」

構造脳の反応

「何言ってるか分かんないんだけど…」

 

同じコンセプト同士なら、不思議と通じ合ってしまうんですね。直観的に拡散的に考えているからです。でも『構造脳』からしたらたまったもんじゃない。説明が全然足りないんです。

構造脳にとって大切なのは、絵に描いた餅のような非現実的理想ではなく、目の前でこなすべき現実です。そこがないのに方針や指針を打ち出されても、安心して動くことができないんですね。そういうストレスがあることを、コンセプト脳は知っておくべきなんです。(僕はおもいっきりコンセプト脳です)

構造脳は、現実に実現可能な手順として指示を受け取りたいんです

 

自分と他人を知る

このように、せっかく自分なりに考えて出した指示も相手によって全然違う受け取られ方をします。今回は対になる思考特性の場合だけを例に挙げましたが、そのほかの思考特性もそれぞれの受け取り方をします。

≪分析脳の指示≫

分析⇒『分かりやすい!』

構造⇒『もっと詳細を知りたい』

社交⇒『この人冷たい…』

コンセプト⇒『ちょっとつまんない』

てんでバラバラで面白いですよね。

 

これをいちいち全員に合わせて指示をするなんて効率の悪いことは出来ないかもしれない。大切なのは、自分の感覚が当たり前ではないということです

他人を知らないと、自分の当たり前が当たり前と思ってしまいます。すると、すれ違いが起きているにも関わらずそれに気づけない。同じ思考特性の中だけで判断するので、優・劣、上・下、出来る・出来ないの2極化思考になってしまいます。

人はそれぞれ違う特性を持ち、違う特性を活かし合うからチームの生産性が上がる。この前提を知っている上司が、チームを上手くまとめられる上司になるのではないでしょうか。

 

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宮内 利亮

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