人生を変えたい。色々やりたいことはあるけど、何から手を付けたらいいのか分からない。イマイチ思い切りが持てない。日々の繰り返しが続くだけでキャリアの転機が見えない方へお勧めしたい、誰でもすぐにできる思考習慣。
一週間だけ丁寧に生きてみましょう。
長期キャリアの分岐点
終らないと始まらない
今回は、長期に渡るキャリアの中で意図的に転機を作りだそうという話です。実際に僕が実行している週間でもあります。
まず、キャリアは転機『トランジション』という考え方がある。人生の変わり目の事を意味し、「終わり」→「ニュートラルゾーン」→「始まり」という流れになっています。終わることがないと始まることないという、言ってみればごく当たり前のこと。そしてその中間がとても大事なんですという理論です。
終わりがないと始まりもない。
終わるまでいかなくとも、少なくとも『振り返る』ことがないと未来は変わらない。
このニュートラルゾーンを意図的につくってみましょうということです。
「ニュートラルゾーン」は『モラトリアム』とも言われます。一時停止や猶予期間のことですが、キャリアにおいてはこれが何度かやってくると思いましょう。葛藤や落ち込むなども起こる辛い時期になる可能性もありますが、休養や思考の整理などもできる重要な空白期です。
『モラトリアム』を意図的に配置する
あまりいい意味で使われない『モラトリアム』を積極的に迎えようと言う人は少ないかもしれません。でも、多くの成功者や突き抜けた実績を持っている人には必ずと言っていいほどこの期間が存在します。
- 深く考える期間
- 散らばった思考を整理整頓する期間
- 充電する期間
そんなふうに捉えてみて下さい。ジャンプする前に深くかがみこむようなもので、ここでしっかり考えることがその後のキャリアを強力に推し進めます。
では、モラトリアム期はどんな状況でしょうか?何かが終ったあと、何かが始まる前。つまり、何もない状態です。これを出来る範囲でつくりだすことから始めます。
予定を入れず、余計なことは考えず行動せず、ゲームなどの余暇もやらない。超シンプルな1週間を設定してみましょう。
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『丁寧に生きる』人生を変える1週間
ひとつに一所懸命
何もしない1週間を作ったら、『丁寧に生きる』ことだけに集中して過ごします。日々のルーティンを粛々とこなし何の変哲もない日常を送るのですが、頭の中だけが違います。
丁寧に生きる=ひとつに一所懸命な思考
急がない。焦らない。じっくり。ゆっくり。規則正しい生活を送る。ただ起き、歯を磨き、身だしなみを整え、食べ、風呂に入り、寝る。そのひとつひとつを“とことん考えながら”生活する1週間にしてみてください。
少し注意するとすれば、テレビをあまり見ないこと。内容を選べない外部からの情報をあまり入れないことです。
例えば洗濯をするという行為。いつもはとにかく早く終わらせることしか考えていないかもしれません。これを『丁寧に丁寧に』やってみましょう。
汚れはどこにつきやすいのか。
服のどこをいつも掴んでいるのか。
服とタオルはどのように重なり合っているのか。
洗剤には何が入っているのか。有効成分は何なのか。
量を変えるとしたらどのぐらいが適性なのか。
水はどのように洗剤と混ざり合って、どうやって洗濯物にかかるのか。
中で洗濯物はどのように動いているのか。
汚れの落ちるプロセスはどんなものか。
洗濯機は何回まわるのか。
水はどこに流れていくのか。
乾くまでどうやって水分は蒸発していくのか。
ありとあらゆる詳細に目を向けて、常識の中のさらに奥に知らないことがあることを知りましょう。
対象は何でもいいんです。この目的は、モラトリアムを再現すること。何にも焦らされない環境の中で、深く考える時間を増やすことです。この習慣にあなたのキャリアを変える可能性が大いに隠されています。
深い思考の習慣
深い思考を手に入れる。キャリアの転機を創り出すには、これが一番です。ほとんどの場合、何かが起こった時にようやく深く考えますよね。病気をしたときや震災が起こった時。辛い思いをしたときや何かを失った時。健康が終った時、安全が終った時、楽しい時期が終った時、終わりが来てモラトリアムを迎え、そして始まりが来ます。
キャリアの転機は、深い思考から生まれる。
この時に得るものは、特別なものです。体験に裏付けされた確かな思いがあり、深い気づきを伴っています。それは深く考えるきっかけがあったからに他なりません。
いつもの日常を送るのに、そこまで考える必要はありません。だけど、何にでも興味関心を持ち追求できる力があれば、その人はキャリアをどんどん広げて形成していくことができるでしょう。漠然と日々を過ごすのとどちらがキャリア形成を推し進めるかは明白です。
トレーニングだと思って、1週間だけ深く考える習慣を維持してみましょう。
『考えた量』がキャリアの分岐点を増やす
何も考えないままでは、当然何も変わりません。いいえ、変わるための分岐点すら見えず、未来のキャリアはただつまらない一本道に見えてしまいます。
『考えた量』がキャリアの分岐点を増やす。
何のデメリットもないのであれば、騙されたと思ってやってみましょう。
「今週は丁寧に生きる習慣にしよう。」
「ひとつひとつを考えながら生活してみよう。」
そんなふうに決めて1週間過ごしてみると、いつもの生活の中から多くの気づきが得られると思います。もしそのまま深く考える習慣が続いたら、人生は大きく変わるでしょう。でも習慣にならなくても、とりあえず1週間続けたことで“深い思考とは何か”が見えてくると思います
この1週間が、その後の学びの継続や深さ、キャリア形成に多大な影響を与える可能性を秘めているんです。