企業の『採用活動』を考える時、戦略と戦術/社長と採用チーム/それぞれの役割を認識して、効率よく効果的に業務を回していく必要があります。
自立自走したチームでありながら、経営陣と絶妙な連携のとれた採用チームを作り上げていきましょう!
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社長と部長の人事【長期・短期戦略】
事業戦略→人材戦略→共通認識
採用に手間をかけていられないから、採用チームを自立自走させたい。
だけど社長の思いと裏腹に活動をされては困る。
自立自走と社長との連携を実現した採用チーム作りをしていきましょう!
まず始めは社長からです。
人事関係において信頼している人がいれば、部長や役員と一緒に考えてもいいですね。
①事業戦略で会社の拡大規模を決める。
②人材戦略で実現したい社風を決める。
③社員に伝えるために共通言語を作る。
まずは会社をどのぐらいの規模にしたいのかを決め、「目標社員数」を出します。
3年程度先の中・長期、事業戦略ですね。
ここで重要指数になるのは「離職率」。
3年後の目標社員数と想定離職率が分かれば、「年間採用目標数」が出る。
これを採用チームの最重要課題とするわけですね。
また、数だけではチームに迷いが出るし、社長の思ったような会社になりません。
次の戦略は人材戦略です。
どんな会社にしたいのか、『狙う社風』を決めます。
そのために必要な人物はどんな人物なのか、『採用ターゲット』が見えてきますね。
目標数と採用ターゲットが決まったら、今度は共通言語にします。
これがないと、どんな人物を採用するかが採用チームの感覚で決められてしまいます。
『求める人物像の言語化』を行い、採用チームと意思統一を図っていきましょう。
年間計画まで参加
- 『年間採用目標数』
- 『採用ターゲット(属性)』
- 『求める人物像の言語化』
これができたら、採用チームと一緒に年間計画に落とし込みます。
最低年に一回、出来れば半年に一回は採用戦略策定に社長も参加しないと、修正が効かなくなる恐れがあります。
会社の規模に関係なく、採用という社長自らの責任を行動も持って示す。
採用チームの一番の原動力にもなります。
「今年はこういう人物を、○人採ってくれ!」
そう社長に言われたら、採用のノウハウも持ち現実を知るチームが知恵を絞る。
社長は方針の決定(戦略決定)
採用チームは施策の決定(戦術決定)
大きく言えば、コレが2者の役割になります。
しかし、「一度決めたらあとはお任せ」だと両者の連携が難しい。
月次進捗報告を受ける
社長は月に一回は採用活動の進捗報告を受けた方がいいですね。
目標に対する進捗がどうなっているのか、数字で報告をさせる。
さらに「強化策」と「改善策」を出してもらう。
ここで社長のやるべきことは『GO!』か『待て!』を言うだけです。
社長が施策を考えたり、あれこれアイデアを出していると、結局手間がかかり任せる意味があまりありません。
それに採用のリアルタイムの実態を知っているのは採用チームの方。
実は戦術策定については、採用チームの方がプロ。
いえ、そうならなくてはいけません。
採用のプロチームに戦術策定と実行を任せる。
大事な舵取りのため、『GO』と『待て』だけ号令をかける。
ここで『待て』をされた採用チームが行動を止めるようでは、まだプロではありません。
「では、こちらはどうですか?」と、あくまでも施策は採用チームが出すといいですね。
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社長と採用チームの採用【短期戦略】
行動計画を策定する
次に採用チームがやることです。
なにはともあれ、振り返りが一番大事!
この振り返りを継続的にすることで、次から次に新しい施策を生む自立自走チームを作ります。
では、振り返りをするためには何が必要でしょうか?
実は、漠然と過去を振り返っても大した施策は生まれません。
施策を生むには、『到達したい地点』と『今いる地点』が必要です。
自立自走し、継続的に施策を生み続けるチームにするために『行動計画』が必要。
ただ単に行動を設定するだけでは、やはり効果は薄いです。
少なくとも半年~の期間、毎月やることを設定する。
ある目標に向かっての月ごとの施策である事を忘れてはいけません。
「中途採用」「新卒採用」などの重点的なカテゴリーと、それぞれの月ごとの行動計画。
そして、『各施策の目標数値』も設定します。
この“数字を作っておく”ことで、施策を生みやすくするんです。
重点施策「新卒採用」の9月行動計画○○。
目標数10に対し、実績8。
悪かった要因は○○。
良かった要因は○○。
と、目標数値に良くも悪くも差がある事で
「どうすれば上手くいったかな?」
「もっと良くするためにはどうしたらいいかな?」
と考えられるようにします。
つまり計画というのは、その通りに実現するためのものではなく、実績との差を分析して「何をすればいいか」を明確にするためのものです。
何をすればいいかを自分たちで考えられるのが、自立自走したチームです。
月次進捗報告をする
そしてやはり、チームだけで突っ走っていいわけではありませんね。
採用活動は、社長が望む会社を実現するために必要だから行うものです。
社長との連携を切らさないために、適時の報告をしないといけないんですね。
少なくとも月に一回『月次進捗報告』をする。
数字(結果・成果)と、振り返り内容(要因・対策)を報告する。
そうです。社長は『GO』か『待て』を言うだけ。
そこまでは自分たちで考えるのが、自立自走した採用チームです。
ただ、「それでいいぞ!」「ちょっと方向違うな!」という判断・指示は毎月もらっていかないと、修正が効かなくなってしまいます。
採用活動を行っていると、必ず社長よりも現状を知ることになります。
自分たちはプロであり、社長以上に自覚と責任を持って仕事に当たらないといけない。
そんな誇りを持って採用活動にあたっていきたいですね。
だけど自分のエゴで採用活動をしてはいけません。
どんなにプロになったとしても、社長の意思に反した活動はしちゃいけない。
しっかり社長と話し合うことが、採用チームにとってはとても大切ですね。