回す車輪

会社で起きる問題

【町の人事屋さん】社長!いま回す車輪とその大きさを決めましょう!

つくばの元人事部長【あなたの町の人事やさん】より。

社長!人に仕事をつけると必ずムダやムリが発生します

それに社員にとって苦いことをやめても、それが社員のためになるとは限りません!

人生100年時代の人事戦略とは!?

いま、どの車輪を回しますか?

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社長!人事戦略~回す車輪の大きさは変動します

元人事部長のジレンマ

今回は人生100年時代の人事戦略について思うことがあるので、大事な方針だなあと思うことをざっくり書いていきます!

僕は元人事部長でしたが、会社が成長していく過程で苦しいことがたくさんありました。

その中でもやはり、人事異動は強烈なものがあります。

 

たとえば、事業の縮小なんてのは分かりやすいですね。

会社は事業の柱を探すために、色々試行錯誤しながら事業を展開します。

当然、上手くいかず撤退しないといけないことがあるんですね。

その事業をやるために雇った人に事業の縮小を告げる…。

会社の都合でつくった仕事を、会社の都合で無くす。

人事としてはやはり苦しいんですが、会社としてはどうしてもやらないといけないことです。

撤退しないと会社を潰してしまいますから。

 

事業の展開だけではありません。

会社はその時々によって強化したい戦略が変わります

採用強化、営業強化、内部体制強化、人的成長強化。

タイミングによって人事配置すら変えないといけない。

 

社内にいる人の環境を良くすることも人事の仕事だとは思いますが、個人の感情や都合にばかり合わせられないのも会社の事実

このジレンマはどうしてもありました。

そこで感じていたことは、人生100年時代だからとか関係なく『人に仕事をつけることには限界がある』ということです。

 

会社は大きな車!車輪は事業戦略

会社を大きな車のようなものだと思ってください。

『営業』『採用』『内部体制』『教育』『改善』などたくさんの車輪があり、そのすべてを回していかないと会社は前に進めません

いわば事業戦略と言う名の車輪を調整しながら進んでいくもの。

この舵取りをするのが社長や経営幹部の大きな役割と言えます。

 

売上が落ちてくるころには『営業』の車輪にエネルギーを回す。

売上が上がってきたら人を揃えるために『採用』の車輪にエネルギーを回す。

落ち着いてきたら底上げを図るため『教育』の車輪にエネルギーを回す。

 

では、この車輪を回す一番のエネルギーは何か?

設備を整えたり予算を投入したり、色々あります。

でも一番は人的資源。

つまり人事異動をして人数を揃え、動ける環境をつくることでしょう。

 

成長に合わせて人事戦略の分配は変わる

ジレンマの元ともなることですが、人事異動をどんどんして人を入れ替えたり人数を流動的にすることは会社にとって必要なこと

会社の成長に合わせて、人事戦略・人的資源の分配は変わる。

今はどの車輪を回すべきなのかは会社の置かれた状況次第。

昇進・更迭・部署異動。会社にとっては頻繁にできた方がいいんです。

 

社員、個人はこれに抵抗を感じて当たり前。

昔風に言えば、これをすると「人を使い捨てする」とも取られてしまいます。

しかしこれは昭和、いえ、明治的ともいえること。

人口増の終身雇用における価値観です。

 

人を流動させずにその地位や職業に置き続けることは、“拡大し続ける会社”なら可能でした。

でも、市場は飽和し、何より人口は減っています。

消費が減るのに会社が拡大していい道理は本来ないわけです

 

2つに一つ。

  • それでも成長し続けるか
  • 人が動きまくっても大丈夫な組織をつくるか

もしも個人の環境安定、会社が成長し続ける方を望むなら、急に成長しては絶対にダメです。

限界が来るのが早まるからです。

じわりじわりと成長していくことが大切です。

 

これからの人口減、人生100年とも言われる時代に合理的なのは、後者を選ぶ方ではないでしょうか。

 

人に仕事をつけると必ず歪む

『ジョブ型雇用』という言葉がかなり出回ってきましたが、これは今までの構造に限界を感じた会社が多くなってきた証拠でしょう。

実際、僕もそうでしたから。

ジョブ型雇用はいわば、人に仕事をつけずに仕事に人をつけることです。

 

人に仕事をつけると、どうしてもムダやムリが発生します。

たとえば、そもそも新規の受注が足りていないのに事務員ばかりを増やしても仕事はない。

その分の人件費が余剰(ムダ)です。

営業マンを増やして仕事をとってこないとバランスを崩したままですね。

 

逆も同じです。

営業マンが超優秀でどんどん仕事をとってくるけど、処理能力が足りなかったら(ムリ)お客様に迷惑をかける。

その場合は内部の事務員を増やしたり、拡大に備えて採用部門を作る必要があるかもしれません。

 

もっと言うと、優秀な営業マンと言うのはけっこう危ない。

この営業マンが仕事を取ってくるのはいいけど、それに合わせて事務員を増やした時に営業マンが辞めたらどうでしょう。

辞めるのは営業マンの勝手で、会社には制御できません。

優秀な人が辞めたら仕事は減る。

それでも事務員を採用してしまった以上、仕事をあげないといけないという歪み

 

人に頼ると会社はリスクが非常に大きいんです。

そしてこれからは、個人にとってもリスクであるということを意識しておかないといけません。

 

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社長!人事戦略の在り方が変わります!

『ジョブ型』が代表!仕事に人をつける

これからは仕事に人をつけないと持続性がないと言われています。

それは僕も身をもって体感しました。

代表的なものが『ジョブ型雇用』ですが、決してそれに捉われる必要はないと思います。

 

ジョブ型雇用であれば、まずはジョブの洗い出しから始めましょう。

『ジョブ切り』と言って、どんな仕事が存在するのかを細分化してフレームにします。

このフレームがないと、人を当てはめることができません。

注意したいのは『ジョブ』と言うと『職業』というイメージを持ちますが、それは崩してください。

切り出すのはあくまで『仕事』です。そして細かければ細かいほどいい

一人に一個ジョブをつけるのではなく、一人にいくつもワークを与えるイメージ。

 

ジョブ型でなくても、内部体制を変える方法もあります。

たとえば、「ウチは人事異動があたりまえ」という風土をつくること。

1年ごとに部門内の人をごっそり入れ替えたりする。

そんなのムリでしょ!?と思いますか?

たしかにしっかりした効率化や『誰でも出来る化』が必要です。

でも、これができる組織はとても強い。

わざわざ新しいジョブ人材を雇う必要もなく、社員は何でも出来るようになっていきますから。

 

これはプロフェッショナルが生まれづらい環境に見えるので個人にとってはデメリットが強いように見える。

しかし、実際これからの社会には“上辺のスキル”は通用しなくなります。

下手に上辺スキルのプロフェッショナルを作ると、それこそキャリア迷子を生んでしまうリスクがあります。

定年してキャリアを終えられる世の中ではありません。

一定の仕事ばかりさせることは、社員の未来を奪う可能性もあるということを考えておきましょう

 

雇用のあり方を見直しましょう!

「社員として守っていく」というスタンスには無理が出始めています。

人の入れ替わりは流動的になる。

さらに、キャリアはより長期にならざるを得ない。

「60歳以上の人材が活躍できる職場がない」会社で「長く働いてください」という言葉はヤバい

 

「長く」というのが60歳までだとしたら、その後40年は知りませんということ。

でも現実問題、本当に何度も定年後に再雇用が出来る職場は限られる。

「社員を守る」という言葉は、雇用を守るという意味で捉える人がほとんどだと思います。

「社員を守る」という価値観は今までと違う。

 

雇用することは確かに会社にとって素晴らしい価値です。

でも、ジョブ型により業務委託契約や派遣など、色んな可能性が出てくるでしょう。

これからは、雇用によって人に価値を生む社会ではない。

価値を持つ人を抱える時代です

 

『雇用』ということにある価値そのものを考え直す時代が来ていると思います。

 

戦略的意思決定の痛みを和らげる

人事異動のような、戦略的意思決定には痛みを伴います

しかも人口減の世の中になったら尚更。

リストラはその代表的なものでしょう。

せっかくやりたい仕事に就いたのに、1年後に他部署に異動になったり。

 

冷たいように聞こえるかもしませんが、これは会社にとってどうしても必要になってしまうことがある。

でもじつは、個人にとってもこれは決して悪いことではないと思うんです。

これからの時代は、会社に守ってもらえる時代ではない

これを私たちキャリアコンサルタントも発信しますし、教育現場もキャリア教育で教えています。

 

守られることで厳しい社会を生き抜く力が弱くなってしまうかもしれない

だから人事異動はバンバンして、部署を変えることで本人の経験や成長につなげた方が、本来はいい。

でもここで、僕が経験してきたように『痛み』が伴います。

耐えられない人や生活が成り立たなくなる人は、何の準備も出来ていないまま退職するほかなくなってしまうんです。

戦略的意思決定の痛みを和らげるには、社員をたくましくすることです。

 

今後個人に必要になってくるのは、一般的にイメージされる上辺のスキルではなく『汎用的スキル』です。

これはある意味『リテラシー』と近いと思っています。

『感性』ともいえるかもしれません。

 

「社員をたくましくする」というのは、上辺のスキルを与えるのではなく“感性を育てること”です。

ビジネス感と言われるものかもしれないし、ITリテラシーかもしれない。

人事感、営業における自論、改善力、教育理論、そういった表現が難しいことです。

 

こういった力は社員に自信を与え、「どこでもやっていける」という安心を与えます。

安心の意味は雇用ではなく、個人の感性。

会社の力ではなく個人の力になっていくということですね。

 

回す車輪を決め、エネルギー配分をする。

そしてそれが抵抗なく出来る環境を目指していきましょう!

 

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宮内 利亮

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