裏切られまくった信長から学ぶ

会社で起きる問題

『裏切られていく信長』から学ぶ会社の人事。現代も同じ“離反構造”

織田信長が部下から裏切られまくったという話は有名ですね。

歴史の真実は分かりませんが、この構造はとてもリアルであり現代社会でも多くの会社で起きていることです。

構造的なものだからこそ、どんな会社・どんな社長でも陥りやすい。

物理的孤独には注意!?

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『裏切られていく信長』から学べること

同じ夢を追う同士

みなさん『織田信長』は知っていると思います。

天下統一の一歩手前で、明智光秀の謀反により殺されたという信長。

他にもさんざん部下たちに裏切られまくっています

戦国時代は“嘘をつきやすい”し“騙しやすい”し、かなりドロドロの調略合戦だったでしょうね。

 

歴史の真実はどうあれ、この裏切られる構造が会社での社員の“離反”と全く同じなんです。

この歴史から学ばない手はないですね。

 

まず、最初から部下は全員信長を信じていなかったわけではありません。

小さな国から名乗りを上げた時には、それこそ“同士”と呼べる人達と夢を分かち合って歩んできたそうです。

道を歩んでいく中でこの大きな夢に賛同し、「ついていきたい!」と思った人たちがたくさんいる。

 

現代の会社においても同じ。

大きな夢を語る社長が魅力的で、同じ志を持って希望を胸に入社する。

「この人にならついていける!」と、会社という船に乗る。

 

一人ではできないことも仲間が増えるごとに出来るような気がしてくる。

成長していくこの過程は、とてもワクワクするやりがいがあったことでしょう。

 

次第に離れていく心

しかしご存じの通り、部下だった武将たちはたくさん反旗を翻していきます。

まずは「他の武将についた方が得だ」程度。

人数が増えるほど、自分のことしか考えない人はいるものです。

 

すると、信長の中には『疑心の種』が生まれます。

 

これが信長の行動を少しづつ歪め、厳罰などの過激な行動を取らせることになっていく。

次第に今度は部下の方に『疑心の種』が生まれ芽吹いていきます。

 

これ、止めようがないですよね…。

エスカレートし続け、

「織田はもうダメだ」

「信長は魔王だ。このままでは身を亡ぼす。」と発展していく。

この時点でこの武将の言うことを聞いておけばいいのにと思うかもしれません。

しかしそんなに簡単ではない。

 

信じる気持ちがあるからこそ、決定的な溝になるまで手が打てない。

仲間の中でも、疑問に思う者・それでも同じ夢を信じて信長の言葉を信じる者に分かれていく。

すると、必ずトップダウンが必要になる

さらに信長も望まないほどの厳罰が必要になり、仲間も2極化が進んでいく。

部下が育たない、もしくは思いの共有が遅れると、「いいからやれ!」と言わないと動かない場面も増えてしまいます。

さらにさらに部下の心は離れる

 

信長は「増えすぎた人を管理するには賞罰をしっかり与えることだ」と考え、功績を上げた武将には大きな報酬を。

功績を上げられず、将来性もない人材は追放までするという苦渋の決定をした。

『こうでもしないとまとまらない』

これは現代社会でも往々にしてあることです。

 

今までは決まった報酬制度や評価制度がなかったが、それでは社員のモチベーションを維持できなくなってきた。

そこで成果主義の評価制度を取り入れたところ、売上は伸びたが社員の離職が相次いだ。

長期的に見て何が正解だったかを社長は決定しないといけない。

「売上が正解!」と言うと社員はドライになる。

空気が変わり、社内の体質が変わると共に社員も入れ替わる。

結果、社長と思いを共有できない社員の集まりになってしまうことがある。

 

現代と歴史の違うところは、現代は自分の意思で容易に会社を抜けられることでしょう。

昔はそれが「裏切り」と言われ罰せられてしまうから大変ですね。

 

坂道に置いたボールが転がり続けるように、重い重い巨岩がゆっくりと転げて落ちていきます

誰にも止められずに。

 

気が付けば決定的な溝に

リーダーというのは孤独なものです。

小さな裏切りから始まり、対処すればするほど泥沼にはまっていく。

そして精神的な孤独は、やがて物理的な孤独に繋がっていきます。

 

信長は「どうせ分かってくれないんだ」という思いから、会話を拒否するようになっていきます。

今までは何でも話し合っていた明智光秀と、“まともに話さなくなっていった”そうです。

 

すると明智も、信長様はもう自分に何も話してくれない。

何を考えているか分からない。

自分は信じてもらえていない。

 

どこかから、どちらからともなく生まれた小さな疑念が少しづつ育ち、気が付けば決定的な溝として存在していることに気が付く。

最初は信じ会っていた者同士でも、今も同じ場所を目指していたとしても、取り返しのつかない所まで来てしまう。

 

少しづつお互いの気持ちが離れ、やがて物理的に離れ、意思疎通が出来なくなり、決定的な出来事に繋がる。

悲しいことですよね。

 

現代社会でも、同じことが会社の中で起こっています。

そうならないためには、私たちには何が出来るんでしょうか。

 

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会社の“歯止め”がきく成長を

人の成長に合わせてゆっくりと

歴史から学べることはたくさんあります。

今回の信長は、『急ぎ過ぎた』と言えるでしょう。

膨らんだ部下のモチベーションを維持するためには、より多くの土地が必要となり、全てを食い尽くしてやがて自分も滅びる。

『帝国』の原理です。

 

だから会社は、“人の成長に合わせてゆっくりと”成長していくのがいいと考えています。

昔であれば、田畑を耕し村の自給自足で事足りる統治を行わないと飢えてしまう。

現代の会社でも、急成長は急降下

増えすぎた売り上げを維持するためにはより多くの人が必要となり、次にはまたより多くの売り上げが必要となる。

これが止まった時が倒産の危機という訳です。

 

リスクを最大限減らすには、じわりじわりと少しづつ成長して言うことが大切です。

転がったボールを止められるように、歯止めが効くように、ゆっくりです。

 

『焦り』に負けない

『利益が出ない』

この時に、信長のように過激な策を取らないことも大切です。

 

今にして思えば、厳罰を下したりする信長の策は多くの人から「対処でしかない」と思うでしょう。

しかし、大きすぎる土地や部下を抱えてしまうと“どうしてもやらないといけない場面”もあるかもしれません。

現代で信長ほど大きなものを抱える会社はないと思います。

だから『焦り』は禁物。

 

目の前の売り上げが立たないことに焦り、原因の深掘りを怠ってはいけませんよね。

ヤバい時こそしっかりと原因に向き合わないと、負のスパイラルから抜け出せないからです。

 

「そんな悠長なこと言ってられる場合じゃない!」と思っていたら要注意です。

『じっくり』『腹を割って』『時間を作って』です。

 

『不信』に負けない

人間というものは、嘘をついたり虚言を吹いたり、どうしても魔が差してしまうものです。

そんなことが起きれば起こるほど、“人間不信”に陥っていきます。

 

この不信に負ける人は、“人に期待している”人が多いです。

「お前は絶対裏切らない」

そう思っているほど、裏切られた時のショックは大きい。

 

人間はそんなに簡単な生き物ではないし、自分と同じように考えている人なんて一人もいない。

みんなが違うし、みんなにとってのメリット・デメリットを考えていないと、いずれ向こうから離れていきます。

だから会社には、ある程度のルールが必要。

性善説だけでやっていても問題(社員同士のやっかみ)は起こるし、厳罰を与えすぎても問題(トップへの反感)は起こる。

 

自分の感覚で人に期待するのではなく、社員たちの理解を進めることです。

必要なルールの設定などに面倒くさがっている場合ではないんです。

 

リーダーが『物理的孤独』になったら危ない

小さな疑念が積み重なり、いつしか社長と社員の物理的な距離となって現れてきます。

  • 会えない
  • 話せない
  • 伝える場がない

そうすると一気に心の距離は取り返しがつかないレベルまで広がっていきます。

 

または逆。

物理的な距離ができすぎたせいで、心の距離が離れてしまうこともあります。

 

だから年に一回でも、社員、もしくは幹部たちと目的の共有をするべきだなと思います。

そこで社長自身も「間違った方向に行こうとしていないだろうか?」と思い返す場面が必要ですね。

「社員は当然分かってくれているだろう」

「ウチの社長ならきっと大丈夫だ」

と安心して、距離を空けたままいてはいけません。

 

会社というものは、動き出したら止まらない性質を持っています。

たとえ思っているのと違う方向に行ってしまいそうでも「行くしかない…!」と。

 

リーダーはいつでも、精神的には孤独なものかもしれません。

本当の意味で自分の立場を分かってくれる人は存在しなくて当然ですから。

でも急ぎ過ぎると、リーダーは『物理的孤独』になります。

周りがついてこれなくなる。

 

社長なら、時には後ろを振り返って待つ。

社員なら、時には「待ってー!」と社長に呼びかける。

一度離れると二度と肩を組めなくなるのは、戦国時代と似ているかもしれませんね。

 

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宮内 利亮

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