同一労働同一賃金

会社で起きる問題

2020・21年【同一労働同一賃金】個人・会社は改革にどう備える

2020年から大企業で、2021年からは中小企業で。

「同一労働同一賃金」がはじまる。

社内の現場では、一体何が起こるのか?

企業は実際何が起きるのかを“人の感情”を考えて予測したい。

では、個人は何もしなくていいのか?

いいえ!改革を迫られるのは個人の方も同じです!

社会が向かう先は、個人の責任が求められる社会?

会社は実態の『詳細把握』を

社内で起きる問題はどんなことがあるだろうか?

僕は元人事部長だったので、こう思っています。

問題の原因は働く人の感情から起きてくる。

構造ばかりに目が行っていると感情を見落とし、

問題解決が的外れになるということです。

 

現在「不」が出ている「人」を探す

まず、実態の把握は大事ですね。

実態を見るというのは、具体的に詳細を見ること。

特にここで注目したいのは、人の感情です。

「社員が使えねえ~」

「なんで社員と同じ仕事してんのに、こんなに時給低いんだよ」

というアルバイトさんの心の声を探してみましょう。

 

まさに、「同じ仕事してんのに」と思っているアルバイトさんがいるとしたら。

今回の『同一労働同一賃金』に期待していますよね?

しっかり対応しないと、くすぶっている煙に火が付きます。

 

現場でアルバイトさんと社員が一緒に働いている場合、

『アルバイトさんの方が出来る』状況というのはよくあることです。

そういう現場を探してみましょう。

同じ仕事をしていませんか?

そして、その現場のアルバイトさん・社員の心の声を聴く努力が必要です。

難しいのは、アルバイトさんがどう思うかは自由ということ。

 

書面では「同一の労働ではない」ようになっていても、

アルバイトさんにその認識がなかったら?

不満になることは間違いないですよね。

 

ポイント

問題は「感情」にこそあります。

実態の把握とは、現場の心の声を聴くことです。

 

必要に応じて「ジョブ切り」して「言語化」

『タスク分解』とも言いますが、仕事を一度全部洗い出すにはいい機会です。

いずれはやらないといけないことだと思ってください。

作業レベルで仕事を棚卸する。

すべて「言語化」して、情報として使える状態にすることが大事。

 

「情報として使える状態」というのは、

  • 伝達可能
  • 理解可能
  • 共通認識

の状態です。

アルバイトさんが①②③の仕事

社員が①②③④の仕事

というように、まずは目で見て分かる状態にすることです。

 

ジョブ切り(タスク分解)は、多様な雇用形態を実現するためにも活用できます。

最初は大変ですが、やっておいて損はないですね。

 

“やらねば”アルバイト(非正規)との亀裂

「同一労働同一賃金」は、会社が取り組まなくても今のところ罰則はない。

しかし、「感情」には明らかに問題が起こり、会社との間に“亀裂”が生じる可能性があります。

不満が起こりやすい状況になる。

ということですね。

 

しかし後ろを向いてばかりはいられません。

欧米では「同一労働同一賃金」が当たり前。

日本は従業員の「善意」企業の「善意」に甘えすぎていたのではないでしょうか?

契約以上の仕事をしてくれたり…

年齢が上がれば給料が上がったり…

これからは労使の関係がもっとドライにならざるを得ません。

といっても、僕が働き始めたころより今は十分ドライ。

 

社会の成長として捉え、本来起こるべく不満の解消に前向きに取り組んだ方がいいですね。

 

“やれば”若手社員のモチベーションダウン

では、社員の感情も考えてみましょう。

もし、安易に「社員とバイトは同じだ」と同一賃金にした場合、

社員がバカバカしくなってしまう可能性があります。

本当にそこに違いはないですか?

違いを生むべきではないですか?

 

特に不人気業種だと、社員になれるのにバイトでいる人が多くいます。

いずれは違う仕事をしたいが、稼ぐためにアルバイトをしている。

社員になってくれればいいが、そうはならない。

アルバイトの時給を上げると、社員と変わらない支給額になる。

社員はどのように思うでしょうか?

社員である人は、自分がアルバイトさんとは意識的に違うと思ってくれている人がほとんど。

なのに、「同じなの?自分はアルバイトと同じなの?」となりますね。

 

「だったら自分も頑張る必要ない。アルバイトでいい。」

不満というか、こんな悲しい感情になってしまう。

だから社員とアルバイトの“違いを生む”ことも大事です。

アルバイトさんがいくら主体性があって、いくら能力が高くても、“やらせない”という決断も必要かもしれません。

もしくはアルバイトにも階級をつくり、仕事を分けることです。

 

個人は責任と『切り捨て』られる覚悟を

「アルバイトの主体性」問題

アルバイトも出来る場があればやる

だけど諸事情により社員にはならない。

社員と同一の仕事をしていればやりがいもあるし楽しい。

アルバイトさんにも主体性はある。

だけど、会社はこれから“余計な主体性は発揮するなということにもなり得ます。

これは悲し過ぎますね。

 

アルバイトさんの主体性を上げるために、取り組みをしていた会社も多いはず。

そういった取り組みを今後どうするのか決断を迫られます。

企業では、

雇用形態をもっと多種多様にし、様々な仕事内容に分解していく努力。

アルバイトさんでも主体性のある人は役割と対価を与える仕組みもあるといいですね。

 

非正規で働く人は、どう考えればいいでしょうか?

会社からすれば、「主体性もないのに社員と同じ仕事をしているから同じ給料をもらわれる」のは避けたい。

今までと同じ生産性で、今までより高い時給を払う。

経営者からすれば「こんなに理不尽なことはない」と思ってしまっても仕方ありません。

世の中で時給は右肩上がり。

 

しかし、

  • 仕事は大変になっていますか?
  • スキルは高くなっていますか?
  • 利益は上がっていますか?

余裕のない中小企業では、

生産性が上がらないのに人件費が利益を圧迫するという負のスパイラルに陥っている。

ということは、アルバイトさんにも成長してほしいし、改善や販売促進などを積極的にしてほしい。

「社員と同一の労働を求められている」という前提を忘れてはいけません。

 

「ムダに給料高い人」が一番危ない

しかし、僕が一番危機感を感じているのはここです。

給料が高くて生産性の低い人が行き場所を失う。

 

会社がまず取り組むべき社会問題は、悲しいかなここなんです。

利益を生まないものに投資する余裕はない。

年功序列で給料が上がる世の中は終わらせないといけない。

 

社会全体で、分配させる利益がいびつなんですね。

少し考えれば、終身雇用で成り立つわけがない。

しかし、まだ残るいわゆる賃金カーブに頼っている「キャリアストップ」人材。

若い人たちは、高い給料をもらっているのに仕事をしない社員を引きずり下ろしたい。

社会全体も、生産性の低い部分に焦点を当て始めている。

それでも「あと10年だからこのまま…」と思う人が多ければ、当然社会は良くならないですよね。

 

今、自分のキャリアに責任を持って変わらないと、

10年ももたず会社や若者から「切り捨て」られてしまうかもしれません。

 

それぞれが働く責務と主体性を

特に非正規の場合、会社と個人は明らかにドライな関係になっていきます。

しかしこれは必要悪とも言えます。

 

会社におんぶにだっこの人材がいては、生産性は上がらない。

今まで守られていた壁が崩れていくだけです。

 

キャリアは自分でひらくもの。

そのために僕たちキャリアコンサルタントも生まれました。

そのために、学校では「キャリア教育」も強化されています。

 

子供たちと一緒に大人も成長して、責任ある社会人の一員として自分の人生を生きていきましょう。

 

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宮内 利亮

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