「ウチの会社は罰則が厳しくて…」と思っている方、もしかしたらそれは会社からの『愛や信用』かもしれません。
社長と社員の雇用契約・社内規則・懲戒など様々に存在する契約は会社の思いを乗せたもの。
犯人捜しをして全員が疑われる会社になっていませんか?
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「社員のせい」で会社は成り立たない
不正が起きたら誰のせい?
様々な社内規定が多くあると、社員としてはわずらわしさを感じるかもしれませんね。
だけど、実は規定がない会社のほうがよっぽど厳しい。
今回はそんなことについて考えていきたいと思います。
残念ながら、会社に“不正”はつきものです。
不正はつきものだからと言って、何もしないで犯人を量産する会社になってはいけない。
ということです。
何の罰則も設けず、不正が起きたら次から次に社員が辞めていく会社。
これのどこが優しいでしょうか?
目の前に札束を置いておいて、誰でも取れる環境にしておきながら、実際に取ったらクビになる。
ある意味“罠”にも近い環境です。
徹底的に不正が起きない環境を作り上げてこそ、本当の優しさです。
不正が起きるのはもちろん当人のせいです。
絶対的にそれは悪い。
だけど、会社には不正を防止する環境を用意することが出来るんです。
不正が起きる時、会社の責任を無視してはいけない。
疑われるのは誰のせい?
あなたの会社で、“お金を盗んだ”人はいませんでしたか?
絶対にやっちゃいけない代表のこれ、僕の感覚で言うと“何もしなければ必ず起こる”ものです。
「私の財布からお金が無くなってます!」
もしあなたが働いている会社でこんな人が出てきたら・・・。
まず犯人捜しが始まります。
「この時間帯に居たのは?」
「怪しいのはAさんとBさんとCさんだ」
「カマかけてみるか・・・」
「ほんとは盗まれてないのい勘違いなんじゃ・・・」
とっても嫌~な空気になってしまいますね。
何にも関係のない人がほとんどのはずなのに、盗まれた人は疑いの目でみんなを見てしまいます。
従業員同士の距離は離れ、事件が解決した後もしこりが残ることになります。
「あのとき疑われた・・・」と。
全員や善人が疑われる環境をつくってはいけない。
普通の感覚で言えば、こんな環境にはいたくない。
さっさと「ちゃんとしてる会社」に移りたいですね。
『ちゃんと』というのは、お財布が盗める場所に置かれない環境を用意するということです。
個人ロッカーを用意し、必ずカギをかけるルールを徹底する。
カギをかけていなかったら罰則を用意する。
なぜなら、犯人を作り上げるような(罠のような)行為だからです。
「そんなんじゃ最初から信用されてないみたいじゃん」と思うかもしれません。
ある意味、その通り。
『疑いは信用』です。
契約というものはそういうもの。
「これはダメ。コレもダメ。やったら罰則。いいですか?お金はいついつ、いくら払います。」
ちゃんと決まっているから、安心して任せることが出来るんです。
「頑張って!お金払うかどうかはその時の気分次第」でいい訳がないんですね。
会社は、誰のせいにもならないようにルールを敷いてあげないといけません。
それが出来ない会社は優しいのではなく甘いだけ。
疑われる原因を作ったのは、盗んだ人であり、財布を置いた人であり、会社です。
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感情の入る余地がない環境を
お友達や家族ではいけない所
家族や友達を契約で縛る人はあまりいないと思います。
近しい人ほど今までの経緯で人を信用します。
会社ではこれはNG。
血のつながりのある人や古い友人などは、切っても切れない特別な縁があります。
でも会社ではそんなことは関係ない。
悪い事をした人が許されて、のうのうと自分と同じ給料をもらっていたらどう思いますか?
特定の人との感情を優先することは、その他大勢の人の感情を無視することになります。
たとえそれが社長の家族であってもです。
会社では悪い事に罰則を与えないと不平不満が募る。
悪いことが起こらない環境をつくらないと悲劇が繰り返される。
「社員は家族です。」という社長がいたら、きっとその想いは本当だと思います。
だけど、家族と同じように信用してほしいというのは違う。
友達なんだから多めに見てよもダメ。
例え家族で会っても、社内では契約を交わさないと必ずトラブルになってしまいます。
人情や愛を形で示す
社内では、良い・悪いがはっきりする環境がいい。
誰のせいなのかがはっきりして、罰則も決まっている状況が一番スッキリと働けます。
「感情というあいまいな判断基準を入れない」ことですね。
しかし、ただ全てをルールで縛り付けるだけでは、社員は『大切にされていない』と感じてしまいます。
社員を守るための環境だったはずが、社員に寂しい思いをさせてしまいます。
会社が社員を大切に思う感情は、形にして表す。
感情が“あいまいだから”いけないんです。
「あいつ頑張ってるな」と思うし周りの人もそれを認めているなら、そのプロセスを評価し給与や賞与に反映するシステムを作る。
会社の方針を実行して欲しいなら、実行してくれた時に感謝の意をお金で示す。
会社が「なってほしいな」と思う方向に報酬を用意すると、想いは伝わりますよね。
逆に頑張っていなかったら、感情で怒るよりもお金を減らす。
そうすると、上司も必死で部下が痛い目を見ないように導きます。
ダメだったら「ごめんな・・・」と言います。
部下が痛い目を見ないから、上司も部下に思い知らせてやりたくなるんです。
感情を形で示すと、負の感情が減っていく。
そんなシステムがいい環境をつくりあげていきます。
罰則のない会社が一番厳しい
罰則とは、許しです。
「ちゃんと償ったんだから、もう言いっこなしよ。」ということ。
社内規定・ルールは信用です。
「これ守ってれば安心だからね。」ということです。
一切これがなかったらどうでしょう?
ある日気が付いたら自分が悪者になっているかもしれません。
ある日突然クビになるかもしれません。
すべてが自分の判断にゆだねられ、間違ったら即退場・・・。
全く安心して働くことが出来ません。
社員の主体性に任せていいところ・いけないところがある。
罰則などは会社が、社長が全責任を負って決めないといけませんね。
鬼の顔をした仏です。
どうしたら安心なのか?
どうしたら評価されるのか?
明確なほど、社員は納得して働くことができます。
想いは想いのままでなく、形にすること。
疑いのない信用溢れる社風を築きあげましょう。