思考特性は人それぞれで、仕事をどのように進めていきたいかは全く違う。
それなのに、違いを理解しようとせずに自分が満足いくようにやろうとすると、自分は気持ちよくてもチームは上手く回っていない。
最大限チームの力を活かすには、みんなの我慢が必要。
スポンサーリンク
それぞれがするべき我慢
考え方は人それぞれで、気づかずに周囲に迷惑をかけていることがあります。
人の違いに気づき、ほんの少し我慢し合うだけで、チームは劇的に成果を上げるようになる。
足の引っ張り合い、していませんか?
全部把握したい人
まず、仕事をするときに全体像を理解しないと納得して動けない人の場合です。
確かに良い考えです。
目的をしっかりとらえ、道を踏み外さずに試行錯誤していくには全体を把握していた方がいい。
だけど、社会において自分が納得できる環境でずっと働けるわけがない。
たまには言われたことを素直に受け止めて仕事する必要もあるんです。
こんな人にして欲しい我慢は・・・
部分で仕事する我慢
いつでも自分が中心に入れると思ったら大間違い。
預かり知らない所で進んでいる仕事もあります。
そんな時に「全体の概要が知りたい。納得しないと動かん!」なんて言ってしまったら、ただのめんどくさいヤツです。
自分は全体を把握したいでしょう。
だけど会社やチーム全体は、「自分の部分だけを一生懸命やってくれよ・・・」と思います。
他で決めたことや、すでに議論したことをまた持ち出すのは、自分のワガママになってしまいます。
決まっていないと気持ち悪い人
次に、詳細が決まっていないと気持ち悪くて仕方ない人。
「ちゃんと現場に情報下ろしてくれよ!」
「決まったんなら早く教えてくれないと!」
と言ったところで、決まっていないものは仕方ない。
現場は確かに細かいトラブルがたくさん起きるもの。
だけど、全てを現場にいない人が決められるかと言ったらそれは無理ですね。
むしろ現場にいる自分、詳細が見えている自分が、何を決めないといけないかを提案してもいいのではないでしょうか。
こんな人は・・・
自分で考える我慢
をしましょう。
誰も予測できなかったトラブルが起きたなら、自分が解決策を提案する。
「こんなの先に決めておけよ」なんてことは誰でも言えます。
だけどそれは、意思決定をしたことのない人がよく言うセリフです。
決める立場になったことのある人は「詳細決まっていなくても仕方ない、今は僕たちが踏ん張ろう」と思えたりするもの。
何でもかんでも人が決めてくれるわけではないんです。
サクサクやっていきたい人
今度は、どんどん決めて次から次に進めていきたい人。
推進力のある人にありがちなことです。
決まったんだから、決まった通りにガンガン進めていきたい。
物事は早く進むかもしれませんが、その裏では先に挙げた「全部把握したい人」や「決まっていないと気持ち悪い人」がイライラしています。
自分のためにチームがあるわけではないことを意識しないといけません。
こんな人はこんな我慢!
説明する我慢
なるべく全体を把握してもらえるように説明したり、どうしてこれをやるのか目的を明確に説明したり。
「なんでわざわざ説明しないといけないんだ!」
「決まった通りにやってくれればいいじゃないか!」
と思うかもしれません。
だけど、それがどれほど嫌な事なのかを考えることが相互理解です。
人の思考特性は違い、それぞれにストレスに感じることが違います。
全員がそれを意識することで、最適なスピードで仕事は進んでいくでしょう。
スポンサーリンク
みんな少しずつの我慢
違いを理解すること
社会や会社において、他者を理解しようとすることは本当に重要です。
友達同士ではないのだから、全く違う性格の人が一緒に働かなければいけない環境です。
全員が全員、「自分の価値観・考え方が当たり前だ」と思っていたらチームの体は成しません
「自分はこうだから」で判断してしまうと、他者に思いもよらないストレスを与えていることになるかもしれません。
人の違いを理解することから、チームで強力するための土壌づくりが始まる。
分析型・構造型・社交型・コンセプト型。
このブログで何度か紹介しているように、人には全く異なる思考特性が存在する。
これをすべて理解するのがベスト。
しかし簡単な話、「違いがあるんだな」と認識するだけでも全然違うんです。
『人は違う』と言う前提を持つ人には、“聞く余裕”が生まれます。
「この人はどんな考え方をするんだろう?」
「どんな価値観を持っているんだろう?」
と疑問を持つことで、人を理解するためのクッションが生まれます。
はなから自分の価値観が正解だと思っている人には、聞く余裕がないんですね。
正解と不正解を自分の中で作ってしまう。
- 全部把握したい
- 決まっていないと気持ち悪い
- サクサク進めたい
どれも間違いではなく、全部正解です。
大切なのは、「自分と違う人はどう感じているかな?」と気遣える心を持つことです。
自分が正解・自分だけが我慢ではない
「自分は正しい」と思うことは、「他は間違い」ということです。
正解を持つことは同時に不正解を持つこと。
すべての人が正解だと思えるようになったら、自分の価値観は少し置いておき、少し我慢して他の人の価値観に寄せることができますね。
それに、我慢しているのは自分だけではないという前提も持つべきです。
自分が我慢しているということは、相手は自分と違う思考特性を持っている可能性が高い。
ということは、相手も我慢している可能性が非常に高いはずですよね。
自分を信じることと、自分が正解だと思うことは違います。
価値観や考え方は、みんながみんな自分と同じではない。
『思い込みの排除』がとても大切です。
『全部把握したい人』は、部分で仕事する我慢を。
『決まっていないと気持ち悪い人』は、自分で考える我慢を。
『サクサクやっていきたい人』は、説明する我慢を。
我慢しているのは、自分だけではありません。
みんなが少しずつ我慢することで、とても心地よく仕事を進められる組織になりますよ。