社会人としての発達課題でとても重要なポイント『他責』。
これがひどいと面接にも受からないし、周囲との関係もなかなかうまくいくことはない。
気付かないうちに、どんなふうに思われているの?
『他責』の念から抜け出して、社会的孤立を回避しよう。
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『自分は正しい』=『他の人は間違い』
『他責』の念を持つ人は気付けない
そこそこ優秀なはずなのに「なんで面接に受からないんだろう…」。
そんなふうに感じている人の中には、なかなか『他責』の念から抜け出せていない人が多い。
しかもこれは自覚するのがとても難しい。
人は誰しも他責の念を少しは持っているものだし、全てが自分のせいなんて思ってもいけないですよね。
つまり他責は「ある」か「ない」かではなく“程度”の話なので、自分がどうなのかがとても分かりづらい。
しかも「あんた他責だよ」なんて言ってくれないんです。
だって言ったら“逆ギレして自分のせいにされて終わり”だと思うからです。
自分の『他責』の程度がどのぐらいなのかは非常に分かりづらい。
常に気を配るしかない。
陥っても誰も助けてくれないから、『他責』はとっても怖い。
自分を客観的にチェックして、しっかりコントロ―ルしていきましょう。
経験豊富な人は柔軟
『他責』は特に若さ・未熟さの中に見えることが多いです。
自分の姿をまだ客観的に捉え切れていないから、自分は正しいと思い込んでしまう。
そして・・・
たくさん失敗して、恥ずかしい思いもして、友達にも見放されて、上司にケチョンケチョンに言われて、
ようやく、なんとなく、ぼわっと、
「あれ?自分にも非があるのかな・・・」と思い始める。
この失敗の数々が経験となり、社会人としての成長である『謙虚さ』として現れる。
多くを経験している人ほど柔軟で謙虚さがあり、社会人としての魅力に溢れている。
実は謙虚さはある種の自信がないと持てないし、プライドを必要としないまでの成長が必要になる。
成功体験をいくつも積めるほどに挑戦と失敗を繰り返しています。
そうして色々経験して知っている人は「自分が中心ではないし、全て正解でもないし」と思えるものです。
面接で見られているポイント
この『他責』というポイントは、面接でもかなり重要視されていますね。
前職の退職理由を聞き、その話を掘り下げ、他責の念が見えたらなからず落とすという企業は少なくありません。
もちろん、こう思われるからです。
「また会社のせいにして辞めるんだろうな。」
「どうせ何言っても愚痴言うんだろうから、入ってこられると迷惑だな。」
そう、とてもケムたがられます。
誰しもスッキリと楽しく働きたい。
そのために“何でも人のせいにする人"には近くにいて欲しくないし、面接官もそんなリスクを負いたくありません。
人のせいにすることはとても簡単で楽なものです。
自分が頑張らなくていいですから。
つまり、自分が変わりたくない・頑張りたくないという気持ちが見えてしまう。
社員として迎えてくれる方が不思議ですよね。
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『他責』社会人との関係
関わるメリットがない
「人のせいにする人とは関わりたくない!」
誰しもそう思うでしょう。
いくら謙虚で素晴らしい紳士的な人でも、ずっと『他責』にされ続けてその人と関係を続けると思いますか?
あり得ないですよね。
『他責』の念を持つ人と関わると、損することがあっても得することはない。
何のメリットもない。
人の関係をメリット・デメリットで語るつもりはありませんが、このような関係は必ず破綻します。
他責の人はゆっくりと孤独への道を歩んでしまう。
これは家庭であってもそうですね。
許されることと言ったら、子供が思春期を終えるまでではないでしょうか。
どんな関係においても、極端に全てを人のせいにする人は他人との繋がりを持てない。
逆に、他責の念を捨てて自信とのバランスをしっかり取れるほど、人の繋がりは増えていきます。
組んで仕事は出来ない
仕事のパートナー選びはとても重要です。
どんなところが大切でしょうか?
しっかりやることをやる人なのか。
その道に詳しいか。
人脈があるか。
確かにこの辺りも大切ですが、もっと深いところにあるのが『他責でないこと』です。
主体性がない限り、自分と同じ目線で働いてくれることはありませんから。
利害関係を一致させないと組むことは出来ません。
この利害関係のバランスを崩してしまうんですよね。
責任は負いたくない、自分はいつも正しい、自分は変わらなくていい・・・
どう考えてもバランスがおかしくなります。
他責の人と組んで仕事をすることは出来ない。
パートナーに主体性があり失敗のリカバリーも信用できると、自分も甘えずに頑張ろうとする。
そうしてプロジェクトはらせん状にパフォーマンスを向上させ、上手くいくんですよね。
社員にも当然したくない
だから当然、社員にするなんてもってのほかです。
もちろん、他責は程度の話ですから、そんなに仏様みたいな人を求めているわけではありません。
「全部自分のせい」なんて思ってしまうことも、実は組織と自分の成長を阻害したりしますから。
だけど、少なくとも"上司の言うことを受け入れる気がない"とか"自分が正しいと思っている"人を社員にはしたくない。
一緒にいるメリットを全く感じないのに、赤の他人を社員として雇ってくれることはありません。
なかなか面接にも受からず、やっと入社できても社内で他責を発揮してしまうとまた独りになってしまう。
自信を持つことは大切ですが、それは「他人は間違い」ということではない。
他責の念を排除し、かつ自信にも溢れる魅力的な社会人になるために、自分を客観的に見る努力をしていきましょう。
自分も間違っていないし、相手も間違っていない。
案外そんなものですよ。