2020年、小学校から新学習指導要領に変わり強化された【キャリア教育】。
社会の問題を解決するために変わる学習は、是非とも現実社会で生きるものであって欲しいですね。
人事を10年経験したキャリアコンサルタントが子供のうちから教えたい力とは?
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人事部長が見た『現実社会』とキャリア教育
使えない力では生きていけない
キャリアコンサルタントである僕の強みは、元人事部長ということです。
現実社会で起きる問題をとにかくたくさん見てきたし、社員だけでなく経営側の気持ちも分かる。
だからこそ、2020年に『生きる力』として打ち出された新学習指導要領にはとても共感しています。
しかし、教育の現場が変化するのはそんなに簡単ではない。
何とかその助けになれればいいな~といつも考えています。
変化は遅くとも、教育者も社会も想いは一緒です。
現実社会で生きる力を育みたい。
これに尽きますよね。
しかし、教育現場と社会の距離は離れすぎていて"お互いどうなっているのか分からない状態"です。
これからは地域社会と学校が協力して子供たちの学習できる環境を作ることが大切ではないでしょうか。
現実社会と教育を繋げる
僕が人事部長をしていていつも感じていたことがあります。
『教育がズレている』
僕自身も学校で教えられたことなんて全くない事を社会で学ばないといけない場面が数多くありました。
「学校で教わった、アレもコレも全然使えないじゃん・・・」と。
特に僕たちの世代は就職氷河期で、人口も減少に向かう頃。
今までの常識が通用しなくなるという兆しが現れはじめた頃かもしれません。
次の世代の新社会人たちも、大事に大事に育てられたという印象です。
ほとんどの若者が現実と理想のギャップに打ちひしがれ、就職活動の頃の輝きを失っていく。
「この教育のどこが優しいのか?」
と思ってしまうことが多かったです。
社会と教育の分断が大きな問題だと感じていた。
これは、学校が悪いわけではありません。
社会が「こういうふうに教育してください」と言ってこなかったから。
「10年後はこうなるから、こういう力が必要です」と言ってこなかったからです。
今こそ、社会と教育を繋げる努力が必要なんです。
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【キャリア教育】子供たちに教えたい!
お金の生まれ方(生み方)
「生きる力」を得る上でとても大切なこと。
それは、稼ぐための力と言ってもいいかもしれませんね。
今も社会人たちはリストラに怯え、会社を抜けたらどうやって生活したらいいか分からない人が大半だと思います。
いつからこうなってしまったんでしょうか?
原始時代は狩をして生活し、長い年月を経て飢えに苦しむ人も激減したというのに。
もっと楽に、豊かに生活を送れるように社会はどんどん変わっている。
現代の価値観は「良い会社に入社することが良し」とされていた時代からの名残です。
社会が複雑化し、お金を楽に得るための仕組みが構築されてきた。
だけど教えられるのは「いい会社に入社する」という表面だけ。
そんな表面だけ教えられたら、どうなるでしょう?
勉強を頑張って、受験に受かり、自ら楽に生きるために"使われる"立場を目指していく。
これは生きる力ではなく、生かされる力ではないでしょうか。
本当にお金を自分で稼ごうと思ったら、思考は180度変わります。
- 人にお金を払ってもらえることは何だろう?
- 社会に求められているものは何だろう?
- 今足りない物は何だろう?
- 自分には何が出来て何が出来ないんだろう?
- どうしたら感謝されるんだろう?
実はとてもシンプルな構造を理解することが大事なんだと思います。
僕が感じる「雇われる人」と「自立・独立した人」の違いがあります。
それは、「メリットとデメリットを分かっている」ということです。
何度面接しても落ちる人は、会社にとってのメリットを考えていないことが多い。
(自分がメリットを享受することしか考えていない)
ビジネスで組んでもらえない人は、自分のメリットしか考えていないことが多い。
(相手のデメリットを知らない)
そうすると、独立しても決して上手くいきません。
社会の中で生きていくのは、社会にお金を生んで回していくことです。
そのためには、お金の循環を止めてはいけない。
自分をとりまく社会が全体的にハッピーになることでないと、成り立つのは難しいんです。
ただ雇われるために、入社するためだけにアレコレ考えていると、本質的にズレてしまう可能性があります。
常識から一歩抜け出して周りの見渡してみると、お金の生み方はたくさん見つかるものです。
人との関り方(人の違い)
これも社会ではとても大切なことですね。
友達付き合いも大事ですが、社会で必要なのはもっと広い価値観を持つ人達への理解。
より多くの人たちと協力できた方がより大きな事業を成し遂げられるのは言うまでもありません。
しかし、現時点の社会人は"自分を大切にしてもらうこと・理解してもらうこと"に偏り過ぎています。
他人を理解するより前に、自分への理解を求め過ぎてはいけない。
他人を理解しようとすると、自分の事ももっと表現しないといけないと気付くでしょう。
その人にはどうやって表現すれば届くのかを考えるようになるでしょう。
これが自分発信だと全然上手くいかない。
上手くいかないのに自分は変わろうとしないから、全部周りのせいにしてしまう。
人の違いを理解すれば、社会で起きる問題は大きく減っていく。
子供たちにだって、個性の勉強をしてもいいと思いませんか?
「みんなが同じ」なんて社会には限界があると分かっているはずです。
スマホ(最新技術・可能性)
社会では常に技術革新が起きています。
より最新の技術をいち早く取り入れた企業は、爆発的に利益を上げていきますね。
逆に"取り残される企業"もたくさんあります。
「そんなに簡単なこともやってないの!?」と思う会社もあるでしょう。
そしてこれは企業だけでなく、個人にも言えることです。
最新の技術を使える、技術の更新に慣れていると、より多くの可能性に気付くことが出来る。
持続可能であるためには、企業も個人も変わり続けることが大切です。
この更新が滞った時が、社会に置いて行かれる時です。
それから、「子供にスマホなんてまだ早い」と思うのも親として事実です。
僕も親なので、与える年齢には悩みました。
それだけ便利すぎる。
それだけに、早く使いこなせるようにしてあげたい。
今社会に出ているのは「スマホネイティブ」と呼ばれる世代です。
明らかに最新機器を使うことに長け、次から次に新しい効率や手法を編み出していく。
新しい時代を否定せずに、楽しむぐらいの余裕が大人には欲しいですね。
黙っていても危険な情報には触れてしまう。
だったら、情報を隠す方法ではなく情報を処理する方法を教えるべきではないでしょうか。
心の勉強や仕組みの勉強。
大人たちは"面倒だけど向き合うべき"なんじゃないかと思うわけです。
掃除・整理整頓(活動の原理原則)
これはいつも思っていることですが、掃除や整理整頓には人間の知恵が詰まりまくっている。
多種多様の道具が開発され、人それぞれのやり方や工夫が生まれまくっている。
人間の活動の原点は、ここにあると思っています。
掃除・整理整頓は人間の活動の原点。
「狩猟」という活動においてもそうです。
どうやったら獲物をしとめられるか、どんな動物が美味しいか、どうやって保管するか、どんな武器が欲しいか?
情報を整理整頓し、その環境を作ること。
『掃除』というのは、生きるために安全な場所を確保する行為だと思っています。
『整理』というのは、持続して生きるために必要な資源に絞る行為。
『整頓』というのは、失敗経験を省略しみんなが生きるための行為。
経営や仕事も、ほぼすべての活動はこの原点の応用です。
小難しいお勉強をするよりも、まずは体を動かして環境整備をすることが大切なのかもしれませんね。