若いうちに転職

仕事辞めたい

転職は“若いうち”がいいのは本当か?キャリア理論と状況から考える

「転職は若いうちがいい」というのは本当なのか?

答えは人それぞれだが、元人事部長であるキャリアコンサルタントの僕は

「キャリア理論」で考えてみてはどうだろうかと思う。

多くの転職者を見ると分かることがある。

若いから転職に成功しているわけではない?

若いうちに転職したい理由

可能性が他にもあるのではないか?

若いうちに転職したい理由は色々ある。

特に注意してほしい理由だけ挙げると、まずこれ。

「ほかの会社にも可能性があるはず。」

 

確かに、その通りです。

可能性はどこにでもある。

ということは、

今の会社にも可能性はある。

本当に今の会社には、自分の可能性はないんだろうか?

成長は時に苦しいもの。

その苦しみは自分にとって要らないものだろうか?

必要なものだろうか?

ここを考えてほしいと思います。

一度抜けた会社に戻ることはなかなか難しいですから。

 

ポイント

転職したい理由が、

自分の成長を阻害する理由になっていないか確認しましょう!

 

他の会社の方が条件がいいのではないか?

条件で会社を選ぶ場合は注意とよく言われると思います。

「仕事はやりがいを感じるものにしないとダメだ!」という感じですね。

 

これも確かにその通りではありますが、説得力に欠けます。

なぜ、やりがいを感じないといけない?

稼げていればいいんじゃないか?

 

僕はこのように思います。

後に書きますが、

『人生半ばの過渡期』に修正が難しくなるからです。

 

人間には発達段階があります。

そして、人生の過渡期にもある程度共通した理論がある。

理論に照らし合わせながら転職を考えることで、迷いがなくなりよりよい選択ができるようになります。

 

探索は縦にも横にも可能

まず、可能性は「縦軸横軸」両方で探索することが大切です。

 

横に広がる「現在軸」

回りを見渡してみると、たくさんの会社がある。

隣の芝生は青く見え、自分がいる会社が正解なのか分からなくなる

 

転職のほとんどの原因がここではないでしょうか?

他にならもっと活躍できる場所があるはず。

それも確かに、その通りでもあります。

 

正解かどうかは自分で決めることなのですが、これだけは言えます。

目移りして迷っている間に、その会社での自分の成長が遅くなる。

その会社で出来るところまで成長することにも集中すべき。

 

縦に進む「未来軸」

おろそかにしがちなのが、「縦軸」の探索です。

縦には「過去」「未来」があります。

今の会社での「未来」に、まだ自分の成長できる可能性が眠っていませんか?

その未来は、失ってもいいものですか?

 

失ってもい未来なら転職してもいいと思います。

しかしその前に、しっかり過去を振り返って未来を見据えましょう

 

「過去」であるキャリアプロセスを振り返ると、未来が見えてきます。

意外と自分が認識している自己理解は薄いもの。

大切な決断の前には必ず振り返りましょう。

 

【発達段階】で考える

キャリアには「社会的な発達段階」の理論があります。

ここで一つ紹介します。

エリクソンが提唱した【個体発達分化の図式】です。

発達段階 発達課題vs心理的危機 発達のテーマ
1.乳児期 基本的信頼 vs 基本的不信 希望
2.幼児前期 自立性 vs 恥・疑惑 意思
3.遊戯期 自主性 vs 罪悪感 目的
4.学童期 勤勉性 vs 劣等感 有能感
5.青年期 アイデンティティ vs 混乱 忠誠
6.成人前期 親密性 vs 孤立
7.成人期 生殖性(世代性) vs 停滞 世話
8.老年期 統合 vs 絶望 英知

各発達段階ごとに「乗り越えるべき課題」がある。

その課題を乗り越えられないと「危機」が訪れる。

乗り越えることで「発達のテーマ」である『徳』が得られる。

 

次の章から書きますが、

この段階のどこに居るのかは非常に重要です。

自分の課題は「アイデンティティ」なのか「親密性」なのか「世代性」なのか?

つまり、

・自己の確立なのか?

・周囲との協力なのか?

・次世代の育成なのか?

自分を確立していないのに次世代の育成をしようとしても、結局また前回の課題に戻ってしまうんです。

転職するにしてもしないにしても、向き合うべきは発達段階に応じた課題です。

 

転職を考える時期

一番転職を考えてもいいと思う時期は以下の二つだと思っています。

若いうちの「アイデンティティ」ではありません。

それはその会社でも形成できる可能性があるからです。

 

【孤立】【停滞】の状態

成人前期~成人期。

年齢にして30歳~45歳ぐらいになるでしょうか。

 

「遅くない!?」と思う人がほとんどかもしれませんね。

遅くありません。

遅いというなら逆に、「そんなに早く成長できるの?」ということです。

転職は発達課題を次に進めるためにするのがベスト。

これ以上はこの会社で発達できないと分析した時です。

【孤立】【停滞】の段階に起こりやすい。

 

【孤立】は、他の人と協働してより大きな仕事をするためには致命的です。

そうです。人間関係が密接に関わってきます。

例えば全く違う思いの人と一緒に、次の発達段階に進むのは難しい。

その会社の人間関係の中に“諦め”を感じてしまったら、それは転職したほうが次に進める可能性があるかもしれません。

 

【停滞】は、次世代に引き継ぐほどの能力がない。

もしくは次世代の世の中を良くする仕事ができないなど。

ここまでに成長できなかった分のツケが回ってきます。

この場合、その会社で成長できる限界まで来てしまっていませんか?

居心地は良いかもしれません。

しかし発達段階上、危機が訪れることを認識しなければいけない。

これからの時代は特に、中年以降であっても戦力であり続けないといけません。

 

『人生半ばの過渡期』

『人生半ばの過渡期』は、40歳~45歳で訪れると言われています。

「遅い!そんな時期に転職なんて怖すぎる!」と思う人が多いはずです。

その認識は変えましょう。

『人生半ばの過渡期』に向けて、自分を成長させておきましょう。

 

この時期には、よく聞くセリフがあります。

「人生、このままでいいんだろうか?」

「お金じゃなくて、自分のしたいことをしたい。」

「ここでやらないと後悔する。」

人生半ばの過渡期とは、このように人生に一大転機を迎える時期

『真の自分』と向き合う時期である。

と言われています。

 

考えてみましょう。

この時期までに、何もできない自分だったら。

やりたいことはあるけどできない自分です。

 

ゼロからやり直すのは、本当に大変です。

もっと悪いと、ずっともやもやして人生を送ってしまうかもしれません。

 

だからもし、若いうちの転職が成長を阻害するものだったら『人生半ばの過渡期』が危うくなるかもしれません。

 

転職成功者は“若いから”ではない

僕が人事部長として数多く転職者を見てきた中で満足して転職できる人は、若い人ではありません

能力が高い人でもありません。

自分を理解し、方向性をしっかり決めた人。

が転職成功者と言えます。

キャリアコンサルティングでは、『自己理解』が非常に重要なビッグワード

 

自己理解は、ただ単に自分の特性を知るだけではありません。

自分がどの段階にいるのか?

今の課題は何なのか?

今の会社で成長することは出来るのか、出来ないのか?

置かれた状況を理解し、受けられる支援理解し、自分の能力を理解する。

若さだけを転職の理由にせず、自分のキャリアをしっかりと見つめる力をつけましょう。

 

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宮内 利亮

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