『仕事辞めたいとき』はどんなときなのか?
「もう耐えられない」と思うほどの何かに襲われている状態。
仕事をしていると、いくつかの種類の【波】があります。
飲まれそうな波にどう立ち向かうか?
波の先に見える未来を見据えて、今を自己決定していきましょう。
仕事辞めたいとき《仕事の波》
まず誰もが経験するのが『仕事の波』です。
色んな表現方法がありますが、例えば代表的なものにこんな波があります。
【守破離】
守…基本を忠実に守るとき
破…自分なりにやり方を変えてみるとき
離…自己流のやり方を確立するとき
特にあなたにとって”厳しいとき”はどこにあたりそうでしょうか?
僕の場合は、やり方をすぐに変えたくなる。
だから基本を守らないといけない「守」の時期は嫌なものです。
人によっては「独り立ち」しないといけないときがツライ時期にあたるかもしれませんね。
同じ仕事をしていても、周囲の環境や自分の在り方は変化し続けている。
《事務1年目》と《事務3年目》は、全く別の波の上にいます。
仕事が「上手くいっているとき」と「上手くいっていないとき」を感じることもあると思います。
よくあるのは、上手くいっていないときに「向いてないのかな」と思って辞めたくなること。
逆に上手くいっている時も「独立しようかな」とか「もっと条件の良いところで働きたいな」と思うことがあります。
どちらの場合も《仕事の波》の要因を考えよう。
上手くいかないときは
- たまたま上手くいかないことが続いているのはなぜなのか?
- 本当に向いていないことが確実なのか?
- 上手くいっていたときはどうして上手くいっていたのか?
上手くいっている時は逆
- たまたま上手くいくことが続いているのはなぜなのか?
- 本当に自分の力なのか?
- 上手くいっていなかったときはどうして上手くいかなかったのか?
この要因は不変のものなのか、一時的なものなのか?
しっかり見極めることができたら、この先も続く波なのかどうかが分かります。
仕事辞めたいとき《業界の波》
また、仕事に深く影響してくるのがもっと大きな《業界の波》です。
自分一人がいくら頑張っても、もっと大きな力にならない限り乗り越えることが難しい。
自分にどうにもならない《業界の波》に飲まれていることを感じると、むなしさや絶望感すら感じてしまう。
当然、「違う業界に転職した方がいいのかな?」と思いますよね。
まずはフラットな気持ちで業界全体の知識を深めることです。
業界の成り立ち、過去から今までの経緯を学んだり、世間に与えている社会的価値などを再確認しましょう。
今後一切、その価値が復活することはないのでしょうか?
もし「この業界はなくなってしまう」とか「もう必要ない」と思うようなら、そのまま仕事を続けるのは辛いことですね。
転職した方がいいかもしれません。
しかし、「この仕事はなくならない」とか「とてもいいことをしているはずなんだ」と思うなら、まだ辞めるべきではない。
仕事に誇りや価値を感じているなら、自分にウソをつかずにやり切ったほうがいのではないでしょうか。
自分が業界に対してどんな思いを持っているのかを確認しよう。
じっと耐えるべき時に、いくら絶望感を感じてもしかたありません。
「耐えているときなんだ」と自覚するだけで、気持ちは少し楽になるもの。
波がおさまったときに青くて魅力的な海が広がっているなら、ぜひ耐え抜いておきましょう。
仕事辞めたいとき《感情の波》
仕事を辞めたくなっているとき、なかなか平静でいられる人はいません。
気持ちが長期的な落ち込みに入っていたり、たまたま悪いことが重なって「もうたくさんだ」と思っているかもしれません。
今の自分の《感情の波》を確認するために、過去の自分を振り返ること。
今だけを見ないこと。
仕事を始めるとき、どんな思いで始めたのか?
なぜ、今はこんなに落ち込んでいるのか?
どんなプロセスで「もうたくさんだ」と思っているのか?
感情の波を荒立てた『岩』を見つけよう。
嫌な上司、厄介な取引先、難しい仕事、変わらない体質・・・
様々な障害となる『岩』がありませんか?
岩にぶつかれば、波は荒れます。
どんな岩が存在しているでしょうか?
思いつく限りの原因を、書き出してみましょう。
その岩にぶつかっている自分を確認してください。
感情の波は、客観的に見ることで“乗り越えるべき波”かどうかを確認できます。
感情に飲まれたままで決断を下すと、正しい判断ができない可能性が高い。
だけど、辞めたいと思うほどの感情の波。
抜け出すのは決して簡単なことではありません。
少しでも波の外から自分を見る意識を持ってみるといいですね。
仕事辞めたいとき《人生の波》
また、より大きな視点で捉えた時に《人生の波》というものがあります。
これはあなただけに降りかかる波ではありません。
人には共通して乗り越えるべき波が存在します。
これが私たちキャリアコンサルタントの専門領域にもなります。
例えば『過渡期』。
成人にかけて、30歳にかけて、40代あたり、老年へ。
4段階にある人生の過渡期です。
特に成人にかけてと、40代あたりの「人生半ばの過渡期」では大いに“悩む”時期です。
逆に悩まないといけないとも言えます。
ふさぎ込まずに正しく向き合いたいですね。
また、「発達段階」というのもあります。
乳児期、幼児期、遊戯期、学童期、青年期、成人前期、成人期、老年期。
特に仕事に影響してきて、人それぞれの道を歩み始めるのが「青年期」以降です。
青年期からの課題は「アイデンティティ」「親密性」「世代性」「統合」と進んでいきます。
ある程度年齢によって課題が変わってくる。
どの課題に向き合っているかで、訪れている危機も違うし、得るべき“強さ”も変わってきます。
正体も分からずにただ悩むのではなく、向き合うべき課題と得るべき強さを認識して行動することが大切ですね。
さらに、『転機』や『ニュートラルゾーン(モラトリアム)』などの波もあり、それぞれの乗り越え方もあります。
ポイント
自分は今、どんな波の上にいるのか?
客観的に見ることと、キャリアの知識があることで、今行動すべきことがきっと見えてくるはず。
多くの人が乗り越えてきた知恵を使って、人生の波をより良い方向に乗っていきましょう。
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