新社会人が期待や不安を胸に仕事をはじめていく。
そして誰もがいずれは「転職」を考えたり経験したりしていく。
『自分のキャリア』をしっかりと歩んでいくためには、『離職』に対する自分の姿勢を知ることが大切です。
未来の分岐点に正しい判断をするために!
『離職』の正しい判断を
ほとんどの社会人が通る道
『離職』はほとんどの社会人が経験することです。
転職するにしても、独立するにしても離職することになる。
社会人になって入社した最初の会社で、定年まで働き続けられた人は本当に稀なんじゃないでしょうか。
さらに大切なことは、
これからの社会では、よりその傾向が強くなる。
転職・離職は何度も経験するものと思っておくべき。
僕は人事部長として、辞めていく人たちを何人も見てきました。
その中で、離職する姿勢に大きく2つあることが感じ取れました。
- 「会社を辞めたい」
- 「仕事したくない」
なんとなく、違いが分かると思います。
「会社を辞めたい」
仕事自体は嫌ではない。
人間関係や評価など、その会社独自の問題が原因で退職したい。
「仕事したくない」
仕事するのが面倒で、やる気が起きない。
想像と現実のギャップを受け入れきれない。
当然、離職するなら前者の理由の方がいい。
だけど問題は、気づいていない場合です。
注意ポイント
本当は「仕事したくない」のに、会社の環境のせいだと思い込んでいる。
本人が気づかず、自分に向き合えていない場合がある。
『自己理解』が必須
僕たちキャリアコンサルタントの中では、自分を理解することを『自己理解』と呼んでいます。
そのまんまですね。
キャリアでは、『自己理解』がとっても重要。
今回の離職の問題についても同じです。
離職の正しい原因・要因をつかめていないとどうなるでしょうか?
自分の問題を環境のせいにして過ごしてしまうと、自分が社会的に成長しない。
つまり、『キャリアストップ』してしまう。
そしてこれは、他責にすることだけが問題ではありません。
本来自分のせいではないものを、自分のせいだと勘違いしてしまうことも大きな問題です。
どちらにしても、正しい認識・自己理解ができていないと、『キャリア』は伸びていきません。
特に新社会人にはここを伝えておきたいですね。
『離職』の原因・要因は、自責・他責など考えず客観的に捉えよう。
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『拒否対象』は何?
『自己理解』は、特に“自分の心の状態”を知ることが大切です。
自分は何を拒否している?
「会社を辞めたい」ということ
「会社を辞めたい」場合は、仕事は続けたいのに何らかの理由で“もうここには居られない”と考えている状態ではないでしょうか。
- 上司のパワハラがひどい。
- 同僚と全く気が合わない。
- 会社の方針が自分に合わない。
- 業績不振で将来が不安。
などなど。
特に“愚痴・陰口”となって現れることが多いものですね。
この理由で退職する人は本当にたくさんいます。
それだけに難しい。
「本当に環境のせいなんだろうか?」
本人が未熟なことを棚に上げて、会社のせいにしているかもしれない。
だけど、すべてを自分のせいと思うことはまた、正しい判断をさせなくしてしまう。
環境のせいなのか?
自分のせいなのか?
それはどちらでもいいと考えてみましょう。
どちらなのか判断する必要はありません。
常に両方が存在していると思えばいいんです。
白黒はっきりさせなくていいというわけではありません。
白と黒、両面をちゃんと見るということです。
ポイント
「周囲の環境がこうだから」
「自分の状態がこうだから」
両面から考えること。
「仕事したくない」ということ
では、「仕事したくない」ってどういうことなんでしょう?
自分のやりたいこと。やるべきこと。できること。
何も見つかっていないということ。
つまり、社会的な発達段階がまだ進んでいないということです。
自分の光る場所を探している途中。『自己理解』が不足していることが多い。
人間は誰しも、社会に出て検証するんです。
「ここでいいのかな?」と。
そして最初の会社でバッチリ決まる人なんて、そうそういません。
参考↓
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【理想の働き方】に気付いているか?新卒で気付く確率は1/8だけ?
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若者は迷いながら、見つける努力をするものです。
そして「人生半ばの過渡期」が40歳前後でやってくる。
改めてそこで悩むものなんです。
「やる気がない」のは、本当の自分が見つかっていない証拠。
やりたいことが見つかるのは、他の会社・他の仕事とは限りません。
今の会社で今の仕事を続けて見つかる可能性だってある。
「仕事したくない」と思ったらまず、『自己理解』する努力が必要です。
自己理解不足はいつまでも問題を引きずる
いつまでも『自己理解』から逃げてしまうと、良いことは何もありません。
たとえば「人生半ばの過渡期」では、40歳になって本当の自分の在り方に悩む。
40歳になって全く違う自分に気付いても、全く違う庭に転職するには遅すぎる年齢です。
また、いつも環境のせいにして転職を繰り返すこともそう。
この場合、自分が向かいたい方向を決めていないので、“スキルが身に付いていない”ことが多い。
社会で自分の身に起きる多くのことは、『自己理解不足』が原因になっている。
自分に向き合うことはそれほど大切なことです。
特に社会は、主体性が全て。
自分に向き合っていないと、どんどん後れを取り格差が開いていきます。
ポイント
定期的に自分を振り返る習慣を持つといいい。
『自己理解』をいつも念頭に。
自分に向き合うことだけは、拒否してはいけません。
拒否している対象が自分自身だと思ったら注意してくださいね。
ただし、自分に向き合うとは「自分を責める」ことではありません。
自分を責めることは、自分しか見ていないことと同じです。
周りの環境、得られる助力、自分の力、他人の思い、自分の思い。
色んな角度から見ないと正しく判断できないから、自己理解は奥が深い。
自己理解は一生続けていくものです。
気長に、気楽に。
自分と向き合っていきましょう!