『退職したい理由』は目に見えない!組織は離職前カウンセリングを。

仕事辞めたい

『退職したい理由』は目に見えない!組織は離職前カウンセリングを。

「仕事を辞めたい」と人が思う時には、相応の理由があるものです。

そしてその理由は、おそらくひとつではない

様々な要因が絡み合って、本人も自覚していない気持ちとして現れる。

「なんか嫌なんだ…」「全部捨ててしまいたいんだ…」

本人・上司共にその理由を探すにはどうすればいいのか?

ヒントは本人の中にあります。

なんで辞めるの!?デメリットの多い退職

理屈で考えたら“そりゃそうだ”

周囲の社員が辞める時、「もったいない!」と思ったことはありませんか?

条件も悪くないし、休みだってちゃんと取れる。

有給休暇も取得できるし、ボーナスだって出る。

そう考えると、「こんなに恵まれてるのに、何を甘えてるんだ!」と憤りさえ感じることもある。

「どうせ他に行っても文句言って辞めるだけだ」と思うかもしれませんね。

 

理屈で言ったら、“それはそのとおり”です。

退職するんだから、デメリットは挙げたらきりがない。

そしてそれは本人も分かっているのでは?

だから、例えば誰かが退職するのを止めようとするときに「デメリット」ばかり挙げても通用しないことが多いです。

本人は思っています。

「それは分かってるんだけどさ・・・」

 

本人の気持ちは本人にも分解できない

大切なことは、理屈の中にはない。

もっと正しく言うと、「まだ理屈になっていない」のだと思います。

本人もまだ言語化できていない何かがあるのではないか?

そう思って接してみましょう。

実は、本心というのは本人にも分からないものです。

だから僕たちキャリアコンサルタントは、最初に“カウンセリング”をするんですね。

 

カウンセリングは、自己との対話を促すこと。

そして、モヤモヤしていたものが言語化できるまで明確になるとスッキリする。

ああ、自分はこれが原因で悩んでいたんだ。次にやるべきことはこれなんだな。」

これが気づきです。

 

ポイント

まだ言語化できない=まだ無意識

言語化=意識化

目に見えるものに変えてあげることで、頭はスッキリし、やることは明確になります。

この段階になると、退職するにしろ残るにしろ、本人・上司共に納得のうえでできるはずです。

 

離職前カウンセリング

「退職理由」はなかなか見つからない

僕も組織内で苦労していたことがあります。

それは、本当の退職理由の特定です。

ほとんどの場合、理由を言わずに去っていきます

意識的に言っていない場合もありますが、僕の経験上はこう思います。

まだ“モヤモヤ”状態で、的確に表す言葉が見つかっていないから言わない。

感情に支配されているうちはまだ“モヤモヤ”状態なので、うまく表せないんです。

本人すら気付いていないことを深堀りしていく必要があるので、なかなか見つからないんですね。

結果、人が辞める要因がいつまでも残り続け、流出が止まらなくなってしまいます。

 

また、辞める方からは“わざわざ会社に有益な情報を与える必要がない”んですね。

だから、「本当の離職の要因は何だろう?」なんて考えることもなく、嫌なら他に行けばいいだけの話です。

離職を決めてからでは手遅れ!ということです。

 

正論を言う意味はない

部下から「辞めようかと思っていて・・・」と相談されたらどうしますか?

まず言いたくなってしまうのが、「正論」です。

「甘えなんじゃないのか?」「他に行っても同じことの繰り返しだぞ!」

確かに正論です。

しかしどんなに言っても「でも・・・」「やっぱり・・・」 という返答。

そんな面談をしていたら上司もイライラしてしまう。

ただ、問題はほとんどの場合そこじゃないんです。

 

例えば「なんで退職したいの?」と聞いて、

「なんとなく、今の会社が合わないんじゃないかと思って」と返答があったとする。

ここで正論を言ってはダメ!

「それは自分が合わせないと、どこに行っても同じだぞ!」と言うには早すぎます。

『本人がまだ言語化できていない何か』を探すべきタイミングです。

もし自分が辞めようと思っているなら、自分と対話してみましょう。

 

「社風の、特にどの部分が気になってるの?」とか、

「何かあったの?」と聞いてあげる。

 

そうすると、感情が発現したり、体験の回想がされる。

何をきっかけに、どんな気持ちになったのか?

まずはここにたどり着くのが先決です。

 

「感情」の奥にあるものを引き出す

対話をしていると、退職しようと思っている要因となる「感情」が出てきます

そして感情には必ず理由があります。

しかし、人間は感情の方が先に出る生き物なので、なぜその感情になったのかは理解していないものです。

命の危険が迫っているのに、「あれは危険なのか?そうだな。よし、避けよう」なんて思っていたら危ないですよね。

だから先に「なんか嫌だ」という感覚が先にくるようになっている。

人間の生存本能です。

だから、引き出してあげる必要があります。

 

感情のキーワード

「つらい」「きつい」「しんどい」「嫌だなぁ」

などが出てきたら、深堀りしてみましょう。

「その、つらいっていう気持ちは、どんな感じなの?」などと聞いてみる。

より具体的な気持ち、もしくは過去に何があったのかが出てきます。

 

「なんか・・・」とか「う~ん」と言っていたら、そこも言語化できていないサインです。

すぐには言葉になりません。

深く考えられる時間を与え、答えが出るように手助けしてあげましょう。

 

「本当に辞めるべきか」整理する

すると、要因が出てきます

大小いくつかあるかもしれないし、大きいものがひとつかもしれない。

要因が出てきたらひとつずつ整理していく。

「こういうことがあって、こう思うようになったんだね。」と確認してあげるんです。

すると、本人が自分の気持ちを整理することができます

それが甘えなら、本人がそう気づくかもしれません。

 

人間が悩んだり、後ろ向きになったりするときには、物事の捉え方が歪むことがあります。

これを、

イラショナルビリーフ

(非論理的信念)

と言います。

 

ちなみに「イラショナルビリーフ」は、

  • ~せねばならぬ。
  • 悲観的
  • 避難・自己卑下
  • 欲求不満低耐性

といった捉え方を指していて、これを論理的に受け取りなおすことを

「論理療法」と言われています。

 

簡単に考えてください。

何があって

どう思ったのか?

その捉え方は、論理的に考えるとどう思うか?

落ち着いて考えようとした時、今となってはどう思うか考え直すことです。

 

人の人生は、上司であっても責任を持てるものではない。

だから「辞める・辞めない」は本人が決めるべきだし、答えは本人の中にしかありません。

 

上司にできることは、しっかり自分と向き合わせてあげること。

本当に、自分では難しいんです。

 

辞めたいと自身が思っているのなら、「イラショナルビリーフ」を探し出してみてください。

僕たちキャリアコンサルタントにカウンセリングをしてもらってもいいでしょう。

 

いつでも決断は、「スッキリ」したうえでしたいものですね。

 

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宮内 利亮

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