中途の転職活動で必ず必要になる【職務経歴書】
ほとんどの人は“転職する時”に書きます。
だけど実は、それでは遅すぎるんです。
現キャリアコンサルタントであり、元採用担当の僕がおすすめする「伝わる職務経歴書」と「作成への取り組み方」を紹介します。
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【職務経歴書】を書くのが遅い!?
人事部長として見る“いい職務経歴書”
職務経歴書には、決まった書き方はありません。
履歴書と変わらないような薄い内容で出す人もいれば、びっしりと何枚にも渡って書いてくれる人もいる。
言うまでもありませんが、内容のない職務経歴書は見る意味がない。
ではどんな職務経歴書なら、「へえ~!ふむふむ!すごいな!」となるのか。
- 在籍していた会社の事業と規模が分かる。
- 担当していた仕事内容が全て書かれている。
- どのように取り組んできたか、プロセスから仕事に対する姿勢が分かる。
- 成果、実績が数字で客観的に分かるように書かれている。
こんな職務経歴書だったら、それだけで「すごく優秀だな」と思います。
“相手に伝える能力がある”のが分かるし、意気込みや本気度も伝わりますよね。
つまり、基本的には書けば書くほど有利になる。
アピールするのは自由です。
転職する時に書こうと思っても・・・
この職務経歴書、
実は、職務経歴書を転職する時に書こうと思っても遅い!?
職務経歴書って、転職に必要なものでしょ?と思いますよね。
たしかにその通りなんです。
しかし、そのための準備は“いつでもできる”んですね。
準備をサボっていて、いざ転職となると・・・
過去の経歴を全て思い出そうと思っても断片的になってしまう。
せっかくの経験が“思い出せず”、記録に残らない。
財産になるはずの詳細の経験や実績を、記憶のかなたに置いてきてしまうんです。
ましてや、応募してから「職務経歴書を持ってきてください」と言われても・・・
しっかりした職務経歴書は、そんなにすぐに出来るものじゃない!
『棚卸』は最低年に1回
職務経歴書づくりは“棚卸”に似ています。
棚卸は、定期的に今の在庫を全て数え直しますよね。
自分の経歴においても同じです。
職務経歴書づくり=自分の経歴をすべて洗い出すこと
経歴(過去)なので、毎回全部洗い出す必要はない。
(一回やれば一生ものの財産になる)
一度棚卸しておけばOK!
過去の経歴が変わることはないですから。
ただし、大事なことがあります。
最低でも1年ごとに追加していく!
1年以内なら、なんとか詳細を思い出せそうですよね。
これが2年以上になると、思い出せない部分が多くなってしまいます。
ポイント
定期的に、自分の経歴を積み上げていくように職務経歴を追加していく。
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中途転職スキル【経験の言語化】
『言語化』しないと・・・?
職務経歴書におこす、文字にして残すということがポイントです。
この『言語化』ができるかどうかで、転職の難易度は大きく変わります。
【経験の言語化】は転職を有利にするためのスキル。
文字に出来ないということは・・・
- 何ができるのか伝わらない。
- 自分が表現できない。
- 自分が分からない。自己分析できない。
実は“伝わらない”というデメリットだけではないんです。
キャリアコンサルタントとして感じるのは、“自分が分からない”ことのほうがデメリットだということ。
「自己理解」は自分の過去の中に答えがちりばめられています。
自分のことを分かっているつもりでも、面接で「あなたは何ができますか?」とか「どうして志望されたんですか?」と聞かれた時に“ハッ”とした経験がありませんか?
言語化することで、質問されることと同じ効果がある。
アウトプットすることで、より深く思考したり自己発見することができる。
常に自分の過去を棚卸し、強みや出来ることを整頓していたら、キャリアに関する悩みはかなりクリアになるものです。
政府が推進する「ジョブ・カード」
「ジョブ・カード」というものを聞いたことはありますか?
政府が推し進めてはいるものの、あまり普及していないので知らない人は多いかと思います。
ジョブ・カード
『キャリア・プランシート』『職務経歴シート』『職業能力証明』がある。
免許・資格・学習歴・訓練歴・訓練成果・実務成果を書いていく。
どうでしょう?
イメージしただけで、自分のことがかなり詳しく表現できそうですよね。
ほとんどの人は職務経歴書を“どんな仕事をしてきたか”を書けばいいと思っています。
しかし、どこまで書くかは自由。
「ジョブ・カード」をそのまま職務経歴書に添付してもいい。
職務経歴書は、ジョブ・カードのほんの一部です。
余裕があるうちに「ジョブ・カード」を作成しておきましょう。
すると、職務経歴書は簡単に出来上がります。
【職務経歴書】は“抜き出す”もの
もちろん職務経歴書だけ作成しても問題はありません。
しかし、たかが職務経歴書、されど職務経歴書。
職務経歴書の作り方次第で、転職では確実に差がつく。
せっかくなのでしっかり作りたいですよね。
年に1回自分の仕事を振り返ると、情報量は多くなります。
すると、ジョブ・カードも簡単につくれます。
- 担当職務
- 免許・資格
- 学習歴・訓練歴
- 訓練成果・実務成果
を、1年分振り返って追記するだけですから。
職務経歴書は、この情報を抜き出すだけ。
応募する会社に合わせて、アピールする能力や経歴を変えてもいいですね。
これで完璧に近い職務経歴書ができあがります。
職務経歴書は一日にしてならず!
自分のキャリアは過去と未来。
未来を明るく照らすために、まずは過去を明るく照らしましょう。