自己分析の結果、『人の役に立つ仕事がしたい』と思っている人は要注意!
その自己分析のままでは浅すぎます。
だって、役に立たない仕事があると思っているということ!?
簡単にみんなから感謝される仕事に就きたいというのは、ただの甘えかもしれません。
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役に立たない仕事はない!
全ての仕事は社会貢献している
「どんな仕事がしたいですか?」
そう聞かれると、けっこう悩みますよね。
聞いた方としても一番困る返答が、『人の役に立つ仕事がしたい』です。
これはまだまだ自己分析が進んでいない証拠なので、もっと自分を掘り下げる必要があります。
この状態だと、転職活動は結構大変!
志望動機を聞かれた時に「人の役に立つ仕事がしたいと思たからです!」なんて言ってしまうと、「え…他でいいじゃん…」と思われる可能性大です。
なぜこれが違和感満載なのかというと、“そもそも役に立たない仕事なんてない”からです。
全ての仕事は誰かの役に立ち、何かの形で社会に貢献している。
お金を生むということは、どこかでだれかがお金を払っているということです。
価値のないことにお金なんて払わないはずですよね。
どこかで誰かが、何の価値も感じずにお金をドブに捨て続けていると思うことが健全でしょうか?
そんな訳ないと思います。
仕事に対する考えが偏っている!?
自己分析が浅い『人の役に立つ仕事』という発言は、仕事への考え方の偏りを感じさせてしまいます。
するとどうなるでしょう?
面接官や求人企業の立場になって考えてみましょう。
「ああ、この人考え方は立派なんだけど、やりたい仕事しかやってくれなそうだな」と思います。
役に立つ、立たないを“自分の価値観で判断”してしまっているからです。
仕事に対する考え方の偏りは、会社での動きの柔軟性を疑わせる。
理想ばかり高くて、会社が向きたい方向に行きたいときに嫌がりそうだなと思われてしまうわけです。
会社は社員のためのものではないので、個人の理想を優先されては困ることが多い。
だから柔軟にみんなで向きたい方向に向いてくれる人が欲しい。
『志望動機』はそれを確かめるためにとても大切で、浅い状態では採用を渋って当然です。
偏見は自分の可能性をも狭める
ということなので、仕事に対する偏見を持つと、自分が「人の役に立つ仕事だ」と思っている会社に入社出来るチャンスも削ってしまいます。
しかもそればかりでなく、自分自身の未来の可能性を狭めていることに気付きましょう。
自分自身の適性が、自分が『ない』と思っている職業の中になるかもしれないんです。
偏見を排除することで、自分自身の可能性は広げることができる。
仕事選びとは難しいもので、好きな事や憧れていることに必ずしも適性があるわけではありません。
むしろ人は自分が出来ないことに憧れ、出来ることは自然と出来てしまっているから気付かないことが多い。
やりたいことが実は自分の最も苦手とすることかもしれない。
偏見を持っていたら、この折り合いをつける時間もどんどん伸びてしまいます。
ちなみに、『偏見』と『こだわり』は違います。
『こだわり』は、その仕事について価値も含めて良く理解したうえで、「自分は違う道を行く」と考えるもの。
『偏見』は、知りもしないのにイメージで除外してしまっているものです。
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【自己理解】を深めよう!
あなたの『役に立つ』とは何のこと?
『人の役に立つ仕事』では浅いので、自己理解をもっと深めないといけない。
でも、この思いを無視してもいけません。
何か理由があるから『人の役に立つ仕事』と思っているはずなんです。
では、あなたにとって『人の役に立つ』ってどんなイメージですか?
- 目の前の人に感謝されるイメージ?
- 広く社会で使われるサービス?
- 未来永劫、人類の糧になるような事業?
- 社内の人に貢献すること?
目の前の人か、日本か、世界か、宇宙か、未来か、社内か。
色々ありますが、『あ、これは違うな』と思うものはありませんか?
自分のイメージというものは他人とは違います。
それを認識することはなかなか難しい。
でも『それ違う』と思うことで明確に認識出来るようになり、認識出来れば言語化出来るはずです。
「私は広く社会に貢献するというよりも、目の前の人を元気づけたりすることに強く喜びを感じます。ですから一人ひとりのお客様にじっくり丁寧にサービスを提供する御社の事業にとても魅力を感じています。」
こんなふうに伝えた方が、全然刺さりやすい志望動機になるんですね。
【仕事理解】も深めよう!
そして、『人の役に立たない仕事』があると思っていると健全とは言えません。
だから是非、【仕事理解】も深めましょう。
キャリアコンサルティングの重要な2本の柱
【自己理解】と【仕事理解】
仕事について調べることで、今まで気づけなかった価値に気付くことができたり、自分の可能性について検討することができます。
知らなかった仕事、まだよく見たことのない仕事、価値を感じていない仕事、苦手だと思っている仕事。
そんな仕事から調べてみるといいでしょう。
それで「やっぱり自分には合わないな」と思ったら、それは『偏見』ではなく『こだわり』です。
マイナスな印象ではなく、あくまで「自分には合わない」と思うことが健全です。
感謝されるには力が必要
最後に、『人の役に立つ仕事がしたい』とか『人に感謝される仕事がしたい』と考えている場合に注意したいことがあります。
それはもしかしたら、ちょっと甘えた考えかもしれないということ。
どんな仕事にも価値があり、お金を頂く以上はプロとして仕事をしたいもの。
感謝されるために必要なことは、そういった自分の努力です。
ただ事業自体に慈善的な価値があり、そこに収まりたいと思うことにはちょっと違和感がある。
少なくとも「頑張らないで感謝されたい」とは思ってほしくないんです。
感謝されるには、価値を生む力が必要。
ちなみにボランティアは素晴らしい事ですが、社会人と言われる立場になるのであれば“お金を生む立場”である事は大切です。
社会の歯車の一つとして、誰かにお金を頂き、お金を回し(払い)、税金を納め、自分の所属するグループに貢献をするのが社会人です。
どんなに稼ぎが少なかったとしても、どんなに規模が小さくても、それは関係ない。
人は“感謝を回して生きていく”社会的生き物です。