振り回されるな!

就職・転職ノウハウ

振り回されるな!【転職・就職・退職】採用の手法は巧妙になりすぎた

2019年9月9日

今回は、採用業務を10年以上続けてきた僕の経験から“転職・就職で気を付けて欲しいこと”を書いていきます。

人口が減っている今、採用ができるかできないかで企業の力は大きく変わってきます。

特に中小企業や不人気業界において、採用の失敗は死活問題

会社の数が増えすぎ競争が激化。

その中で少ない人材を採り合うと・・・

就職するなら原点に返り、採用ブランドに騙されず企業の本質を見抜こう!

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企業の現実

まず、転職は思っているほど大変ではないということを言っておきます。

ポイント

多くの企業が躍起になって採用活動をしているから、それに振り回されて本来行きたくもない会社に入社してしまう人が多いのが問題です。

 

企業と学生の数(新卒)

まず、どのぐらい企業が大変なのかという数字です。

新卒採用の数字です。

マイナビ2015年 マイナビ2020年
登録学生 73万人 90万人
登録企業 10,000社 24,000社

メモ

【2015年】1社に対して73人の学生がいる。

【2020年】1社に対して37.5人しかいない。

※マイナビの登録学生が増えただけであって、学生の総数は増えていません。

この企業の中には、当然中小企業やベンチャーなどの零細企業も含まれます。

ものすごく採用したがっているのが分かりますね。

しかし、学生は大手に行きたい。入社しやすいんだから当たり前です。

この大手に何百人と持っていかれるわけですから、名も知られない会社にはいかに学生が来ないかお分かりでしょうか?

ポイント

入社しやすい時、当然学生は大手思考になります。

不人気に行く必要もないので、業種格差も広がります。

学生にとっては非常にワガママな就職活動が可能。

 

必死

つまり、企業は必死です。

人材を確保しないと、10年後生き残れる保証がない

ポイント

現在、日本の企業間の競争は“採用”からすでに始まっている

採用に力を入れざるを得ない状況になっている。

僕も本当に必死でした。

業種が人気であっても、地方の名も知らない会社には学生が自分から来ることはありません

学生に会いに行き、会社の良い所を知ってもらい、気に入ってもらえたら選考へ。

採用手法によって“歩留まり”という確率は変わるが、想像以上の学生と出会わなければいけません

※「歩留まり」→人材が次のフェーズに進む率のこと。1000人エントリー中500人が説明会に来たら、説明会への歩留まり50%。

10人採用目標】に対し【1000人~3000人のエントリー目標】です。

少なくても1000人にはアプローチしないと目標に届かないんです!

うかうかしていると、ごっそり大手に持っていかれる!

まさに待ったなしの必死なプロジェクトなんです。

 

会社の実力≠採用ブランド

ここから注意しなれけばいけないことです。

『会社の実力』と『採用ブランド』は同じではない!比例しない!

就職するときに良さそうだからといって、入社してから本当に良い会社とは限らないということです。

痛感している人は多いはずです。

 

選ばれない選べない

これは、就職する側ではなく大多数の企業のことを言っています

人気のある大企業以外は、昔ほど学生を選ぶことができません

ポイント

企業側が採用基準を広げずにいたら、大手に学生を取られるだけ。

そして人手がないと会社が危うい

今まで採らなかった層を採用する。

今まで教育しなかった部分まで教育する必要が出てくる。

無理して採用するが、教育が追い付かない

大多数の会社は学生から選ばれない。だから学生を選ぶことはできない。

 

注意ポイント

採用コンサルの力を借りるようになる。

そうです。会社の本質・実力以上の力を借りて採用活動をする

退職などで人がいない会社ほど、採用レベルを上げないといけない

採用したはいいが、ミスマッチとなる。

負のスパイラルです。

 

会社が本当に取り組みべきは

では、本質とは、実力とは何でしょうか?

就職する側は、ここを見抜くことが大事です!

ココがポイント

いい風土をつくろうとしているか。それが少しは的を得ていて、現実としてよくなっているか。

もっとも根本的な部分です。

そもそも会社というものは、人の集団です。

人の集団は『そこに居る価値が自分にある』と感じてはじめて所属するもの

ポイント

そこに所属する価値を生んでいるかどうかです。

「価値があるはずだ」と思い上がったり、「働かせてやっている」と偉そうだったり、対外的な価値ばかり追い求めていては社員は疲弊するだけです。

他にいくらでも行くところはあるので、どんどん退職します。

綺麗に言ってしまえば、CS(お客様満足)ES(従業員満足)を両方追い求めている会社ですね。

しかし、そんなに綺麗なものではありませんよ。

綺麗に見えるものより、現実としていいものを選ばないといけません!

やってるふりに注意せよ!

 

ココがポイント

教育責任を果たそうとしているか。それが少しは的を得ていて、現実としていい人材が育っているか。

会社は従業員を成長させるところから始めないと、実際に成果を上げられません。

さらに成長感を感じない企業にいると社員は絶望し、やはり退職が多くなります。

ポイント

時代に合わせて教育を整えていかないと、採用の力に追い付けない

つまり人材を活かしきれない

これも、どの会社も「やってるよ!」とアピールします。

しかし、やっているからいいというものではありません

的を得ているかどうかが大事です。

実際にいる社員は、自分が目標としている以上に成長しているか?

 

ココがポイント

活躍層を増やそうとしているか。実際に活躍する層は広がっているか。

これからの会社は、新卒だけに頼ってはいけません

今までと同じやり方を続けても時代に取り残されるだけです。

ポイント

主婦、シニア、高卒、外国人などを受け入れられる環境を整えているかどうかです。

柔軟に働き方を変えようとしているかどうか

これからの働き方は、今までの常識は一切通用しません

20代ぐらいの感覚で変革を進めないと、いずれライバル企業に食われます

その会社は本気で未来を見据えているか?

 

採用担当のジレンマ

もう分かっていただけるでしょうか?

実は採用担当も、こんなジレンマを抱えながら働いていることが多いです。

  • 採用しないといけない
  • 採用しちゃいけない

やらないと会社がもたないんです。どうしても頑張らないといけない。

だけど、「公務員を志望してるならそっちのが絶対いいじゃん!」思っていても言えない

採用担当は他の会社こともよく見ています

会社の中身を見抜くことにも長けています。

実際僕は、「そっちが落ちたらもう一回来なよ」という感じで自社をおすすめしなかったことが何度もあります

ポイント

「ウチの方が良く見えるかもしれないけど、だぶんあなたにはあっちの方が合ってるよ。

正直に言うことが、会社にとって不利益になる。

すごいジレンマですよね!

 

企業のここを見抜け!

いい風土

自分の感覚でいいですよ。最後は自分のフィーリングを一番信じるべきです。

あえてポイントを言うなら、

風土が悪い会社の先輩は偉そう。

会社見学の時に本当にそうなっているか見る。

採用に携わっていない社員に本当にそうなのか聞く。

決して、「こんなことをやっています!」と聞いた時点で「へえ~!」とならないでください。

本当にそうかチェックすることが大事です。

心地いいですか?違和感はありませんか?

違和感を無視してはいけません!

 

教育の実績

何をやっているかには惑わされないでください

いくらでも言いようはありますから。

自分が目標とできる人物がそこにいる。

この視点で見てみるといいです。

ただ、なるべく採用担当を見ないで現場で同じ仕事をする人を見てください

ほとんどの会社は会社の“エース”を採用の場に出してきますが、採用担当と一緒に働くことはありません

ましてやホームページなんていくら見ても何も分かりません!

実際に目の前の人物を自分の感覚で判断してください。

その人のようになりたいと思えますか?

 

採用担当

採用担当の感じているジレンマを見抜けたら、高確率で疑って大丈夫です。

あまり積極的にアプローチしてこない。

たまに会社の批判めいたことを言う。

表情が曇ることがある。

「ぶっちゃけ僕はどうですか?御社でやれそうですか?」と正直に聞いても、日ごろからジレンマを感じている採用担当なら教えてくれるかもしれません。

実際、僕は正直に言ってました。

とにかくたくさんコミュニケーションをとってください。

話せば話すほど、表情を見れば見るほど、材料は多くなり確信に近い判断ができます

 

まとめれば、こういうことです。

本当にやるべきことをやっていないのに採用ブランドばかり強い会社は絶対やめさない!

  • いい風土をつくってるふりに騙されるな!
  • 目標となり得る人物はその会社にいるか?
  • 本気で未来を見据え、働き方を変えているか?

ちゃんとエージェントを使う!

自分の小さな違和感を見逃さない!

情報を多く仕入れる!

 

現在の巧妙になった採用手法に惑わされず、自分の判断で会社を選びましょうね!

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宮内 利亮

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