転職・就職活動をする人の悩みとして最初に当たるのが「書類選考」。
面接の機会ぐらいはほしい!書類ぐらいは通りたい!
そんなあなたに、元人事部長で企業側の心理を理解し、キャリアコンサルタントをしている私がアドバイス!
ポイントは『半解凍』!?
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【自己PR】強みの種類
今回はちょっと具体的な職務経歴書の自己PRづくりについてです。
元人事部長として数々の書類を見てきましたので、通りやすい書類はこんなんです~というのをアドバイスします!
まずはより多く正確に強みを引き出すため、【強み】を分解しましょう。
強みの種類
- 『Fact』
- 『Personality』
これは相互に必要で、『Fact』の裏付けが『Personality』、『Personality』の裏付けが『Fact』。
両方を提示することで信ぴょう性が上がります。
『Fact』経歴・資格・学歴
まずはファクト。事実としての強みです。
- 経歴
- 資格
- 学歴
- 成績
- 実績
- 表彰
- 肩書
これは分かりやすいです。
営業3年、実績目標対比120%、10人中1人の新人賞受賞、総務課長、FP1級、秘書検定、TOEIC700点など
過去のキャリアをさかのぼって、どんな事実があったのかを客観的に出していきましょう。
ここで謙遜する必要は全くないので、出せる限りの事実をどんどん出してください。
注意しないといけないのは、事実だけで終ってしまうこと。
面接などでは必ず「なぜこれが実現できたのか?」という再現性を問う質問がされると思いましょう。
だから企業が合わせて知りたいのは、事実に対する裏付けです。
それが次の強み。
『Personality』性格・素質・特徴
次にパーソナリティ。人格や性格や個性ですが、ここではまとめて特性と言わせていただきます。
- 正確
- 素質
- 特徴
- 思考特性
- 行動特性
- 信条
- 喜び
- モチベーションの方向
こちらは少し難しいです。事実から掘り下げて、「なぜこれが出来たんだろう?」と考える必要があります。
協調性がある、積極性がある、粘り強い、達成する喜びが強い、最後までやり通したい、論理的、正確、発想が豊かなど
よく昔から人に言われることや、自己分析の結果なども参考になります。
自分はどんな人間なのかな~ということを頑張って考えましょう。
ちなみに、新卒の場合は事実としての経歴がないと思いがちです。
しかし、特性に対する裏付けとして、やはり事実を面接で掘り下げられるでしょう。
特性が活かされた学生時代の事実などを見つけたいですね!
次の『刺さる自己PR』のつくり方で実践しましょう。
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『刺さる自己PR』のつくり方
『半解凍』がポイント
職務経歴書の下の方に、よく自己PRを書きますね。
そこにどのように書けばいいかということなんですが、例えばこんなのはあまり刺さらないことが多い。
(BAD)
私の強みは積極性です。なぜなら、何か新しい取り組みがあると率先して行動するためです。今後もこの積極性を活かし、貴社で活躍していきたいと思います。
『Fact』がないため、応募者の主観的な考えにしか見えず「ほんとにそうなの~?」と疑いを抱いてしまう。
それから、「積極性」をもっと目立たせた方がいい。
(ちょいGOOD)
【積極性】
学生時代に参加した飛び込み営業研修で、50人中トップの成績を収めました。事前に販売商品(モップ)を調べ、実際に家庭で使い、過去最高の成績を出した人にお話を伺いに行き、当日の研修で使えそうな広告や動画宣材をかき集めました。夏だったのですが時間を無駄にせず動き続けるため、昼食にゼリー、熱中症対策に水筒を事前に買い込み、前日夜に営業エリアが判明次第下見に行ってきました。成果を出すため努力を惜しまずに、出来ることはやりきりたいと考えています。
と、実際のエピソードを元にアピールする。
だけど、目立たせた【積極性】がまだ弱いんです。
「ああ、この人は積極性がある人だね」とは覚えてもらえません。
積極性という言葉は、良い所をぎゅーっと凝縮して一言にしてしまった言葉。
わざわざ情報量を減らして、かつ目立たない言葉にしてしまっているんです。
あまりに世間でよく使われる言葉は刺さりません。
そこで、『半解凍』です。
凝縮した言葉を少しだけ解凍する。
やり方は、エピソードにタイトルをつける要領です。
例えば上記のエピソードにタイトルをつけると・・・
【成果を出すために思いつくことは全てやり切る力】
のような感じです。
①強みの根っこを見つける
手順としては、まず“強みの根っこ”を見つけてください。
僕がやっている思考特性・行動特性もこの強みの根っこを探すためのものです。
上の例で言うと「積極性」ですね。
これは“なんとなく”でもいいので、自分はこういう強みがあるというのを思い浮かべるだけで大丈夫。
出来ればたくさん出しましょう。
いくつか出したら、最も自分をよく表していると思う上位3つぐらいを使って職務経歴書を書くといい。
あまり多すぎても読んでもらえなくなりますが、3つぐらいなら書いてもOKです。
②活かされたエピソードを見つける
次に、その強みが活かされたエピソードを見つけましょう。
ここで『Fact』を取り出し、積極性という『Personality』を裏付けます。
「活かされた」とは、特に成果が上がったものが一番いいです。
「誰から見ても素晴らしいことだよね!」と思われる事実を探してください。
上記の例で言えば、営業研修で50人中トップを取ったこと実績のことです。
その実績にまつわるエピソードをいくつか箇条書きで書き出してみてください。
中でも一番よさそうなものをひとつ選んで、エピソード文をつくってみてください。
書類では、ひとつの強みに対してひとつのエピソード。
ただし、面接では他のエピソードも引き出しになるので、なるべく事実を掘り当てておきましょう。
③タイトルをつける
最後に、強みの根っこが“ありきたりすぎる”ので、半解凍。
つまり、エピソードにタイトルをつける。
エピソードから作った言葉は、おそらくかなりオリジナリティのある言葉になるはずです。
だから人事が見た時に「んっ?」となりやすく、気になるうえに信ぴょう性が高くなるんですね。
大切なのは、事実と特性の繋がり。
ポイント
『Fact』と『Personality』をつなぐエピソードを見つけ、タイトルをつけよう!
せっかくの間違いない自分の強み。
伝わらなかったり誤解されたらもったいないです。
オリジナリティある、伝わりやすい言葉でアピールしていきましょう!