結論から言うと、ブルーかホワイトかと言う前に考えないといけないことがある。
キャリアを形成するうえで最初から最後まで重要になってくる『自己理解』。
外的な条件ばかりに目を取られると、『人生半ばの過渡期』で後悔することになるかもしれません!?
ブルーカラーとホワイトカラー
ホワイトカラーはなくなる?
「ホワイトカラーはいずれなくなっていく」
テクノロジーの進化が見え始めた頃からこのように言われ始め、事務作業や管理業務のような専門分野を極めることは怖いと考える人が多くいるでしょう。
ホワイトカラーとは、特に白いワイシャツと襟の服を着てやるような“頭脳を使う仕事”という意味で使われます。
たしかに、入力作業のような単純作業は自動化されてしまうことが多く、現在に至っては AI やロボが着実にホワイトカラーの仕事を奪っています。
管理部門がなくなることはあまりイメージできないかもしれませんが、社会を大きく捉えると、今まで会社が持っていた資源がインターネットによって外に漏れ出しています。
例えば新入社員研修などを社内でわざわざやる必要はなく、「ネットで見てトレーニングしてきてね」で済んでしまうわけです。
そうすると当然、今までと同じようにマネジメントをする必要もなくなってくるので、中間管理職は少なくて済みますよね。これは僕も中小企業でずっと感じていたことです。
物の管理はシステムができるだけでなく、人の管理まで今までほどは必要なくなっているんですね。
ただ、
確かに単純事務作業やヒト・モノの管理業務は減る。
しかし頭脳を使う仕事は減らない。
もしもあなたがホワイトカラーに求めているものが“身体じゃなくて頭を使う仕事をしたい”というものであれば、デジタルを駆使しなければいけない時代ですから、いくらでもあるということです。
ブルーカラーは続けられない?
ブルーカラーとは、作業着を着てやるような“体を使ってやる仕事”という認識だと思います。
そうすると考えるのが「何歳まで働けるんだろう?」ではないでしょうか。
特に重労働になると若いうちしか働けないし、体が動かなくなったらどうしよう、ずっと歩き続けたり疲れる仕事をしていたくないと考えると思います。
だけどこれを、ホワイトカラーとブルーカラーの2択では選べません。
実際の社会を見ると、ブルーカラーの方が長く働いていると思いませんか?
そしてホワイトカラーであっても「この会社では長く働けない」と退職する人が後を絶ちません。
「ブルーカラーは長く続けられないからホワイトカラーにする」という考えでは、逆にキャリアが短命になってしまう可能性もあるのです。
長くを働くキャリアを考える時に、ブルーかホワイトかで考えない方がいい。
これからはクリエイティブクラス?
それから、これからは「クリエイティブクラス」にならないと厳しいという話もあります。
AI が出てくるのなら、 AI を使う側に回り、創造的な仕事をしていくことですね。
確かにこの仕事にはとても価値があるでしょう。
今までできなかったことができるようになり、生かされなかったアイデアが生かされるようになります。
使われていなかったクリエイティブな才能が発揮できる社会。
しかし、全員がそうでなくてもいい社会。
人にはやはり特性があって、向き不向きがあり、クリエイティブをやっていることが楽しい人もいれば、苦痛で仕方ない人もいるわけです。
では、「 クリエイティブをやるのは苦痛だけどこれからは大事らしいからやらなきゃいけない」という基準で選んだ場合、 どんなに働いても幸せにはなれず、しかも好きでやっている人にはかなわないですよね。
決められた通りにコツコツこなしていくことに喜びを感じていく人は、自らそういう環境を作り上げて飛び込むことだってできるんです。
ホワイトカラーだからブルーカラーだからという考えを捨てて、もっと自由な選択肢の中から選ぶことが大切。
そのために私たちキャリアコンサルタントがいるわけで、最初から取り掛かることが『自己理解』なんです。
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その常識は変わるかもしれない
身体はどうあるのが健康?
結局、人生を通してあなた自身が幸せであれるかどうかです。
そのために、例えば健康は欠かせない条件でしょう。
「健康のためにブルーカラーはやるべきではない」と思ったら、それはどうか分かりませんよね。
ずっとパソコンに向かい続ける人の方が、事務に行ったりしてわざわざ体を動かし健康を維持しようとしています。
ホワイトカラーだから健康でいられるわけではないんです。
では、身体はいつまで動くのか。
健康寿命で言えば70歳ぐらいまでは標準で動くようになると思いませんか?
あらゆる意味で、今までの常識とは違います。
ただ、ブルーカラーへのイメージは昔からあまり変わらない。
一度「ホワイトかブルーか」を置いておき、自分にとっての人生の幸せを考えよう。
そのための健康を、あなたはどう考えますか?
あなたの強みは何なのか?
そしてこれからは、強みで勝負“できる”時代だと思いましょう。
テクノロジーの発達は、基本的に人間が楽を出来る方向に進んでいきます。
そしてどの分野がDXされ、なくなっていくのか、数十年後は読めません。
だとしたら、人間に出来ることは『自分の強み』を見つけ出して磨くこと。
その強みから派生する仕事を選んでいくことであって、「ブルーカラーだから」「ホワイトカラーだから」という選び方では自分ん強みと遠ざかる可能性すらあるんです。
条件から探すのではなく、自分自身から選び取るキャリア形成がVUCAと言われる不確実性の時代では大切。
自分の強みを活かすためには、どのような環境があればいいのか。
何を使えばそんな働き方が可能なのか。
例えば、お笑い芸人を見れば分かりますね。
エガちゃんの強みは、人を笑わせることです。
だけど稼ぎ方は、テレビからYouTubeに変わりました。
では、YouTubeがなくなったら稼げなくなると思いますか?
思わないですよね。
方法は変わっても、強みがあれば稼いでいけるんです。
あなたはどう在りたいのか?
「あなた自身はどう在りたいか?」
この問いに答えられるようになることが、これからの時代の当面の課題になってくるでしょう。
人は40歳~45歳ぐらいで『人生半ばの過渡期』が来ると言われています。
「自分は本当は何がしたいのか」という、本来の自分と向き合う時期のことです。
この時期まで自分自身との対話を怠っていると、40歳過ぎでやりたいことに気付いても“修正が効かない”ことがあります。
だから20代で色々経験して価値観を形成し、30代である程度の方向性で実績や能力を伸ばすのが理想です。
さらにこれからの時代は「個人の時代」と言われ、個人のキャリアよりも会社の寿命の方が短命なのです。
40歳や50歳で会社の雲行きが怪しくなった時、共倒れするキャリアであって欲しくはない。
「わたしはこう在りたい」と言えるように自己理解を。
このモチベーションを持つことは、すでに「社会に必要な能力」と言ってもいいと思います。
ホワイトかブルーか、外的な環境に答えを求めるよりも先に、自分自身の答えが必要なんですね。
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