我慢できることは良いことなのか?
職場で怒ることは本当にいけないことなのか?
ただ言うことを聞いているだけの日々に疲れてしまった…
溜まりに溜まったストレスのはけ口がない…
そんな方に元人事部長の僕がお伝えしたいのは、『キレる力』の使い方です。
上手に『キレる力』
上手に、キレちゃってくださいね。
我慢していい?我慢しちゃダメ?
我慢することが立派というような風潮がありますが、上司やお局さんの言いなりになって裏で文句を言うのは良くありませんね。
文句も言わずただ自分の中だけで我慢するのはもっと良くない。
社会人はみんな少なからず、このようなバランスを取って生活をしている。
我慢してもいいのは、よほど成熟した組織だけです。
ちょっと一杯飲みながら、上司の悪口を言い合ったり。
友達や家族に愚痴をこぼしたり。
それで多少気が楽になってまた仕事を頑張れるならいいんじゃないでしょうか。
だけどそもそも、職場で我慢しなくて済むならそれに越したことはない。
その方が会社全体としてプラスに向くこともある!
思い切り感情を出せ!
一応言っておきますが、むやみやたらにキレまくらないでください。(笑)
時として、“感情を出したほうがいい”場合もあるんじゃないかという話です。
感情にはパワーがある。
良くも悪くも、人は感情に引っ張られてしまう。
この性質を利用して、上手にキレることが大切。
決して悪い方向に自分がいかないように、しっかりセルフチェックしていてくださいね。
で、感情を出すときはそれこそ、言葉だけじゃダメ!
むしろ言葉はなくても全然大丈夫。
- 怒っている表情
- 語気を荒げて
- あからさまに
- できれば真正面から
非言語的なスキルを総動員して、全身で怒りをあらわにします。
では、どんな時に使えるんでしょうか?
対象は“聞く耳を持たないお局”
対象者は、口で言っても理解してくれない人です。
- めんどくさがりで、変わりたくない。
- ましてや自分の仕事が増えるなんてまっぴらごめん。
- 上の人にだけヘコヘコする。
- やたら嫌な顔をしたり嫌味を言ったりする。
そんな人がいたら、感情パワーをドカンとぶつけてみましょう!
こういう人は、“強い人には弱い”んです。
だからこそ、普段は自分のプライドを守るために強がっているんですね。
可哀そうですが、こんな人の思うようになってあげる必要はありません。
感情でぶつかってくる人には、次から気を遣ってくるようになります。
主張が「通る」vs「通らない」
人間関係による
主張が通るか通らないかは、人間関係によります。
弱い立場から強い立場へは主張が通らない。
いつの世の中も変わらないことですね。
だけど会社ではそれじゃいけないから、上司は意図的に話を聞くような姿勢を持つ。
ここで問題なのは、上下関係ではありません。
“主張の受け入れ態勢”の問題です。
言うなれば大人の人間関係という感じです。
社会というのは、色んなタイプの人が力を合わせて成果を上げる場所です。
弱い立場の人の意見も吸い上げることが、組織としての力。
この構造を理解していない人、勉強していない人が、情報を滞らせる。
意図的に情報が潤滑に回る人間関係を維持することが大切なんです。
分かりやすい感情で示さないと気付かない人はいる
残念ながら分かっていない人や、分かっていても必要性を感じていない人はいます。
そんな時は、“分かりやすい表現”で「そんなんじゃいけませんよ!」と伝えることも必要です。
言っても分からないなら、感情で示す。
その時はじめて、「ハッ!」とすることがある。
百聞は一見にしかずと言います。
「ここからは、やりすぎなんだな…」と気付かせてあげないと、増長する一方なんです。
“嫌な上司”や“嫌なお局さん”は、次から次に退職者を生み組織を停滞させます。
そんな人の言いなりになる人が増えては、会社のためになりません。
一人一人が勇気を持って、対等な立場を示そうとする気持ちが必要ではないでしょうか。
本来!受け取る側の勉強が必要
言うまでもなく、本来は“受け取る側”の問題です。
会社としては、そんな先輩や上司が生まれないように教育をしないといけないですね。
立ち向かっていける人頼みにしてはいけない。
会社は現場の人間関係を把握して、問題が起きる前に教育をしっかりすることが大切。
最初に、「我慢していいのは成熟した会社だけ」と書きました。
教育がしっかりしていれば、言いたいことはしっかり吸い上げてくれる。
そんな会社では、無理に感情をあらわにして表現してしまっては評価が下がるだけです。
怒らないですむなら、その方がいいですよね。
「人の言いなりにはならない」意思表示を
今回言いたいことはこれです!
「あなたの言いなりにはならない」という意思表示をしましょう。
- 私はあなたの道具ではありません!
- 私は感情のある人間です!
- 私をボロボロに使い倒そうなんて、思ってくれるなよ!
気遣いをしてくれない人は、いつでもどこでもいるものです。
そんな人は、周囲の人に恵まれていなかったのかもしれません。
周りの人がしっかり気付かせてあげることで、その人は苦しみながらも正しい方向へ向かっていけるはず。
「他人は自分の道具じゃない」
「他人には他人の尊重すべき意思がある」
そんなことを学ぶには、時に正面から感情でぶつかってくれる人の存在も必要です。
『キレる力』
怒る感情はマイナスなものですが、使い方によっては誰かのためにもなる。
会社や自分のためにもなるんです。
自分も会社も、人間らしくいられる環境でありたいですね。