【日常にひそむ原理原則】シリーズ!
今回は、トイレ掃除です。
このシリーズでは、掃除が多くなります。掃除という活動には、それほど原理原則が隠されているんですね。
私は面接や書類選考をするとき、「掃除が得意」というようなことが書いてあったら一目置いていました。
特にトイレ掃除と書いてあったら、私はものすごく食い付きます。「この人は原理原則を知っているかもしれない!」と。
掃除が得意なら
その理由となる本人の特性が必ずある!それは仕事に活きる可能性大!
今回は、なぜトイレ掃除なのか。
そのトイレ掃除がどのように仕事に活かされるのか。
転職の際にアピールすべきポイントをしっかり抑えて、誰でもできるのに誰もがやらないトイレ掃除を極めましょう!
普通のレベルと比較してみよう!
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トイレは会社の裏の顔
まず、なぜトイレ掃除なのかです。
経営者はトイレを見て判断する。とよく言います。
店舗があるならその店舗のお客様用トイレ。
事務所であれば共有のトイレ。
私も店舗視察やビジネスパートナーの事務所では、真っ先にトイレをチェックします。
トイレの特徴
- 目立たない。
- 誰も掃除したくない。
- 汚い場所という先入観がある。
- 掃除は清掃員の仕事だと思っている。
最近ではこのような価値観を新入社員研修で捨て去る会社もあるのではないでしょうか。
学校でも生徒を更生させるためにトイレ掃除をするようになったという例があるぐらいです。
教育の現場では見直しされつつありますが、まだまだ一般レベルではこのようなところが常識だと思います。
判断する点
トイレ掃除ができていないと、以下のようにその組織に対して以下のような仮説を立てます。
- 隅々まで意識が行かない組織のようだ。
- 率先して行動できる人材がいない組織のようだ。
- トイレ掃除が仕事に影響することを知らない組織のようだ。
- 出来るふりをしているが、基本ができていないから崩れやすいようだ。
これがライバルであればすごくホッとします。「大した敵ではないな」と分かるからです。
しかし、ライバルのトイレが綺麗だったら・・・かなりの強敵だと思わざるを得ません。
トイレを見るだけである程度の成熟度が分かる!
私がいた会社では、トイレ掃除はその現場トップが責任を持つことでした。
必然的にトップが一番トイレ掃除がうまい。
もちろん私も、「トイレ掃除なら自分の右に出る者はいない!」と思ってやっていましたよ(笑)。
というわけで、トイレを見るとその組織を一番引っ張っている人の程度を想像することができます。
さて、すでに原理原則に触れていることにお気づきでしょうか?
原理原則
・隅々まで意識を行き渡らせる。
・人が嫌がることを何とも思わずできる。
このようなことが想像つくと思います。
どうでしょうか。これだけで、すでに仕事が出来そうですよね!
できる人のトイレ掃除
徹底的にやる
まず前提に、徹底的にやることです。
そうでないと、せっかくやるのに効果は半減。半減どころか時間を無駄にしたと思ってしまうかもしれません。
ポイント
一般的なレベルと圧倒的な差をつくります。トイレ掃除に関して尋常ではない出来栄えを目指しましょう!
プロというのは、普通の人にできないことをするからお金を払ってもらえるのです。
トイレ掃除のプロになるわけではなく、あなたはあなたの仕事のプロであるべき。転職先の仕事のプロになるべき。
そのプロになるまでのプロセスがいくつか隠されています。
まずは難しく考えず、トイレで成功体験を積んでください!
粗捜しチェック
ぜひ、終わったあとに家族の方にチェックしてもらいましょう。
その時のポイントは、とにかく指摘するために見てもらうことです。
粗捜しをしてもらうのです。
ポイント
お客様はワガママである。返品を受け付けるしかない。クレームを受け付けるしかない。企業はそれがなるべく起こらないように徹底して予防線を張る必要があります。
掃除するたびに、毎回チェックしてもらいましょう。
そうすると、前回指摘されなかった点を指摘される。
次はそこも掃除する。
これを何度も繰り返したらどうですか?尋常ではなくトイレ掃除を極めることになるのはもうお分かりですね。
あなたの仕事で、徹底してお客様の粗捜しに対応し続けることができたら、ライバルを圧倒します。
これがPDCAサイクルを回すことになります。
やり方
では、一般的な便座付きの洋式トイレでやり方を説明していきます。
実は手順よりもチェックポイントが大事です。
やること
・便器を異常なまでに綺麗にする。
・トイレの部屋全体を綺麗にする。
・匂いの元を特定して除去する。
目標(チェックポイント)
- 便器に汚れがない。
- 部屋の中に埃が一切ない。
- 床が綺麗。
- 備品が整っている。
「便器が綺麗」の細目
・便器全体に汚れがついていない。
・便座の溝に洗剤のカスが残っていない。
・便座を分離しても接続部に汚れがない。
・便座機械部メッシュの部分に汚れがない。
・タンクの裏に汚れや埃がない。
(便器の形状に応じて、開けられる部分は全て開けてチェックします。)
※以下は大変なので免除するとやりやすいです。
・ウォシュレットのノズル収納部
・タンク内部
「部屋の中に埃が一切ない」の細目
・ドアの上に埃がない。
・ドア枠、鏡、ペーパーホルダーなどの突起した部分に埃がない。
・配線の上に埃がない。
・物をどかしても埃がない。
「床が綺麗」の細目
・汚れがない。
・髪の毛一本落ちていない。
・便器と床の間を綿棒でなぞっても汚れがつかない。
「備品が整っている」の細目
・トイレットペーパーが補充されている。
・置くと決めた物以外置いていない。
・掃除用具などが決められた位置に置いてある。
・用具の向きが整っている。(決めた向き)
手順(あまり重要ではない)
- 濡れた雑巾で部屋の埃を除去。突起部分(照明、鏡、ペーパーホルダー、用具、配線)もしっかり。
- 便器の外側を洗剤を付けて拭く。
- 便器の内側を磨く。(徹底するなら、水をスポンジで吸い出しバケツに移す。スポンジを使って手で磨く。汚れをつかむ感覚が手に伝わります。)
- 床を綺麗な雑巾で拭く。
- 洗剤を使った部分はもう一度水拭きして拭き取る。
- 全ての個所をチェックする。
素手で出来ないのは、日常から掃除していない証拠です。二回目以降からは素手で掃除できるようにしましょう。
さて、手順はあまり大事ではないと書きましたが一番重要な項目はお分かりですか?
チェックです。
チェックが全ての良し悪しを最後に決めます!
トイレの形状等によって手順は変えた方がいいため、手順は効率を考えながらやることが大事です。
しかもどんどん粗捜しが進むと、途方もなく項目が増えます。
ここで、「だから出来ない!」となったら普通の人です。
出来るようにするには?
・ポイントだけ抑えるようにする。(時間はなるべく決める。15分程度で終わるのがベスト。)
・ポイントを抑えるためにチェックリストをつくる。
・日常生活で気を付けるようにする。(男性も座ってする。物を置かないルールをつくる。)
・チェック日が月に一回なら、日毎の掃除個所と週一の掃除個所を決めて行うルールをつくる。
必ず方法があると思って取り組みましょう。制限やプレッシャーがある掃除をし続けると、考え続けるのでいずれ方法が見つかります。
原因をつくらない習慣があれば、あとは直前に少し掃除をしてチェックするだけ。
仕事ができる人の原理原則
・隅々まで意識を行き渡らせる。
・人が嫌がることを何とも思わずできる。
・お客様はワガママである。正解はないことを知って尚、徹底して準備する。
・原因をつくらないために習慣をつくっている。
・習慣が仕事の効率・出来栄えに影響することを知っている。
・出来る環境をつくる。
ポイント
とんでもなくワガママなトイレ掃除の粗捜しに応え続けるあなたは、これらが出来るようになっています!
トイレ掃除を極める人は
私は、「掃除が得意!」という人はこんな人かもしれないと仮説を立てていました。
ものごとを追求できる人
掃除というものはキリがないものです。
それに自信が持てるんですから、よほど考えて他の人よりできることに確信を持っているのではないでしょうか。
トイレ掃除がプロ級の私はそれが分かります!(笑)
改善を継続して成果を上げられる人
一回では匂いの元まで行きつかない。一回改善活動をしただけではダメなので、続けることが必要になります。
匂いがなくなるまでは、原因を特定し、習慣を変え、継続する力が必要。
仕事でこう言うと難しそうですが、トイレ掃除に関して言えば出来そうじゃないですか?
同じですよ!仕事もトイレ掃除も。置き換えることさえできれば、仕事でも必ず出来ます。
問題が起こらない環境をつくることができる人
上と似てはいますが、とても大事なことです。
環境が全てです。
仕事が出来る人は、普通よりも深い部分を変えようとする。
その方が一時的にエネルギーはかかりますが、長い目で考えると圧倒的に効率がいいからです。
ポイント
あなたも、「そもそもこの問題を起こさないために変えられることはないだろうか?」と考える習慣ができたら、すでに仕事が出来る人です。
答えのない課題に前向きに取り組める人
時代の流れやお客様個人によって、求められるものは違います。
そして残念ながら日本はその傾向が強い。
社会に答えはありません!ライバルの動きや時代の変化でいくらでも変わってしまいます。
粗捜しに先回りして対応して“ほくそ笑んでいる”あなたは、すでにこの仕事の面白さに気づいています。
ポイント
自分で考えた価値がお客様に刺さった時はこの上ないやりがいを感じる。自分が正しかったことの証明として承認欲求が満たされる。
転職・仕事に活かす
最後に再度確認しますが、トイレ掃除を極めるだけで終わらないでください!
転職に活かすなら
・トイレ掃除をどのようにしているかアピール。
・なぜそれをやっているのかまでアピール。
・効率アップ、追求、改善、実行力、この辺りを伝えられるようにしましょう。
仕事に活かすなら
・そのまま会社でもトイレ掃除を行う。
・同じようにチェックリストを使って改善できるものを探す。
・問題の原因は何か特定する。特定したら変えるべき習慣を考える。
実行してアピールできるほどに極められるといいですね。
繰り返しますが、トイレ掃除を極めることは誰でもできます。
そこまでやる人がいないから、やろうという考えにすら及ばないから、他の人と差を付けることができますよ!