人にしかできない仕事ってなんだろう?
これからの時代、AIやロボに仕事を奪われ職を失う人が多く出るという。
テクノロジーの発達はあまりに早く、あまりに意外で、今どんな仕事を目指せばいいのか分からなくなる。
仕事を奪われないため人間には何ができる?
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商いの想いを伝えることは人間にしかできない
今回は具体的な正解が導きづらいこのテーマ。
『機械に奪われない仕事』について考えてみようと思います。
結論から言うと、『商いの想いを伝えること』は人間にしかできそうにない。
どういうことか解説していきます。
機械・AIにお金を払う必要はない
まず、機械自体にお金を払うことはありませんよね。
機械が生活するのにお金は必要としていないですから。
仕事を奪われるのも当然です。
かたやお金をもらっても、やれ給料が少ないだの、やれ休みが少ないだの言う人間。
でも機械はなんの文句も言わず、何の見返りも求めずに働いてくれる。
これ、当たり前の事なんですが、よく考えてみましょう。
いくらAIが発達しても、AIにお金を払う時代は来るでしょうか?
なぜ機械にはお金を払わないのか?
なぜその機械を使う人間にはお金を払うのか?
人間は生活費を必要としているということもありますが、機械を使う人の方に価値があるからではないでしょうか。
機械・AIは言われた通りにやっているだけ
では、なぜ機械を使う人に価値があると言えるのか。
機械やAIは、言われたとおりにやっているだけです。
プログラムされたとおりに動く。
そこに感情はなく、主体的に社会の何を良くしたいのか、なぜ目の前の人の役に立ちたいのか理由を持ちません。
そういう想いがないから、機械には感謝しなくてもいいと直感的に感じています。
実際に、AIと電話する時には話し方が著しく変わりますよね?
相手にどんな感情が伝わるかより、正確に音声を認識してもらうために話すからです。
それからもしコンビニに行って、めんどくさそうにレジをやる店員がいたらどうでしょう?
『ありがとうございます』と言いたくなくなりますよね。
その店員さんに、社会やお客様に対する想いがないからです。
なぜコンビニという商品を社会に提供しているのか、理由を持たないからです。
そういう機械的な人には感謝したくないし、お金を払いたくない。
つまり、商いをする想いがないものにお金を払いたくないんです。
この想い、機械が伝えることができますか?
いいえ、ないものは伝えることができません。
商いの想いを伝えることは人間にしかできない。
想いは人間にしかない。
価値はいつでも、想いのあるところに生まれます。
社会の問題を解決したい、人の役に立ちたいと想い実現することに価値がある。
機械にはいつでも使う者がいて、機械を作るものがいます。
価値があるのは想いを持つその人たちであり、言われたとおりに動くだけの機械そのものにあるわけではないんです。
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お金を払うということ
人は機械になってはいけない
と、いうことはです。
怖いのは、言われたとおりにする仕事はなくなるということになります。
ただ、そんなに簡単な話ではありません。
なくなるのはシステムに置き換えられる仕事。
ルールに則って行うだけの仕事です。
たとえば同じ『言われた通りやる』でも、まだまだ人間にしか出来そうにない微細な直観力を必要とする仕事もあります。
お客様の根本的問題を引き出す営業やカウンセリング、同じものが2つとない芸術を生み出すこと、家を建てたり、壁紙を貼ったり。
システム化するための情報収集、人の感情や特性に合わせた提案。
などなどたくさんあります。
コンビニの店員さんの例を挙げましたが、もし全部が機械だったら問題は起きなくなるかもしれません。
だけど、「いつもありがとうございます」という心を伝えることは人間にしか出来そうにありません。
機械がいくら笑顔を作ったところで、それがニセモノなのは明白です。
ところがこれが人間になったとたん、たとえニセモノの笑顔でも嬉しく感じる。
価値を享受するために頑張ってくれている人がいるから、人はそこにお金を支払います。
同じ頑張るでも、嫌々やるなら機械にやってもらった方がいい。
これからの社会は、『想いにお金を払う』世の中と言えないでしょうか。
人間は“言われたからやる”機械になってはいけない。
一番危ないのは、想いなくシステマチックな仕事をすること。
システムは全て機械に替えられるからです。
難しい計算を要する仕事、マネジメント層などの仕事はどんどん減っていきます。
誰かにありがとうと言うことに似ている
お金を払うという行為は、『ありがとう』と言うことに似ています。
感謝の代わりにお金を渡しているわけですね。
では、これからの時代、言われたとおりにイヤイヤ仕事をしている人にお金を払うか?
払うしかない世の中ではありますが、「機械になってくれた方がマシ」と思いますよね。
どんどん機械に替えられていくでしょう。
機械に出来ないような高い技術を持っているか、機械にない想いを持っているか。
そこにこそ、ユーザーは感謝を覚える。
つまり、お金を払います。
機械に感謝はしない。機械の奥にいる人に感謝する。
感謝をされるには、何とか“しばらくは機械に出来そうにない仕事”を探すか、
機械を使う側、想いを持って機械を駆使する人になることが大切です。
想いがあるからお金を払う
大切なことなので、しつこいですが書いておきます。
お金を払うことは、「~してくれてありがとう。」ということです。
これが今までは“行動に対して感謝”していたかもしれませんが、これからは“想いに対して感謝”する。
想いがあるからお金を払う。
想いがない事にお金を払わなくなる。
結局は『なにがしたいのか』ということなんです。
そのキャリアの主体性がない限り、機械を使う側にはならないでしょう。
人間にしか出来ない仕事をするために、AIや機械に仕事を奪われないようにするためには、どんな価値を生みたいのかという根本的働く理由を持つことが一番なわけです。
自分の想いはどこにあるか?
この働く理由を持つことは簡単ではないかもしれません。
僕も30代後半になってようやく見えてきたし、まだまだ先があるんだろうなあと思います。
そして磨き上げれば磨き上げるほど、それは高尚になっていくでしょう。
だから、働きながら、若いうちに、『自分の想いはどこにあるか』を感じとりながら生活してみてください。
「なぜ今嬉しいんだろう?」
「なぜスッキリ働けないんだろう?」
そんな風に考えながら振り返りながら働いていくと、早期にキャリアの軸が形成されます。
社会に与えたい価値、やりたいこと、つまり想いさえあれば、機械に仕事を奪われる確率は極限まで減ります。
目の前のスキルや転職に有利になることに捉われず、なぜ働くのかという自分なりの理由と向き合っていきましょう。