「キャリア」は人生の道そのものであり、人それぞれのキャリアがある。
特に社会に出てからは、その人だけのキャリアに発展するべく無限に枝分かれする。
それでも、社会人である以上は決して忘れるべきではない原理原則がある。
あなたのキャリアを考えるうえでの最重要人物「お客様」に対して。
あなたはどのように向き合って生かされていきますか?
自分のことでいっぱいになると、どうしても忘れてしまいそうなお客様への感謝。
今一度振り返っていきましょう!
「お客様」とは誰で、どんな存在か
まず、「お客様」とはどんな存在かを振り返ります。
社会の中で、一般企業であるという前提で。
ひと言で言うと、僕はこう思っています。
お金を払ってくれる唯一の存在。
お金を払ってくださる方がお客様。
お客様だけが、お金を払ってくれる人。
この事実にどのように向き合っているかで、その社会人の自覚の深さが分かります。
社会で生きていくうえで、お金は必要です。
そのお金をくれる人がいなかったら、社会で生きていけないということ。
お客様に生かされている自覚を持っているか。
「お給料は会社からもらっているから、会社に生かされてるんだ」という方、本当にそうでしょうか。
そのお給料はどこからどのように会社に入ってきたんでしょう。
そのお金の出どころがなくなっても、会社はあなたにお給料を払い続けますか?
さらに経営側は注意。
お給料を払ってあげてる気になっていませんか?
そのお金は、誰がどうやってお客様からいただいたのか。
従業員への感謝、お客様への感謝、どちらも忘れたら原理原則から遠ざかり、思い上がりの道を歩んでしまいます。
それに、あなたはお客様に強制的に買わせていますか?
お客様は“仕方なく”あなたの会社にお金を払っていますか?
お客様は、数ある会社の中からあなたの会社のサービス・商品を
選んでくださっている。
とても「ありがたい(有り難い)」ことです。
数ある中から選んでお金を支払ってくださるのがお客様。
「安く売ってあげている」は自己中心
自覚が足りない証拠
もし、こんなに価値のあるものを
「安く売ってあげている」と思っている人がいたら?
その先の言葉は何でしょう。
安く売ってあげているから・・・
「ありがたく思え」です。
その前にお客様に対して「ありがたい」と思っていないことが分かりますね。
僕なら、次はもっと気持ちよく買えるところを選びます。
安くても、一円でも、お客様からお金をいただくことはありがたいこと。
もっと自覚を深く掘り下げてみましょう。
「安く売ってあげている」のはなぜでしょう?
価格競争で仕方なくなら、「あげている」にはなりません。
そもそも価格は会社が決められる。
なのになぜ?
本当はもっと価値があるんだ、それを無理して提供しているんだ、
だからそんな「自分を褒めてほしい」という気持ちを感じます。
社会に貢献したいと思う気持ちは誰しも持っていい。
しかしこの場合、社会に提供するよりも自分が受け取る側に偏りすぎているんです。
あげる前に欲しい。
感謝するよりまず自分が感謝されたいという、自己中心になっています。
お客様は選ぶことができる
これも大事な自覚です。
「安くしか買ってくれない」のであれば、売らない選択もできる。
「お客様」は選ぶことができる。
サービス・商品を提供するのにふさわしくない人がいるのであれば、その人たちはお客様にしなければいい。
ブランド品などは、その傾向がはっきりしていますね。
お金がない人はなかなか買えず、かなりお客様を選んでいる。
だけどそれがうまくいっている秘訣。
値段が高いからこそ、価値を感じてくれるお客様が集まる。
お客様への感謝もひとしおですね。
高く売るには、サービスや商品に自信が必要です。
自信を持って価値を感じてくれる人を探さないといけない。
安く売ることは、その自信がない証拠でもあります。
「安く売ってあげている」という前に、高く買ってくれる人を探したい。
キャリアの根本にある「社会人の自覚」
キャリアは、その人の歩む人生の道そのものです。
道を歩むうえで人は社会人として成長していく。
社会人としての成長とは、自覚の深まりとも言えます。
世の中での自分は一体、何者なのか?どうあるべきなのか?
社会人としての原理原則を認識することで、人として正しくキャリアを進めることができます。
お客様からお金をいただいている自覚
本当にお客様からお金をいただいている自覚を持っていますか?
もしあなたが“目の前にお客様がいる職業”に就いているのなら、そのお客様が取り出すお金を想像してみましょう。
そのお客様はどこでどうやってそのお金を稼いだのか。
そのお金は、お客様にとってどんなものなのか。
なぜお客様はそのお金をあなたにくれるのか。
お客様ですら無意識の部分まで想像すると、感謝で溢れて仕方なくなります。
あなたが“お客様が目の前にいない職業”だったら。
お客様がお金を支払う点はどこか探しましょう。
お金のルーツを探っていきましょう。
そのお金は、どんな人のもとで、どんな感情で扱われてきたんでしょう。
あなたの財布の中にある通貨を見ながら想像してみましょう。
少なくとも「会社からお金をもらっている」という自覚は、浅すぎる自覚です。
目の前のハリボテを見ているようなもの。
お金を払ってくださる方がお客様。
お客様だけが、お金を払ってくれる人。
この事実・原理原則を、深く深く自覚していきましょう。
お客様に選んでいただいている自覚
あなたの職場が店舗なら、お客様はそこにわざわざ足を運んでくれている。
こんなにありがたいことがあるでしょうか。
飛び込み営業をする人は、もっとありがたさを感じているでしょう。
断られるのが当たり前。
広い社会で見れば、あなたの会社にお金を払わないのが当たり前です。
全部自分のマーケティングのおかげとか、ブランディングがうまかったとか、要因を自分だけに向けていたら大切なことを見失います。
選んでいるのは「お客様」です。
マーケティングの答え、ブランディングの答えの出どころはどこですか?
それも「お客様」なんです。
社会でお金を稼いでいくうえで、「お客様」の存在を忘れたらどんどん原理原則から遠ざかります。
お客様はただそこに居てくれるわけじゃない。
そこに居てくれることに「ありがたい」と思えたら、お客様は喜んであなたにお金を払います。
選んで支払ってくれているという事実を深く自覚していきましょう。
ポイント
あなたのキャリアの中で、最重要人物である「お客様」への自覚。
感謝を忘れずにいられたら、あなたの仕事はもっともっと楽しく幸せになりますね。