多くの日本の社会人は、何度もこの質問を自分に問いかけたのではないでしょうか?
「私、なんで働いてるんだろう?」
この究極の問いの答えは見つけられる人のほうが稀ですよね。みんなが悩みながら仕事をして、たくさんの経験を積んでやっと見つけていく、確信を得ていくもの。
そもそも、仕事ってなんなのか?
学校では教えてくれなかった仕事とは何かを考えてみましょう!
カンボジアの少年・少女が教えてくれたこと
私がまだ仕事もしないで遊んでいたころ、カンボジアに旅行したときのことです。
タイからカンボジアへ入る国境を越えると、バイクの集団にいきなり取り囲まれた!怖~いと思ってしまいましたが、彼らは優しいガイドさんたちでした。私の価値観を変える出来事はそのすぐ後に起こります。
ガイドさんたちの間から、ボロボロで洗ったことのないようなTシャツを着た子供たちがたくさん出てきたんです。日本なら小学生ぐらい。
彼らはあっという間に私にぎゅうぎゅうに詰め寄り、小さな手を真っすぐ伸ばしてきて、こう言います。
「GIVE ME MOMEY!」
あまりに有名なことばなのに、実際に本気のこのことばをもらったのは初めてでした。
でも衝撃的なのは、ことばではありませんでした。私を突き刺すように見つめてくる、彼らの“眼”です。
キラキラキラキラ、輝いていたんです。
ハッと思いました・・・自分はこんな眼で、輝けているか?
日本人であるということ
急に自分が恥ずかしくなりました。日本にいる自分は、「仕事なんかしたくねぇ~」ってだらだらしてばかり。まぶたはダラッとだらしなく下がって輝きなんて忘れていた。
あなたは、どうですか?物乞いをされたことはありますか?物乞いをしたことがありますか?
一度だけ「私したことあります!」って言う強者の学生さんに会ったことがありますが!笑
私はどちらもありませんでした。そうです。ないんです。明日の食べ物の心配を日々し続けることなんて。
だけど彼らは違った。必死で生きるために、できることを必死でやっていた。眼が、生きていた。
私は、日本で求人を見れば仕事がたくさんあった。彼らには、なかった。
私は、小学校で字が書けるようになった。計算ができるようになった。彼らは学校に行けなかった。仕事をするための基礎の力がなかった。
働いてもいい環境が、気が付いたら用意されている。それが日本だったんだと、その時初めて知りました。
仕事って何か
でもね、物乞いは仕事じゃないですよ。後で現地のガイドさんに、あの子たちに金はぜったいにやるなと言われました。え?冷たいな・・・あれが彼らの仕事なんじゃないの?って思いました。私はお金あげたことないんですけどね(笑)。
いまなら分かります。だって、観光客がお金をあげることで彼らは自分の力で働いて稼ぐ力を失っていくからです。永続的に寄付し続けられるぐらい裕福でもないですし。
仕事とは、誰かの役に立つことなんだって思いました。その対価としてお金をもらっているんですよね。お金とは何かということは、また別に書きます。“お金”の正体
カンボジアで出会った少女に、「写真を撮って!」と言われました。私はちょうど思い出に人物を撮りたかったので「やった~」と思って一枚撮らせてもらったら・・・「お金ちょ~だい!」
だまされた~!と思いましたが、あれは立派な仕事だった。私は人を撮りたかった。そのニーズを満たしてくれた。だから、お金を払って当然。(と、自分に言い聞かせてます!)
生きるためにはたらく
生きるために仕事をする。こう言うと、ほとんどの人にとっては嫌な感じがするかもしれませんね。
私はぜひ、その考え方を今ここで変えてほしいなって思います。
人間である限り、誰かの役に立つことで生きていくという原理原則は変わりません。仕事そのものが生きる方法です。
この仕事ってものを小さく捉えないことです。好きなことをしていても、それが誰かの役に立つなら立派な仕事です。
仕事をすること自体にキラキラできないのは、周りにキラキラした眼で働いている大人があまりに少なかったから。
たくさんいますよ!生き生きと仕事してる人たちは。
人の役に立つことが生きる方法なんて、素敵じゃないですか?
仕事って、案外悪いもんじゃないです。
あの子たちとは違う、皆さんは皆さん自身の力で。一所懸命生きていきましょう!