3.11東日本大震災から10年の今日。
あの日をきっかけに生き方を変える人が多くいたこと、コロナをきっかけにキャリアを考え直すこと、自分の人生を振り返り修正するためには時間と深い思考が必要です。
キャリアを単純化せず、またゆっくり歩き始めよう。
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3.11、コロナ
生き方を変えた人たち
今日でちょうど東日本大震災から10年が経ちます。
もうそんなに経った!?と思うぐらい、未だに強烈な印象を残していますね。
あの頃の気持ちを思い出すと、ホントに色々考えさせられます。
今回はそんな“人生の立ち止まりポイント”について書いていきます。
今はコロナという危機が起き、社会の変革は加速しました。
キャリアを考え直す人も多くいるでしょう。
10年前の震災のあとも、生き方を変えようとする人がたくさんいました。
僕の周りでも、「やっぱり地元に残って働きたい」と郷土愛を思い起こした人。
「自分にはもっとやらなきゃいけないことがあると思った」と転職する人。
「こんなことをしている場合じゃない」と動き始めた人。
たくさんいたのを覚えています。
そして今、社会で活躍している人たちの中に『3.11をきっかけに』という人が多く居ると思いませんか?
あの時に立ち止まり、深く考えたからこその今があるのでしょう。
考えざるを得ない時間
震災が僕たちに残したのは、強制的に考えざるを得ない時間でした。
何事もなく過ごしていた時は気付かなかった、命の重さ。
家族の温かさや、友人の大切さ。
日々仕事があること、社会の役に立てること、自分に出来ることがあるということ。
そして、じゃあ自分は何をするのかということ。
生き方を変えるからには、それ相応の深い思考での気づきがあったはずです。
それほど考える時間は、日常生活を送っている僕たちにはないわけです。
でもあの時、仕事が止まったり、落ち着いた後にやっと一息ついたりしたときに、立ち止まらずにはいられなかった。
そして大切なことは、そこで起こした変化を後悔している人は少ないということです。
キャリアに真剣に向き合うためには、考える時間と深い思考が必要だった。
あんなことが起きずとも、いつも真剣に自分の生き方と向き合えていられたらと思います。
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時間と深い思考が必要な私たち
立ち止まって見えるキャリア
『立ち止まる』という言葉には、拒否感を感じる人も多いでしょう。
いつも前進し続けていたいと思う気持ちは僕もありますし、ずっと成長し生きている実感を感じ続けていたい。
でも、時に「本当にこの道でいいのか?」と振り返る時間が必要なんだと、3.11が教えてくれた気がします。
自分の価値観という大切な行動指針は、目指す目標の先にあるものではありません。
もうすでにここにあるものだし、寄り道しながら確かめながら、徐々に形成されていくものです。
だから立ち止まって初めて気づくんですね。
走れば到達点には早くたどり着く。
でも大切な自分自身は見えづらくなります。
確信を持って進んでいるなら走ればいい。
確信がないなら、時に立ち止まればいいんです。
キャリアは立ち止まってこそ全体が見える。
バイクに乗っていると、スピードが出るほど前しか見えなくなる。
曲がる時も、曲がった先の先に目を向けないと危ないんです。
自分が通ってきた道を確かめるためには、バイクを止めて後ろを振り返らないといけないんですよね。
働き方改革は時間をつくるため
『働き方改革』と言われて久しいですが、そもそもなぜ改革しなければいけないんでしょうか?
日本人は忙し過ぎるから?
それはちょっと違うと思います。日本人の社会人は先進国の中で最も勉強しない。
人口が減っていく以上、会社に頼れなくなるのは明白だし『個人の時代』でならないと持続不能だからです。
そのために必要なのは、個人に時間を与えること。
将来のために勉強をし、自己理解を進めて、自分が何をしたいのか、何が出来る自分になるのか、決めてくださいということ。
キャリア形成の時間を与えられているんです。
働き方改革は、キャリアを見つめ直したり深く思考したりする時間をつくるために在ると思っておこう。
この流れはコロナによっても加速しました。
「このままでいいんだろうか?」
今までなら40歳ぐらいでようやく考えたような問いを、全人類に突きつけられているような気がします。
深い思考で自己に問う
3.11やコロナが気づかせてくれたこと。
立ち止まってよく考えて、『自分が何をしたいのか決めてみなよ』と言われている気がします。
脳の「ミエリン化」という現象を知っていますか?
何度も同じ思考回路を通っていると、その通路がミエリン化し、信号が一瞬で通過するようになります。
何も考えなくても出来る状態。
つまり思考の単純化です。
「あ」という文字を書くために、深く考えながらしている大人はまずいません。
生活していると深い思考はいらなくなることが多々あるんですね。
それが「当たり前」や「常識」と化していく。
文字を書いたり、全人類が共通で出来るようになっておきたいことには非常に有効です。
それからスポーツや音楽の世界では、いかにミエリン化できるかですよね。
でもこれが、キャリアにおいても同じでいいんだろうか?
会社に所属して当たり前、生きていられて当たり前、食べられて当たり前。
これ、まるで社会生活がミエリン化しているようです。
通過しちゃいけない、大切なことが、いまここにあるのではないでしょうか。
『君は何がしたいんだ?』
深い思考で自己に問う時間をつくろう。
そして、キャリアは決して最短でたどり着かなくていい。
ゆっくり歩き出していきましょう。
キャリアを単純化する必要なんてない。
いくら脇道にそれても、そこでたくさん拾うものがあれば、それがあなただけのオリジナリティ溢れるキャリアです。