「やりたいことがなくて…」「興味が持てなくて…」という人は多い。
でもそこで思考停止してしまったら、それこそ“何も集められないで”終わってしまう。
多くの人がしている勘違い。
それは「やりたいことはすでにあるもの」ということ。
だから見つからない。
「やりたいこと」は誰も見つけてくれない
方法は教えてくれる
「やりたいこと」は誰も見つけてくれない。
これを本当に理解している人は数少ないと思います。
世の中を見れば就活本などに「やりたいことの見つけ方」などがあります。
これには嘘は書いてあるわけではありません。
それなのに本を読んだ人が、「読んだのに見つけられないじゃないか!」と言っていませんか?
方法は確かに存在する。
そして人に合ったやり方も色々あるでしょう。
でも一つ言えることは、「材料は自分で見つけて来るしかない」ということ。
「やり方」はそこら中にあるけど、実現段階まで行動出来ている人は一握り。
数あるビジネス書の通りに人が行動出来ていたら、全員が成功している。
その原理と同じだと思います。
そもそも、やりたいことは“見つけるものじゃない”と思います。
“やる”のは自分
「やりたいこと」を特定するためには、情報収集も自分でやるしかないんですね。
価値観を生んだり、想いを確かめたり。
材料がないうちには何も決められません。
キャリア理論で言うと「人生半ばの過渡期」は40歳から45歳ぐらいに来ると言われています。
日本人のほとんどはそれを知らず、20代のうちからやりたいことを決めようとする。
何の材料もないのに決めようとするから、興味の中から適当に選択するしかないんですね。
興味の中から選んだやりたいことは、確かに仕事として実現できれば素晴らしい。
ただしそのためには能力があることが大前提であり、価値観も伴った働き方をしていないと長続きはしません。
日本人のほとんどは、キャリアを行き当たりばったりで考えている。
20代のうち自由に動けるうちに色々経験し、30代である程度の方向性を決め実績や実務経験を積んでいく。
それらの材料を使って、40代以降にようやく自分のキャリアの芯が見えてくる。
20代のうちから「やりたいこと」を決められるのは、学生時代から思考と行動を積み重ねた、一部の超優秀な人だけですよね。
“決める”のも自分
当然、最終的に「やりたいこと」も決めるのは自分なわけですが、本当の意味でこれを分かっている人は意外と少ないんじゃないかと思います。
「方法を教わったのにできないじゃないか!」
「やりたいことが見つかるって言ったじゃんか!」
本の著者や講師がこのような言葉を聞いたらきっと「いやいや、あなたが決めないからでしょ」と考えるのではないでしょうか。
僕のところにキャリア相談に来てくれる方は、みなさんがこのことを分かってくださっています。
「結局自分で決めなきゃいけないことはわかっています。」
「客観的アドバイスや、考え方のフレームをください。」
つまり、『あとは自分で出来ます!』というところまでお手伝いするのが、私たちキャリアコンサルタント。
本を読み終わったらやりたいことが決まる!なんてウルトラCは存在しないんですね。
外側にあるのは刺激や情報であって、答えではありません。
決断はいつでも、内側で起こるもの。
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「興味が持てない」の一歩先を行く
「興味が持てない」は思考停止→行動停止を招く
「やりたいこと」が決められない最大の要因には「興味が持てない」ということがあります。
だけどカウンセリングや対話によってもっと掘り下げていくと、「自覚はしていないけど実は他人よりも興味があるよね」ということが見つかってくるものです。
「興味が持てない」で終わってしまうことは“思考停止”を招きます。
これは本当に怖くて、思考が止まっているんだから行動も停止します。
行動が停止すると情報収集を止めてしまうので、余計にやりたいことを形成できなくなります。
「興味が持てない」は負のスパイラルを招く!
「興味が持てない」という人は本当に多いと思いますが、行動あるのみです。
拡散思考や拡散的行動をとる人は、多分興味がありすぎて困ってるんですね。
だからあまり自分の考えに固執せず、外に出たり人と話したり、本を買ったりコミュニティに参加したり、仕事を変えたり仕事に没頭したり、自分自身に偶然を起こす努力を怠らないことです。
【やりたいこと=興味】ではない
先ほども書きましたが、やりたいことは簡単には見つかりません。
見つけようと思っても見つからないのは、まだここにないからです。
【やりたいこと=興味】ではありません。
本当の「やりたいこと」はもっとミッション性のあるもの。
社会に対して働きかけたい、これは素晴らしいものだと思える気持ちを伴うものです。
「そんなの持てるわけないじゃん」と思うかもしれません。
確かに立派すぎるように聞こえると思います。
それはまだ材料不足だからです。
材料を集める努力が足りないからとも言えます。
また、自分の感覚を無視し続けているからかもしれません。
方法を知らないか、材料が足りないか。
『やりたいことを持つ力』は能力。
「できません」というのは簡単ですが、これからの人生100年時代・個人の時代、それはただ単に努力不足と思われてしまうかもしれませんね。
“すでにあるもの”ではない
多くの若い人たちにとって「やりたいこと」は“すでにあるもの”ではない。
たとえ40歳を過ぎていても、材料不足や方法不足に陥っているかもしれません。
まだないのだから、これから作っていくしかないんです。
能力、価値観、社会に対する願い、仕事を通して衝動的に得た想い。
それらを自分の興味、つまり体が欲している方向に整合性を取っていく。
簡単には見つからないのが分かりますよね。
だからたくさん失敗し、たくさん悩み考えた人は、いつしか強烈な「やりたいこと」も持てるようになるんですね。
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