学校の勉強はどのように社会で役に立つのか?
教科は「基礎的・汎用的能力」と結びついていながらも、それを意識している大人は少ない。
実際はどんな力が社会で活きるのか?
子供のうちに触れておきたい、ものの見方や考え方。
キャリアと人事のプロが提案する「裏教科」を紹介します。
本当に利益に繋がることは教えてもらえない
まず前提として、本当に利益になることは誰も他人に教えたがりません。
しかし、成功者・経営者の方は自分の子には英才教育をする場合が多い。
そしてそれは学校で教えられるものではありません。
学校で教えられる内容はどれも素晴らしいものだが、それが社会でどう使えるかという繋がりは意識されていない。
「知らないうちに仕事が出来るようになっていた」という感じですよね。
僕が見る限り、一番利益に繋がる要素の詰め込まれた教科は『道徳』です。
もちろん、読み書きや計算ができることは大切。
しかし、人の力を借りることができれば“もっと大きなことが何でもできる”。
では次から、あまり教えてもらえない、子供のうちに触れておきたいものの見方や考え方を紹介します!
【増幅する力】伝え方
伝え方。
これは簡単なようでとても難しいことです。
下にも挙げる“おもてとうら”という考え方や“お友達はみんな違う”ということを意識しないと、みんなに伝わる伝え方はできないんです。
伝える力があると、自分の思い・やりたいこと・事業が拡大していきます。
- 同じ思いの仲間が増える
- アウトプットすることでより自分の考えを広げる
- 協力してくれる人が出てくる
そもそも、「自分が何をしたいのか」言えないと協力もなにもありません。
しかし「これがしたいんだ!」と言えると、「それいいね!僕もやりたい!」と思ってくれる人が出てきます。
遊びと一緒です。
例えば子供が「ゲームやりたい」と言ってきたら、なんでやりたいのか?やったらどんな価値があるのか?考えさせてみるといいですね。
【真実を見る力】おもてとうら
おもてとうらを見る。
この思考は、いい意味で「疑うこと」にも似ています。
何か出来事の一面を見た時に「本当にそうなのか?」という思考になり、簡単には流されなくなる。
物事の見る目が鋭くなり、色んな人を受容する力にもなる。
例えば、青い表紙の本があるとする。
「この本の色は何色?」と聞くとだいたい「青」と答える。
しかし分解すると、表紙の裏は白で、ページも白。
「答えは白でした!」という感じです。
「ひねくれ」にも聞こえるかもしれませんが、社会で成功していくためには必要な考え方です。
お友達に嫌なことをされた時も、その反面のいい部分を提示してあげる。
嫌なことがあった時にポジティブな面を教えてあげる。
子供の価値観をどんどん広げてあげましょう。
【一人を超える力】人脈づくり
社会に出ると、一人で出来ることはほとんどない。
どんな人が一番強いかというと、「人脈のある人」です。
自分でできないことを人に協力してもらう。
自分の人脈が人と人をつなげ、新しい価値を生み出す。
だから、子供のうちから“誰かに頼る・任せる・協力する・やってあげる”習慣がつくと強いですね。
言うまでもなく、ただ頼るだけだといけません。
やってあげる精神が必要です。
自分がやってあげると、良い仲間はそれ以上の価値を自分に返してくれる。
価値のある輪をつくることができる習慣をつくってあげたいですね。
ぜひ、大人の力も借りましょう。
例えば、子供が何かに興味を示したけど親が詳しくない時。
「それなら○○ちゃんのお父さんが詳しいから、今度聞いてみよう」と繋げてあげましょう。
【人を活かす力】お友達はみんな違う
また、せっかく色んな人がいても、その人達の力を活かせないともったいないです。
例えば自分は営業のプロ。もう一人は労務のプロだとします。
「労務に価値はない」と思ってしまうと、労務を商品化して営業するというチャンスを逃してしまいます。
人にはそれぞれ強みがあり、それは活かし合うことができるんじゃないか?
という可能性を子供の中に作ってあげたいですね。
人と会うたびにその人の良いところ、強みを探し出し、「だったらこんなこと出来ないかな?」と常に考える。
チャンスをどんどん拾う習慣は、人の違いを認めることから始まります。
子供のうちにチャンスを拾うところまではしなくて大丈夫です。
「自分はこう」「あの子はこう」「この子はこう」と、全部肯定的に認識させてあげましょう。
【まずやってみる力】チャレンジ
どんなに人脈があっても、チャンスがあっても、力があっても、やってみないことには何も生まれません。
特にこれからの時代、変化が激しい。
出来るようになってからやるのは、成功者の考えではありません。
やりながら改善していく。失敗しながら学んでいく。
これぐらいのスピードでないと、本当の利益は回ってきません。
この「やってみる」という姿勢は、性格によってはとても難しいものです。
- 成功体験を積むこと。
- 「やってみないと分からない」と言い続けること。
- 親が答えをすぐに出さないこと。
このような繰り返しで、「やってみないとはじまらない」という価値観を持ってもらえるといいですね。
キャリアコンサルタントとして、人事部長として、親として
- 伝え方
- おもてとうら
- 人脈づくり
- お友達はみんな違う
- チャレンジ
ということを、自分の子に伝えてあげたいなと思います。
みなさんのお家でもいかがですか?