コロナ禍の失業や経営難が世界的に問題になっています。
「コロナなんて予期できないことに対処できるはずがない」
「もしこんなのがまた来たら…」
そう思うのは間違いです。
コロナでなくても、社会に対応できない問題は必ず起こる。
キャリア教育は、変化が激しく会社に頼れない社会を予期し、生き抜く力を教えていた。
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『個の時代』と言われる意味
自由ではなく責任
コロナの影響はすさまじいものがありますね。
世界的に仕事を失う人や倒産する会社が後を絶ちません。
しかし、これは「コロナだから」ではないんです。
もっと前から社会に警鐘を鳴らし、「これからはこうしないとダメよ!」と教えてくれていたもの。
それは『キャリア』に関する学びです。
日本は激しい社会の変化に対応する人材を作るため、「キャリア教育」を導入し「キャリアコンサルタント」を作った。
「これからは会社に頼れないよ~」
「自分でなんとかしなさいよ~」
と訴える声は弱く、今の社会はキャリアを学ぶ重要性を受け入れきれていません。
『個の時代』と言われて久しいですが、これはどういうことでしょうか?
単純に捉えると「個人の尊厳や権利が守られる」と都合よく解釈してしまいます。
しかし本質は違います。
自分の人生に自分で責任を持つこと。
自由であることは、同時に責任を持つことを意味します。
自由でありながら“会社に安定を求める”ことはできない。
「コロナだから」ではない。
ずっと前から言われていたのに、危機感が薄かったんです。
キャリアは会社でなく自分軸
『キャリア』という言葉自体が、個の時代では違った意味を持ちます。
会社での地位を示すような会社ありきのものではない。
自分の人生の道のこと。
この考え方は非常に重要だと思っています。
会社ありきの会社に頼ったキャリアというものは、コロナのような変化が訪れた時にあっさりと崩れ去ります。
しかし自分の人生においてキャリアを考えて準備しておけば、会社がなくなっても対応できる。
未だに終身雇用の名残は根深く残っています。
人は会社がなくなることを前提とせず、“骨をうずめる”会社を探す。
会社は人を切ることを前提とできない。
しかし、いざという時に会社は個人を守れません。
自分自身のキャリア軸を持つことが重要なんです。
あまりに「キャリア」に関する危機感がない社会
「キャリアカウンセリングに何の意味があるの?」
どの会社も「キャリアカウンセリングに何の意味があるの?」という程度の認識に留まっていると思います。
なぜ社会人が今さら「キャリア」について学ばないといけないのかも考えないはず。
この認識や危機感の薄さが、社会の変化を妨げているように感じます。
会社は本当に、主体性がないぶら下がり社員ばかりでいいのか?
個人は本当に、自分の人生を会社に任せていいのか?
これからの時代、個人の人生を会社が責任を持つのは荷が重すぎる。
社員に必要なのはキャリアに関する知識。
そして自分はどうするか、どう会社に貢献するかも含めて、主体的に考える時間が必要です。
また、「人材を他の会社にとられたくない」と考える企業は多いと思います。
しかし、囲い込みが出来る時代ではないので逆効果。
雇用の関係を多様化し、会社と個人が対等に近く、互いにメリットを生める契約。
今までの常識を超えた労使関係を築く時代が来ています。
「キャリア教育って何?出世するの?」
小学校では2020年から「キャリア教育」が強化されました。
しかし、なぜ強化されるのか、何が変わるのか、親も先生もほとんど知りません。
今社会でどんな問題が起き、このままではどうなってしまうのか?
現状は、考える余裕もない(必要性を感じない)といったところです。
根本的な生きる力ではなく、ルールに則った出世の仕方や稼ぎ方、点数の採り方が重視されてしまっている。
新しい教育指導要領では、わざわざ『生きる力』という言葉が使われています。
コロナなどによって急にサバイバル化する社会。
これは予期されていた困難です。
その時に使えるのが小手先のものではない、本質的な生きる力なんだということ。
無人島で覚えるべきなのは、テストの点の取り方ではなく、魚の獲り方です。
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会社と学校の『キャリア教育』
同時多発的に変化が必要
コロナ禍を見て分かるように、すでに社会は対応を迫られています。
しかも急を要する。
コロナは第二派、第三派と来るでしょう。
新しいウイルスも出てくるでしょう。
またもっと違う何かが必ず起るでしょう。
社会の変化の大きな渦も、世界的災害レベルで起きるでしょう。
商品が急に売れなくなるかもしれない。
仕事が必要なくなるかもしれない。
業種が丸ごとなくなるかもしれない。
何が起こるか分からない。
だけど、何かが起きることだけは分かる。
その時に、ただ国からの助成に頼れるのか。
会社はいつまで雇用を守ってくれるのか。
経済活動が止まり、お金を生むために行きつく先は・・・考えたくもないですね。
今のスピードでは遅いことは確かです。
学校、大学、社会、家庭それぞれで『キャリア』に関して学ぶこと。
同時多発的に変化することで、少しでも多く理想のキャリアを実現できる人を増やす。
子供たちの時代は加速する
10年後・20年後の未来、一体どうなっているのでしょうか。
技術の革新は留まることがなく、次から次に商品やスキルが取って変わる。
何年もかけていちいち覚えてからする仕事なんてなくなるかもしれませんね。
ただ一つ言えるのは、
今と全く違う世の中になっているということ。
いつでもそうです。
10年前は全然違う社会だったはずです。
しかもこれが加速し続けている。
だから生きるための本質的な教育をしていきましょう。
自分自身も学び続けましょう。
必要なのは、綺麗な花の咲かせ方ではなく、風が吹いても倒れない根っこの伸ばし方です。
必ず起こる変化に負けない力強さを身に付けていきましょう。
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