『キャリアの8割は偶然がつくるもの』そんな風に言われたらちょっと意外かもしれませんね。
でも私たちキャリアコンサルタントは、それが当たり前のものとして捉えています。
では、ただ待っていればいいのか?
いいえ、チャンスは自分で呼び込むものなんです。
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キャリアコンサルタントの当たり前!
キャリアの8割は偶然がつくる
僕はキャリアコンサルタントという“キャリアの専門家”なわけですが、様々なキャリア理論の中でも意外性のあるものがあります。
それは『プランドハップンスタンス理論』と言われるもので、なんと“キャリアの8割は偶然がつくりあげるものだ”という理論です。
「ええ~!それじゃキャリアプランを立てたり、努力することはムダなの!?」と思うかもしれませんが、そんな単純な話でもないんです。
確かに偶然に起こる出来事の連なりで最終的なキャリアは決まっているかもしれない。
だけどその時に起こる偶然というのは、自分が意図せず呼び込んでいるものがほとんどです。
キャリアの8割は偶然がつくりだすが、その偶然は自分が呼び込むもの。
ということは、何も思わず何もせずだと“偶然も起こりづらい”ということです。
良いことも悪いことも。
ただ待っているだけでは起こり得ない
プランドハップンスタンス理論を伝える時にいつも大切にしているのが、“だからと言って努力や行動を怠ってはいけない”ということです。
キャリアは偶然がつくる。
だからこそ、努力や行動が大切になる。
キャリアというのは、人生の道です。
過去に通ってきた一本の道であり、未来に広がっている可能性であり、選択していく未だ見ぬ道です。
そこに現れる『チャンス』の量だけ道が広がる。
そして、
ただ待っているだけでは、『偶然』も『チャンス』も起こらない。
ただ前だけを見て道を歩いているだけでは、何も見つからないし何も拾えない。
ただ何も言わず歩いていたら、誰も近寄ってこない。
でも周りをきょろきょろ見まわしたり、大声で誰かを呼んだり、欲しいものをフリップに書いて掲げたりしてみたらどうでしょうか?
人生の道には、自分のアクション次第で多くのチャンスを引き寄せることができるんです。
謙虚な成功者の裏にある事実
成功者には謙虚な姿勢の人が多いです。
それは成功の秘訣でもあるから、当然のこと。
だから、その人が言っていることを真に受けていたら、どうしてその人が成功したのか分からないことが多い。
「頂いたご縁のおかげです。」
「たまたまいい話を頂いて。」
「運が良かったんですよ。」
そんな“頂いたこと”ばかりを言うでしょう。
でも本当は、その偶然を引き寄せている原因がその人にあるから頂くことができている。
謙虚な成功者の裏にある事実を覗いてみましょう。
人一倍勉強していたり、苦労していたり、失敗していたり、考えていたり。
何より、行動量と想いの強さに現れているのではないでしょうか。
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キャリアにチャンスをちりばめる
我が道にチャンスを引き寄せ掴む
自分のキャリアをより良くしようと思った時に、チャンスをつかむことはとても大切です。
せっかくのチャンスを見逃してしまったらもったいない。
だけど、その前にそもそもチャンスがつかめる位置までやってこないといけないわけです。
遠くの方に見えたチャンスは、「いいなあ」と思うだけでつかむことはできません。
だけど、その方向に向かって歩き出せば、いつかは手の届くところまでやってくる。
それに、こちらから方向を変えなくても、呼び寄せることも出来ます。
向こうに会いたい人がいるなら、大声で呼んでみるのはどうでしょう?
大きなボードに「〇〇な人とお話がしたい!」と書いて掲げながら歩いていたら、いつか声を掛けてもらえそうですよね。
自分が歩くキャリアの道に、たくさんチャンスを呼び込んでおきましょう。
あとは拾いながら歩いていくだけです。
『発信』『行動』がチャンスを呼ぶ
では、どうやってチャンスを呼び込むか。
たとえば社内で“公募”があったとします。
自分が行きたい部署への公募があった時、手を上げないとチャレンジは出来ません。
また、公募がなかったらそれまででしょうか?
いいえ、「今はここで全力を尽くしています。でもいつかは〇〇部署に行きたい希望もあります!」と常々『発信』していたらどうでしょう?
きっとそういうチャンスが生まれそうな時に、一番最初に声がかかります。
それどころか、「あいつも頑張ってるし、希望の部署に行ったらもっと力を発揮してくれそうだな!」と期待を持たせることができる。
さらに、その部署に関わる勉強をしていたらどうでしょう?
すでに他部署にいながらその部署にも関わり、実績に近いものを上げていたら?
こういった『行動』は必ず上司や会社の目に留まります。
周囲の人の目と耳に、自分のやりたいことを発信する。
すると、一番先に自分のもとへチャンスがやってくる。
なかったチャンスが生まれる可能性が高まる。
では、その行動や発信の元になるものはなんでしょうか?
『想い』がチャンスの原点
自分が動くと周りも動く。
これは自然界の原理原則とも言えることです。
でも、「そりゃあ行動出来たらいけど・・・」「発信するのは勇気がいるなあ・・・」と躊躇する気持ちがあるから、誰しもができることではない。
このために必要なこと。
それは、『忠誠』です。
『忠誠』とは、青年期の社会的発達課題である「アイデンティティの獲得」によって得られるもの。
自分がどういう人間か、自分が何をしたいのか。
つまり、自分という人間への忠誠です。
アイデンティティというのは、一度獲得しても様々な変化によってまた崩れたりする。
だから忠誠も一度すれば終わるというものでもない。
だけど、ずっと自分に疑問を持ったままキャリアの道を進んでも、チャンスは呼び寄せづらい。
「自分はこういう人間だ!」「自分はコレがしたいんだ!」と発信する自信がないからです。
もっと一般的な言い方をすれば、チャンスを引き寄せるために必要なものは『想い』です。
自分への『忠誠』=『想い』がチャンスの原点。
自信を持って「自分は〇〇がしたい!」「自分は〇〇をする人間だ!」と言えるでしょうか?
きっと言える人はそんなに多くない。
でも、言える人はどんどんチャンスを呼び込み拾っています。
まずは自己理解から。
チャンスに満ちたキャリアにするため、あなたの『想い』を探りに行きましょう。