人生100年時代、キャリアには主体性が必要です。
心から「やりたい」と思える仕事に出会えることがこれからとても大切になってきます。
でも「やりたい仕事なんて見つかりそうにない…」と思ったらキャリア主体を逆から考えよう。
ポイントは始まりと通過点!
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【キャリア主体性】の中身~やりたいことへの逆算
④納得(consent)~「やっぱりこの仕事が好きだ」
今回は、キャリアに主体性を持つまでの経緯を逆から考えてみましょう。
やりたい仕事が見つかっている状態から行きます。
『やっぱりこの仕事が好きだ』と思える状状態。
これ、ポイントは“やっぱり”です。
思い付きで好きと思っているわけではないということです。
それなりに理由もあるし、経験もあるし、さんざん考えて悩んだけど、やっぱり好きなんだと思っている。
この仕事が自分の好きなことだ(ミッションだ)と納得することが一応の着地点。
納得するわけですから、ここに至るまでの道筋が必要になります。
だけど20代のうちからこれを探そうとするから苦しいんですね。
納得がない限り、やりたいこととは思えません。
大事なのは、“やっぱり”に何があったかです。
③掘り下げる(dive)~「なるほど。こんな価値がある仕事なんだな」
“やっぱり”に至るまでには、その仕事を掘り下げる必要があります。
少なくとも『なるほど。こんな価値がある仕事なんだな』という所までは行かないと、納得も何もありません。
ここ、重大な分岐点のひとつです!
その仕事を掘り下げる(深く知る)前に辞めてしまったら、結局は納得まで繋がらない。
やりたい仕事に納得するためには、その仕事を掘り下げる(どっぷり漬かる)必要がある。
じゃあ何でも続ければいいかというと、そうでもない。
ダラダラと無駄な時間を過ごすわけにもいかないし、かといって何でもすぐに止めていたらやりたい仕事は見つからない。
だからもっと前の段階で、少しでも自分に合っている可能性がある仕事を選んでいることが大切です。
そのポイントは①『感じる』のステップになります。
それから、①のステップで自分自身のアンテナが立っていたら「この仕事は違うな」という判断も早くなります。
掘り下げるかどうかの見極めは大事です。
ただここで言いたいのは、掘り下げない限り納得は生まれないということです。
②首を突っ込む(try)~「よし!この仕事をやってみよう」
ただ、『掘り下げる』と『感じる』の間にもちょっとした分岐点がありますよね。
それが首を突っ込んでやってみること。
「よし!この仕事をやってみよう」というステップです。
掘り下げる前に、やってみないと始まらないのは当然のこと。
ここで大切なのは、勇気を持つこと・自分を信じることです。
感じた(興味を持った)方向に向けて首を突っ込んでいく姿勢を持つ。
そう、障壁がある事が分かりますね。
「自分には無理なんじゃないか」
「これでは将来稼げないな」
「恥ずかしくて言えない」
「しょせん夢だから」
首を突っ込まない理由なんていくらでも思いつきます。
これがキャリア主体を捻じ曲げてしまう障壁です。
目指しているのは“やっぱり好き”と思える仕事。
【納得⇐掘り下げ⇐首を突っ込む⇐感じる】
せっかく良い所にアンテナを立てているのにその方向に行くことを躊躇してしまったら、納得にたどり着くことは出来ません。
ここで首を突っ込まない理由を考えてしまうと、キャリアの主体性からは遠くなります。
①感じる(catch)~「あ、これ好きかも」
お待ちかねの最初のステップが、感じることです。
「あ、これ好きかも」と感じること。
この方向性が一番大事です。
何となく行きたい方向に向かっていないと、結局『やりたいこと』に当たる可能性は低い。
東京から北海道に行きたいのに沖縄に向かっても仕方ないんです。
「なんかこっちの方が涼しいぞ!?」
「北の方から来る風の方が冷たいぞ」
そんな風に自分が求めているものを肌で感じ取る力。
アンテナをビンビンに立てて、自分の好きな方向を感じとる。
残念ながらというか、幸運にもというか、キャリアに地図はありません。
だから、あなた自身が描くしかない。
でもよく勘違いしてしまうのは、表面的な『好き』や到達点としての憧れを直観と思ってしまうこと。
「美容師さんがカッコいいな」とか、「お医者さんは素晴らしいな」というものは一旦捨てましょう。
職業で感じ取るのはやめてください。
確かに、最終的には職業に行きつくと思います。
でもそれはただの結果であって、重要なのは【納得⇐掘り下げ⇐首を突っ込む⇐感じる】というプロセスです。
いきなり『納得の職業』を探そうとしないでください。
そんな職業に一直線で向かっていけるような時代ではありませんし、めちゃくちゃ効率の悪い当てずっぽう方式です。
「気が付いたらなんだかよく分からない自分だけの職業が出来上がっていた」が理想です。
あなたが最終的に何に納得するのかというと、『生き方』です。
だから、生き方のアンテナを立てましょう。
世界の役に立ちたいのか、地域の役に立ちたいのか、目の前の一人の役に立ちたいのか。
自然に価値を感じているのか、運動に価値を感じているのか、テクノロジーに価値を感じているのか。
バリバリ働きたいのか、本当はあくせくしたくないのか、一人自由でありたいのか、集団の中で在りたいのか。
社会の在るべき姿をどう思っているのか、自分はどのように社会に関わっていきたいのか。
20年も生きていれば、少なからず生き方の価値観が醸成されています。
なんとなくその方向に向かうことです。
いきなり職業を決めるより【感じる】方向に行った方が、あなたが探している何かが見つかる可能性は高くなります。
自分が「何になりたいか」よりも、『どうありたいのか』に気付ける力がこれからは大切になってくるでしょう。
表面的な好きな事には、必ず理由があります。
今回はそこまでは書きませんが、自分の特性を理解して、自分が何を求めているかを知ると、感じとる力はものすごく高まります。
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興味が湧かない!?感じられない!?
左脳派は右脳を分析する
遠くにある憧れではなく、いまここ、体で感じるものを信じる。
そんなことを言うと、苦手な人は苦手ですよね。
最後にそんな、自分が「左脳派だ」と思っている方の感じる方法です。
左脳で右脳を分析する。
左脳派と思っているあなたも、何も感じていないわけではありません。
左脳が強いので、右脳で感じているものを打ち消しているだけです。
でもなかなか「左脳を封印しろ!」といっても難しいでしょう。
なので、せっかく優勢な左脳くんに右脳くんを説明してもらいましょう。
やり方は、アウトプット。
苦手な思考を働かせる時には頭の外でやります。
書き出す・描き出す
『右脳くんインタビュー』を書き出してみましょう。
まずは逆算パターンです。
- 今の仕事に納得いっていますか?
- 今の仕事に対してどの程度掘り下げましたか?
- なぜ今の仕事に首を突っ込みましたか?
- どんな興味から始まっていますか?
今の仕事がどんなプロセスでここまで来ているのかを確かめる。
右脳くんが行きたい方向に来ているか確かめましょう。
なんか違うな…と思ったら、「じゃあ何に興味があるのよ?」と聞いてみましょう。
- ずっと続けていることは?
- 昔からよく褒められることは?
- ちょっとは出来ている方じゃないかと思うことは?
- ストレスなくやっていることは?
- どんな環境にいるのが好き?
- どんな本が気になる?
- つい見てしまうテレビやニュースは?
とにかくドバーっと書いてみましょう。
ポイントは、並べないことです。
いつも並べてしまうから感じ取れない。
書き出すより『描き出す』を意識しましょう。
繋げて確かめる
直観が働かないと思っている人のほとんどは、並列思考より直列思考が優勢になっている場合が多い。
並列思考の場合、面倒な計算をすっ飛ばして組み合わせを起こします。
(根拠なき短縮思考)
たとえば『かっぱ』の次に『自転車』という言葉を出す。
なんの脈絡もない言葉を瞬時に出しますが、実は「河童が陸を移動するときに何を使うか」という無意識の直観が働いていたりします。
それだけに言語化や人に伝えることが苦手ですが、一見何の脈絡もない2つから「チャリ河童」という新種を生み出すことができる。
つまり、根拠を求めずに心をフリーにして、繋げなくていいものを繋げる。
論理的に考えなくてもすむから、直観として「こういうの好きかも」と感じ取りやすいんですね。
左脳派の直列思考(根拠を求める)人は、それをノートの上で展開しましょう。
ドバーっと描いた情報を繋げてみる。
「これとこれは、どんな共通点があるんだろう?」と、共通点がある前提を持ってチェックしていきましょう。
- ずっと続けていることは?⇒ギター、旅行
- 昔からよく褒められることは?⇒変わってるね、行動力あるね
- ちょっとは出来ている方じゃないかと思うことは?⇒即行動
- ストレスなくやっていることは?⇒誰とも話さないでいられる
- どんな環境にいるのが好き?⇒喧騒のない静かな場所
- どんな本が気になる?⇒いつかは行って見たい系、テクノロジーの発達
- つい見てしまうテレビやニュースは?⇒最新の技術
なんでギターを続けている?
誰とも話さないで、一人で出来るからか?
喧騒のない?自分だけの空間が好きなのかも?
新しいことに興味があって、行動もストレスないな?
世の中を良くするテクノロジーには価値を感じるな?
じゃあその世界で、自分の空間で、即行動を活かして出来るのがいのか?
そんな風にノート上の思考を繋げていきましょう。
決して職業を決める必要はありません。
ただただ、右脳くんが何を発信し続けているのかを感じとるように、結論を求めずにつなげてあげてください。
「あ、伝統的なやり方で、みんなと横並びで仕事するのは違うな」と思ったら、それが立派な方向性です。
【納得⇐掘り下げ⇐首を突っ込む⇐感じる】
最初の一歩はOK!その方向で、首を突っ込んでみましょう。