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【キャリア教育】キャリアコンサルタントが感じる職場体験の違和感?

子供に将来の夢を聞いた時なんと答えるでしょうか?

きっと“職業”で答える子供が多いはず。

でもこれ、キャリアコンサルタント的には「このままじゃダメだ」と思います。

学校の職場体験にも違和感を感じます。

ブラックボックスを開封して中身をのぞかせよう!

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【キャリア教育】職場体験の違和感

ブラックボックスの先を見せたら

キャリア教育の強化とともに、各学校では職場体験などに力を入れていると思います。

ここでキャリアコンサルタントとしては違和感!

僕たちは「何になりたいか分からない」という人たちのために、カウンセリングやコンサルティングをしています。

この、何になりたいか分からないのは当たり前の事であって、途方もない数の職業の中から当てずっぽうで選んで当たるわけがないんですね。

 

学校でできる職場体験も、全ての職業を体験するなんてことは絶対に無理。

では、体験した子供たちはどうなるか?

美容室に行ったら、「美容師さんになりたい!」と思う。

動物病院に行ったら、「獣医さんになりたい!」と思う。

職場体験で“未来の一点”を見せると、可能性を限定してしまうことがある

隠されている子供本来の特性を無視したまま、憧れだけが先行してしまう

 

モチベーションが先行すると、向き不向きを無視してしまうことを知っておかないといけない。

「向いてなくてもいいじゃないか」と思うでしょうか?

僕はそうは思いません。

人生半ばの過渡期(40歳)があるように、人は必ず考え直す時期が来る。

その時になって向いていないこと、自分の特性と違うことをやっている自分にはモヤモヤを感じます

 

本当のやりたいことは、自分の特性と合っていること、自分らしくいられることで感じることができるんです

つまり、先にやりたいのは将来の夢を決めるよりも自分を知ること

自分というブラックボックスを見ないまま夢の一点を目指す。

これは一部のアスリートや英才教育を施すような家庭がやることではないでしょうか。

 

では、職場体験はやめた方がいいのかというとそうではない。

体験はブラックボックスを開封するための大切な道具にしてきたいんです。

 

本当のやりたいことの在りか

本当のやりたいことを知るには、まず自分を知らないといけません。

もちろんこれは簡単ではなく、社会に出てすぐに決められるようなものではありません。

でも、今の教育はどうしてもテストをクリアさせないとマズイので、そちらに時間を取られる。

自分を知るための科学も基礎知識も原体験も、何もかもが足りていないと思います

 

自分というブラックボックスはまるで『プレゼントの箱』のようです。

人間たとえ30歳になっても、ブラックボックスを開封しない限りは自分を知らないまま過ごしてしまいます。

開封するためには、外からの刺激が必要です。

脳ではなく心臓、体がボックスで覆われていて、外から眺めているような感じ。

心臓は何かを感じとってワクワクしたろモヤモヤしたりするけど、それがどんなからくりなのかは見えていません。

 

でもそこには、自分を形作る『理由』が眠っています。

誰かと対話したり、他人を理解したり、言い当てられたり批判されたり、褒められたり評価されたり。

リボンをほどいて、紙を破いて、シールを割いて、手を入れて。

プレゼントは刺激を受けることで徐々に明るみに出てきます。

(学童期は自己形成の材料集めを増やしたい)

 

「自分はこういう人間なのか」と気づいて初めて、本当にやりたいことに自信を持つことができるんです。

本当にやりたいことは、自分というプレゼントボックスの中にある

 

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【キャリア教育】職場体験の活かし方

『キャリアサンプル』という考え方

では、職場体験をどのような機会にしたいか。

その職業を目指すものではなく、自分の判断材料にしてほしい。

プレゼントの中身をつくる素材を感じとってほしいんですね。

 

意識していなくても、食べたものは体になっていきます。

得た刺激は確実に、自分を形成するためのお宝に変わっていくでしょう。

 

具体的には、職場というよりも「人のキャリアプロセス」を伝える。

現在の結果に至るまでの起源からプロセス、苦難や乗り越えた方法などを、正解としてではなくサンプルとして与えたいと思っています。

なので、僕はこれを『キャリアサンプル』と呼んでいます。

 

働く人のそこに至るまでの『キャリア』を見せる

大切なのは子供に判断材料を与えること。

その人がなぜ、いまそこに立っているのかの理由を知ることです。

どんな特性だったから、どう思ったから、何が得意だったから、どんな偶然を引き寄せたから

それが分かって初めて、子供たちも自分のブラックボックスの中と対峙することができるんです。

『キャリアサンプル』によってブラックボックスの中を意識させる

 

学びは何に活きるのか?

これはつまり、現在から社会までの道を見せることだと思っています。

その人が立っている場所ではなく、その人が歩いた道を見せること

 

全ての勉強、学びにも同じことが言えて、学校の先生もここに試みています。

この勉強は、社会で一体どんなことに繋がるのか?

社会で起きる何がまずくて、この勉強をしているのか?

 

かつて教育と社会は、受験と終身雇用によって繋がっていました。

今は終身雇用の方から崩れ、分断されて断崖になっています。

相変わらず受験用の勉強も強いられる現場はとても大変です。

私たち地域社会もそこに加わるべきではないでしょうか。

学びと社会を結びつけることが大切。

 

職場体験で現実現場を見ると、感じるものが多いでしょう。

『この場面で算数が生きる』とか、『今コミュニケーションを取っているね。国語や道徳を勉強することが大切なんだね。』など、学びが生きている場面を伝えることもできるかもしれませんね。

学びに主体性を持たせるうえでも、職場体験を有効に使う手段を考えたいですね。

 

学びと社会のつなぎ役

この学びと社会のつなぎ役。

僕たちキャリアコンサルタントだけではいけないと思っています。

なぜなら、これから社会は個人の時代に突入し、一人ひとりの個性に合わせた発達が大切になっていきます

格差社会と言ってしまえばそうなってしまうかもしれませんが、僕が考えるのは“上下・強弱と言う概念が通用しないようなガラパゴス社会”です。

僕たちキャリアコンサルタントが、世の中のすべての子供たちにキャリア形成を促そうとしたら、結局個別ではなくなってしまう。

 

子供を一番理解できるのは親です

家庭で個別のキャリア教育を出来ることが最善。

この構造を実現するべく、僕も頑張っています。

 

職場体験にしても学校だよりにしない姿勢がとても大事なのではないでしょううか。

僕たちキャリアコンサルタントが地域社会として機能し、学校や家庭の手の届かない部分を埋める。

最終的に子供の学びと社会を繋げるのは親であり、その構造を実現するために私たち地域社会が奮闘する

重い歯車ですが、全員で一気に回し始めればきっと回ると信じています。

 

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宮内 利亮

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