アートと考え抜く力

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【キャリア教育】大人も子供も感性を。『アート』と『考え抜く力』

2020年から本格始動したキャリア教育ではプログラミングや外国語などの教科が加えられたり、アクティブラーニングが取り入れられ教え方までを変えようとしている。

さらに本質的に未来を考えるなら、アーティスティックな感性も必要なのではないだろうか。

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キャリア教育には『感性』も必要?

言葉や数字で表しにくいもの

現代では論理的な思考がとても大切とされています。

どちらかというと「理系脳」と言われてしまいそうな能力ですが、僕はそんなに偏った捉え方をする必要はないと思います。

なぜなら、現実社会では“言葉でも数字でも表せない何か”を感じ取る能力が必要だと思っているからです。

 

例えば「空気を読む」と言われるようなコミュニケーション的能力

それから「それって何かおかしくない?」と違和感を感じ取る能力

「この人は信用できる。あの人はうさんくさい。」と人を判断する直観的能力

社会では言葉や数字で表しにくい事象で成り立っていることが多い。

社会人であっても『感性』を育てることが大切になっている。

 

結局、理系と言われる人達もこのような“表現不能”な世界で活躍していると思いませんか?

IT業界でシステムを組み慣れている人は、「ITリテラシー」という一言で片づけられてしまう能力を持っている。

「ああ~そこから引っ張ってきて、うまく組んであげればいけますね。」

どうですか?知らない人にはちんぷんかんぷんですよね。

今回は、これって『アート』の世界と似てますよねという話

 

感受性の強い子供のうちからアーティスティックな感性を養うことはとても大切だと感じています。

 

これからの時代、『感性』は超重要

“これからの時代”に特に必要だと感じている理由があります。

テクノロジーでカバーできない部分を人間がしっかり握っておく必要があると思うから。

 

まだまだITやロボットなども“プログラム”が必要です。

つまり、人間がまず全体を捉え、問題点を特定し、方向性を示して方法を考えないといけない。

ちょっとこれは人間よりに前向きな表現なので、逆にも言います。

機械に出来る仕事をしていたら、仕事を失うおそれがある。

人間は人間にしかできない仕事をしていく必要がある。

 

細部の細部に現れるような微細な情報を、人間は感じ取る能力を備えている。

それは言葉や数字になることがないばかりか、本人ですらどういうプロセスなのかを理解できていません。

「なんか嫌な予感がするな」とか「なんとなくダメだろ」とか「これならいけるな」と感じ取る力。

 

これは一部の経営者や優れた脳を持っている人しか出来ないのか?

いいえ、感性は磨くことができます

社会人ですら、感性を磨きながら仕事をしているんですから。

身だしなみ、挨拶、清潔感、仕事観、いろんな所で磨いているはずですよ。

 

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キャリア教育『アート』と『考え抜く力』

「ワインのたしなみ方」非言語で感覚的

ここで一旦、「ワインのたしなみ方」についてお話しましょう。

僕は全然そういうことに疎かったので、「ワインなんてどれ飲んでも一緒でしょ。」ということにしていました。

なんか深いものはあるんだろうけど、ソムリエさんの言ってることは一生理解できそうにないなあと。

 

でも、よくよく聞いてみて、実践してみるとなんとなく分かってくる。

「美味しいワイン」とは、味が美味しいワインだと思っていた。

でも、専門家に言わせると「美味しいワインは土地や木を感じるもの」と言います。

 

最初は訳が分からなかった。

でも、たとえばコーヒーは子供のころ苦くて飲めなかったけど今は美味しいと感じる。

味は変わらないはずなのに、苦みを美味しいと感じる感性が出来上がっているんですね。

 

「なるほど」と受け入れ、よく考えながら言われたとおりにワインを飲んでみる。

“ひらいたワイン”にするために、グラスに入れたらよく空気に触れさせる。

でも、ワインによってどの程度空気に触れさせると開くか違うので、開きすぎないように香りを嗅ぎながら。

 

口に入れてからも、大きく3つに分けて(8つと言われるけど、僕は3つがまだ限界)味わう。

①口に入れた時の印象

②中間で広がってくる味わい

③口や鼻に残る余韻

ここで専門家たちは「生産された過程」などを想像しながら味わうので、表現がアーティスティックになります。

「まるで太陽の光を浴びながらダンスを踊っている少年のような味だ」という具合に。

つまりワインの味わいとは、甘い・辛い・スッキリなどの表現では全然足りないんだということなんです。

 

アーティスティックな考え方の誤解

ほとんどの人が『アーティスト』と聞くと、何かわけの分からない天才的な感覚の持ち主という想像をしてしまうと思います。

まるで自分とは住む世界が違うから、その人の考えていることは理解不能なことなんだと。

 

でも僕がアーティストと言われる人の特徴だと思っているのが、『突き詰めて考える力がすごい』ということです。

とことん細部までこだわりぬいて考えているから、結果的にその考えたプロセスを知らない人には“宇宙人の考え方”に聞こえてしまう。

IT業界の人が横文字ばかり使うのを、僕が分け分からずボーッと聞いてしまうのと同じかもしれませんね。

 

ワインの分かる人、絵の分かる人しか楽しめない。

ITのリテラシーのある人しかITで活躍できない。

これが社会の現実。

言語が足りないから、共通認識になるまで時間がかかり、実践が必要になる。

アーティスティックな表現を理解不能のものとして敬遠してしまう。

 

何を隠そう、僕も音楽をやっていて作曲が好きでした。

でも好きなだけで、“音楽を突き詰めたり作曲を突き詰めたりすること”はあまりしなかった。

そこが僕が音楽家になれなかった理由です。

それより人事について突き詰めて考えているから、僕は人事のプロになったんですね。

 

それでも多くの人の共通認識になり得る

社会人基礎力の中に『考え抜く力』というものがあります。

ものごとを漠然とした認識で終らせず、よく考えて改善していく力です。

 

僕は『アート』と『考え抜く力』は似ているなあと思います。

アートは直観的に何かを判断する感性。

とことん一つの物事に対して追求できるからこそ、直観的に目の前の事象を感じ取ることができるのではないでしょうか。

 

突き詰めて考えた何かを、言葉で表すよりも形あるもので表現するアート。

ワインを突き詰めて考えれば、感覚的に美味しさが分かるようになる。

ITを突き詰めて考えれば、直観的にシステムを組むことができる。

ビジネスを突き詰めて考えれば、何をすれば儲かるか、何が喜ばれるか分かる。

 

言葉で表現できないという目に見えない壁があるせいで、僕たちは認識の外に追いやっているものがある。

でもそれだけだと、今後の社会で人間にしかできない仕事をし続けるのは難しいでしょう。

これは、突き詰め考え抜けばたどり着ける領域です。

 

教育の過程で感性を磨く何かを与えたい。

キャリア教育には『アート』という観点も必要なのではないかと考えています。

 

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宮内 利亮

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