家庭でできるキャリア教育

こどもたちへ

【キャリア教育】子供の『やりたいことがある力』を形成する家庭教育

2020年から小学校で強化された【キャリア教育】。

この目的の実現には、地域社会の連携、なにより親の家庭内教育がとても大切になってくるでしょう。

では、これからの時代を生きる子供に最も必要な力とは何か?

親としては一体、何が出来るのだろうか?

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『やりたいことがある』は“ちから”

『好きだ!』と言える何かが未来をつくる

でははじめに、なぜキャリア教育が強化されるのかです。

かなりの抜本的な改革をしないと成し得ないような育成方針は、もちろん早期に解決したい問題があるから打ち出されたんですよね。

社会を見渡して、何か気付くことはありますか?

 

私はこう思います。

「みんな将来がどうなるのか不安を抱えている」

多くの人が、今までの常識が崩れてしまうことを知っていながら、どうやって動き出したらいいか分からない。

年金はどうなるの?安定した会社はどこにあるの?どうしたらずっと働き続けていられるの?

大人がキャリアの迷子になっているんです

 

いま社会に出ている大人たちは、ほとんどが終身雇用のための教育ラインで育った人たちでしょう。

だから社会の変化にかなり戸惑っているというのが正直な所だと思います。

いざ、「あなたは何がしたいの?」「あなたは何が好きなの?」と聞かれた時に答えられる人がどれだけいるでしょうか・

 

だから、子供たちには戸惑いなく、主体的に自分のキャリアを自分で形成できる人になって欲しい

そのためには、自分は何が好きで、どんな人間で、何が得意で何が嫌で、社会のどんな歯車になれるのかを知っている必要がある。

『好きだ!』と言える何かがある事から、キャリア形成は始まっていく

興味やのめり込める熱意が、未来をつくっていくんですね。

 

個人の時代に必要な主体性

人生100年時代と言われますが、子供たちの未来はまた違う呼び方がされているでしょう。

ただ少なくとも、変化していく社会を生き抜いていくには『個人の力』が必要になります。

人口減の世の中、終身雇用は終わり、会社に頼れないからですね。

 

では個人の力とは何かと言ったら、スキルをどれだけ持てるかと思われがちですが、それだと表面的です。

本質的には、自分の特性を発揮できるかどうか。

つまり自分がストレスなく働ける方法にいち早く気づき、“自分がやるだけでブルーオーシャン”という状況を見つけることです

ブルーオーシャンとは、敵のいない市場。

反対にレッドオーシャンはライバルばかりが多くて血で血を洗うような海ということです。

 

ブルーオーシャンにたどり着くために、人に言われるがままやっていたら絶対にムリ

自分を知り、何がしたいかを掲げ、自分の足で歩いて行かないといけません。

いままさに大人たちは、イチからこの『自己理解』に取り組んでいます。

自分の主体性はどこにあるのか?

主体性を発揮できる環境にいること、『やりたい』と思える何かを持つことそのものが、能力ともいえるものなんです。

 

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【キャリア教育】やりたいことがある力を育む

感受性を発揮する機会

では、『やりたいことがある力(主体性)』を育むために家庭で親がどんなキャリア教育をしてあげられるのか?

まずはなんと言っても、興味を芽生えさせることはとても大切です。

 

子供のせっかくの感受性も、『外からの刺激』がないと反応はしません。

同じエンターテイメントでも、ゲームやYouTubeだけでなく、サーカスや劇場・個展や体感型。

牧場に行ったり、海外旅行に行ったり、人と会わせたり、ライブに行ったり、とにかく色んな体験を機会として与えることです。

 

この機会は、お金や時間がかかることがほとんどでしょう。

この機会の格差は僕も非常に問題だと思うので、僕に出来ることをたくさん考えています。

 

それから、芸能人やお金持ちの家と同じように機会を与えることは出来なくても、日々の暮らしの中で意識さえしていれば必ず何かを与えられるはずです。

散歩に行った時に花や虫に集中してみるのもいいし、天気や自然現象に関して疑問を投げかけるのもいいと思います。

大切なのは、子供の心を動かす機会を与えることです

 

自分の足で出かけられる範囲が狭い子供には、親が積極的に機会を与えてあげたいですね。

 

みんなと同じじゃないくていい

次に、個性をつぶさないことです。

『個性を発揮させる』と考えるよりも、『個性を抑え込まない』ことを意識する。

 

特に小学生あたりは、外から受ける刺激によって柔軟に自己を形成していきます。

だからまだ個性を特定するのは早いかもしれません

抑え込まないことを意識するだけで、子供はのびのびと自分を出していくでしょう。

 

学校などでは、どうしても“みんなと同じ”ことをさせないといけないことがあります。

担任の先生が30人も一度に子供を見るんですから、学校での個別教育は不可能です。

でも時代は個別教育を求める。

だから、家庭教育で個性を開放することが大切なんです。

“みんなと同じ”は学校で学べばいい

家庭では個性を解放してあげる。

 

何気ない日常の行動を、親と同じ考えや行動でやらないといけない理由はどこにもありません。

よく子供を観察し、個性が見え隠れしていないかチェックしてみてください。

 

自分を知ること

さらに、『自己理解』を早めてあげましょう。

ここはとても重要で、私たちの時代と同じに考えてしまってはかわいそうです。

早期に自分を確立すること我、キャリア教育の命題と言ってもいいでしょう。

 

では自分の何を知るのかというと、特性です。

人は誰しも特徴があり、何かをするのにストレスなく出来ることもあれば、他の人よりも恐ろしくエネルギーを消費してしまうこともあります。

「お前は人前で話すことが、他の子より喜んで出来るみたいだな」

などの気づきを子供に与えてあげましょう

 

あまり「君の強みはコレで、弱みはコレだ」と決めつけるのはおススメしません。

自分というものは柔軟に変わっていいものだと思います。

枠にはめるのではなく、「自分はここが他のお友達と違うんだ」と違いを認識すること

 

違いを認識することは他人を理解することにもあり、協働性も強めてくれます。

さらに「強い・弱い」ではなく、「それをするのが嫌いじゃない」ことを理解するので、無理なくブルーオーシャンを見つけることができる。

自分を知ることが、やりたいことの発見・働き方の発見・他者との協力、あらゆるものに活かされる

これからの社会は、競争ではやっていけません。

異なる特性を持つ者同士が協力して仕事をしていくためには、自己理解・他者理解はとても重要です。

 

社会への問題意識

最後に、社会への問題意識

いやいや、それは早いでしょう!と思いませんか?

僕はそうは思わないんです。

 

社会への問題意識のない事が、日本の社会人の大きな問題だと感じています。

「やりたいことはあるか?」そう問われた時に、なぜ何も言えないのか

なぜ、自分の興味のこととしか結びつかないのか?

 

社会は自分の好きなことをやって回っているわけではない。

結局は誰かの役に立てないと、お金はもらえません。

「やりたいこと」というのは、自分の興味と社会への問題意識が合致したところにあります

 

『SDGs』などが学校で取り上げられていますね。

これはとてもいいことだと思います。

世界が向かっている方向性を知り、具体的に何を目標としているのかが分かる。

つまりその中に自分の興味があったら、すでに事業化・お金を稼ぐ方法を見つけたようなものです。

 

なぜ、僕たちは学生時代に社会への問題意識がなかったのか。

それは世界や日本が向かいたい方向を、子供に分かる言葉で説明されていなかったからかもしれません。

具体的な事例がなく、受け止めきれていなかったのかもしれません。

 

そして今も子供たちに伝わらないと思ってしまうのは、大人が複雑化してしまった社会でしか物事を捉え切れていないからではないでしょうか?

本質的な問題ほど、実は子供にもわかるんです。

本質的な社会への問題に目を向けさせる。

SDGsはとても本質的なので、すばらしい題材だと思っています。

 

大人の難しい社会での都合を子供に押し付ける必要はありません。

そのほとんどは時代と共に変わっていくものだからです。

「戦争はイヤだね」

「環境は大切だね」

「健康は大事だね」

「心は美しいね」

「人間の文化は素晴らしいね」

「苦しむ人が減るといいね」

「動物たちも動物らしく生きられるといいね」

そんな本質的な“願い”を持った子供たちが、最新のテクノロジーをひっさげ、自分を知った状態で社会に出たら

とても素晴らしい社会だなあと、僕は思います。

 

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宮内 利亮

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