知ってますか?
2020年、小学校で通知表が変わります。
教えてくれないときっと気づかない。
だけど今後の将来を左右する大切な評価項目。
意志的な評価をしようとする「学びに向かう力」「学習調整能力」新しい時代に必要とされる力とは、一体何か?
スポンサーリンク
【2020年】小学校の通知表が変わる
大人の知らぬ間に
通知表が変わる。
これまでもずっと変わり続けてきましたが、これは大元になる「学習指導要領」が変わっているからなんですね。
新しい時代に適応できる人材を育てるために、社会の問題を踏まえて練りに練られる学習の基準です。
時代が変わり続けているのに、学ぶことが同じでいいわけがありませんね。
10年ごとに大きな変更が繰り返されているので、ジェネレーションギャップもだいたい10年離れれば起きてきます。
だけど、それを知っている大人が少なすぎると思いませんか?
大人たちの知らない間に、学習指導要領は変わっている。
子供たちが求められていることを多くの大人が知らない。
子供が通知表を持ってきて「ん?何か昔と違う気がするけど・・・」と思っても、その意味が何なのかを知る人はもっと少ない。
学校と社会が分断されている証拠です。
今の段階では、大人の方から関心を持って子供たちに求められていることを知ることが大切ですね。
変更された表現とは?
では、通知表の何が変更されたんでしょうか?
各教科の学習評価の観点が変わりました。
従来
「関心・意欲・態度」
「思考・判断・表現」
「技能」
「知識・理解」
変更後
「知識・技能」
「思考・判断・表現」
「主体的に学習に取り組む態度」
4観点から3観点に変更。
特に目を引くのが「主体的に学習に取り組む態度」ではないでしょうか。
各教科ごとに、この3つの観点にABCがついて行きます。
それぞれどんなことを評価するのでしょうか?
知識・技能
知識・技能の習得状況と生活での活用能力等を評価
思考・判断・表現
知識・技能を活用するための思考力・判断力・表現力を評価
主体的に学習に取り組む態度
関心・意欲・態度に加え、「学びに向かう力」や「学習調整能力」など意志的な側面も評価
どんな印象を受けるでしょうか?
まずは、「知ってても出来なきゃしょうがないでしょ!」という感じがしますよね。
学びを社会で“使える”ようにしようと。
そして、そのためには詰め込み式では限界がある。
もっと子供たちが主体的に学んでくれないと身にならないし、社会でもそれが問題になっている。
だから「関心・意欲・態度」がさらにパワーアップし、“本気さ”を感じます。
授業にはアクティブラーニングが導入され、子供たちの自発的な思考・発言を促す。
宿題の出し方も昔とは違います。
多くの課題を与え、どのように子供たちが自分で時間を作って毎日学習する習慣をつけるかを見ています。
「勉強嫌いな日本人」が社会で問題になっているんです。
日本人が勤勉であるという話を信じているとさらに勉強しなくなって怠けてしまうから危険です。
実際は、社会人の平均勉強時間は6分。
代わりに休養・娯楽の時間が200分以上。
学習活動・自己啓発を「ほとんどしていない」男性は、韓国35%、アメリカ48%、フランス55%、日本78%。
先進国でダントツの怠け者です。
高度成長・人口増の時代の代償ということかもしれませんね。
では、特に3つ目の「主体的に学習に取り組む態度」に注目してみましょう。
スポンサーリンク
新しい時代に適応する力
「学びに向かう力」
社会問題を解決し、日本の生産性を上げていくには、「みんな勉強しようよ!」ということです。
過去の価値観で言うと、良い会社に入ることが幸せの条件でした。
しかしそれでは社会はすでに持続不能。
大企業では新卒を大量に囲い込み“研修”に大きく力を使っている。
入社すれば黙っていても会社が育ててくれる環境。
これがいかに効率が悪い事か、社会人のみなさんなら分かるはずです。
しかし、今まではそれが正解でした。
何にも染まっていない“価値観を植え付けられる人材”が欲しかったからです。
これからはそうはいかない。
テクノロジーの進歩や早すぎる社会の変動について行こうとすると、“遅すぎる”と感じる会社が多いでしょう。
コロナをきっかけに新卒をストップした会社が多くある。
これが答えです。
充実した教育は、余裕のある時代にしかできない。
学ぶことを会社に頼ってはいけない。
自分で学ぶ人しか入社できない時代はすぐそこに来ています。
社会人は会社に頼ることから抜け出さないといけないんですね。
「学習調整能力」
自分でプライベートの時間を使って勉強しないといけない
すると、必ず「そんな暇ないよ!」と思ったり「プライベートまで勉強したくないよ!」と思ったりするでしょう。
これこそ、今後の社会で直しておこうとしている点なんです。
勉強できる時間、環境を作れる人材を育てる。
学習する習慣が身に付いた社会人を作りたい。
子供たちは、それこそ“終わらない・きりがない”ぐらいの宿題を出されます。
だけど、全部出来なかったからと言って怒られるわけではない。
一日少しずつでも机に向かう(学習する)習慣を付けようというのです。
私たちの頃とは、狙っているものが全く違います。
社会に出ても“苦も無く学習ができる人材”であって欲しいんですよね。
今社会に居る人達は、危機感を感じませんか?
毎日勉強する習慣がついた人が社会に出てきたら、あっという間に追い越されませんか?
1週間の勉強時間
0時間:年収2000万円以上30%、年収500万円以下の56%
7時間以上:年収2000万円以上18%、年収500万円以下5%
主体的に取り組む態度を評価
このように、「主体体に取り組む態度」を評価される。
学ぶことが楽しい、勉強しないと一日終われない。
そんな風に学習に対して前向きな人たちで溢れたら、きっと社会はよくなっていきそうですね。
これを考えると、今の社会人たちは「勤勉、勤勉って・・・窮屈だなあ」と感じるかもしれません。
しかし、この価値観自体を変えないといけないと思っています。
学習内容は、もちろん自分の仕事に関することになります。
勉強することが自分のビジネスに繋がり、楽しい社会生活に繋がっている意識。
仕事そのものを楽しむ価値観とも言えます。
イヤイヤ勉強をして、入学したら、入社したら終わり!という価値観を捨てないといけません。
学習が自分のキャリアを豊かにしている認識。
新しい通知表は、そういうことを教えようとしているのではないでしょうか。