家庭でできるキャリア教育

こどもたちへ

家庭の【キャリア教育】親の『仕事の話』は持ち込む?持ち込まない?

昔はよく「仕事の話を家庭に持ち込むな」という環境があったもの。

確かに家の中で子供の相手をせずに仕事ばかりしていたら良くないけど、子供が仕事に触れられないことにも問題があるんです。

生まれ変わった【キャリア教育】は家庭でこそ大切な時代です。

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「仕事の話を持ち込まないで」はもう古い

【キャリア教育】は家庭が一番

昔はよく、「家庭では学校の話を聞こう」とか「子供の話を聞こう」と言われたもの。

今でもそれは間違いないけど、「仕事の話をしない」こととは少し違うんです。

 

2020年から【キャリア教育】が強化されるのはなぜか?

それは、社会への移行が遅れているからです。

現代社会の問題は、子供が社会に触れる機会が少ないことが原因のひとつ。

 

仕事の話をしないことで子供の発達を送らせてはいけない。

家庭では学校からのアウトプットと社会からのアウトプット、両方をバランスよくしていくことが大切。

仕事や会社の話を、子供にたくさん聞いてもらおう!

 

学校と社会を分別しない

現代社会の問題は何かというと、職業選択が遅れたり社会的発達が遅れたりすることだと言われています。

こちらのシリーズでも書いているので、是非読んでみてください。

学校と社会のキャリア教育①
保護者も先生も知らない【キャリア教育】①社会で何が起こってるの?

続きを見る

 

今までの終身雇用の影響もあり、学校と社会の境界が分かれ過ぎているんですね。

社会に出ていきなり、学校生活との違いに戸惑ってしまう。

学校と社会がくっきりと区別されすぎている。

学生と社会人に分けられてしまっている。

 

確かに、形式的には全く違います。

お金を頂く側に変わるんですからね。

 

しかし、本来人間が3月31日まで学生の意識で4月1日から社会人の意識に変わるなんてことはあり得ない

だから子供を“学生だから”と甘やかしてはいけない。

社会に出る前に少しずつ社会に慣れていかないと、後で苦労するのは子供です。

 

むしろ子供を仕事に巻き込む

少しずつ仕事や社会の情報を与えていくために最適な場所が家庭なんです。

学校では本当にリアリティのある話は出来ないですよね。

学校でできないキャリア教育を、家庭でこそやっていきましょう。

大人のちょっと難しい話に、子供も巻き込んでしまいましょう!

(もちろん限度はありますが)

会社で起きたあんなことこんなことを、言える限り子供にも聞いてもらうといいですね。

 

ただ、本当に会社と同じような内容やテンポでは子供は理解できず「つまんない」と感じてしまいます。

「こんなことあってさ~」というノリでいいですよ。

 

たとえば、嫌な上司がいた時にどうしますか?

子どもの前であまり愚痴は言いたくないですよね。

だったら愚痴っぽく言わずに、悩みとして言いましょう。

同僚に言うように顔をゆがめて敵意むき出しで言うのではなく、ちょっと子供仕様の表現に変える。

「やってらんねえよ」とか、仕事や人自体に拒否反応を示す表現は子供にも伝染するので注意です。

子どもの前で言おうと思ったら、誰でも気を遣いますね。

気を遣いながらも会社で起きた事実を話すと、自分のトレーニングにもなりますよ。

そうすると子供は、あらかじめ社会で起こりうる残念な事柄に心の準備ができます

こんなことがあると知らずに社会で洗礼を受けてしまうから、衝撃が大きくなるんですね。

 

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どんな話をしたらいい?

“楽しい”ばかりじゃなくていい

「キャリア教育」というと、どうしても身構えてしまうかもしれません。

「仕事に前向きになるように仕向けてあげないといけないのかな」とか。

そんなに“仕向ける”ようなイメージを持つ必要はありません。

 

むしろ自由にしてあげましょう。

子どもが知りたいことを教えてあげましょう。

仕事の楽しさばかりを教える必要はない。

大変なこともあるし、それでもやらないといけないこともあると教えてあげる。

 

それに、「キャリア」という言葉自体がデキる社会人という印象があるかもしれません。

そうすると、デキる社会人にするための教育なのかと思ってしまう。

そうではありません。

 

キャリア教育はもっと広義で、生きる力そのものを育むこと。

職業選択を迫られた時に、「自分の興味領域はこれです!自分にはこんな特性があります!」と言えるといったようなことです。

つまり、社会の『リアリティ』と『自分の軸』を持つことです。

 

学校にない『リアリティ』

子どもは好奇心のかたまりです。

親がどんな仕事をしているのか知りたい子供がほとんどでしょう。

学校ではこんなリアリティのある話は聞けないですからね。

 

しかし子供からすると、どこまで具体的に話を聞けるのかは分からないんです。

どこまで深い情報が出てくるのか、子供には分からない。

親に言われた情報までで「ふ~んそうなんだ」で終ってしまうことが多い。

 

つまり、子供の方からリアルに踏み込んで聞いてくることはあまりないんです

放っておいても子供から聞いては来ない。

親が意図的に『リアル』な情報を与えていくことが、子供の社会的発達を早める。

 

どういうことでしょうか?

そもそも人間の情報収集は、“外的要因”が全てです。

見たもの、聞いたもの、外ある情報に触れて初めて知ることができる。

だから目・耳・鼻・舌・触感があるんですよね。

一度「こんなものがあるのか!」「こういうことがあるのか!」というきっかけとなる情報が必要なんです。

 

きっかけとなる新しい情報に触れないと、人間は自走していくことができません。

発明する、文を書く、思考する、組み合わせる、立案する。全てそう。

そしてほとんどの場合、子供が生まれてから世界の新しい情報に触れ合させているのは親です

 

今まで社会に触れたことのない子供に、親が早くから触れさせてあげること。

それが家庭におけるキャリア教育の第一歩だと思います。

 

『具体』と『抽象』両方

リアリティは『具体』

もう片方、『抽象』情報も必要だと思います。

  • 『具体』どんなことをしているのか
  • 『抽象』大きくとらえるとどんな仕事なのか

 

どんなことをするのか(具体)を知ると、そこに興味が湧いてきたり「自分にもできそう・やってみたい」などの考えに発展します。

しかし長い人生の『キャリア』を考える上では、それだけではいずれ迷う時が来るでしょう。

 

「やってみたいからやってみた。だけど、そもそも何のためにやってるんだろう。」と。

目的や興味を失った時の行動は、「やめる」です。

「やりたいこと」だと思うことには、もっと深く理由がほしいんです。

 

好きだからやったこと。だけど仕事にしたら興味が薄れるなんてことがある。

これが分からなくなってしまうのは、“ただの興味”を超えた目的意識がないから。

使命感・お役立ち感・自尊心・誇らしい・有益感などの「働く意味」です。

 

・自分は何をするのか(出来るか、嫌じゃないか)

・何の役に立つのか(何のためにやるのか)

 

だから、

  • その仕事をはじめた理由
  • 今もその仕事をしているわけ
  • その仕事に対して何を思っているか
  • その仕事を通して何がしたいのか

ということも、是非家庭で話してみてほしいですね。

こういった話題で溢れている家庭は、キャリア教育の英才教育をしているってことですね!

 

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宮内 利亮

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