就職しないといけない、
仕事を決めないといけない、
転職したい、
だけど・・・
「やりたいことがない」と悩む人は多い。
そんな方にキャリアコンサルタントがアドバイス。
「やりたいことを探す」という考え方を変え、逆の発想で行動するとすぐに見つかるかも?
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遊びならやりたいことがあるのに!?
働くことの情報不足
「やりたいことが見つからない」という人は、本当に多いですよね。
僕自身も、自信を持って「やりたい」と言える仕事を見つけたのは30代後半あたりからです。
それも毎年のように変化し続ける。
なんでこんなに、やりたい仕事を見つけるのは難しいんでしょう?
これが遊びなら、やりたいことはたくさん見つかります。
なのに仕事となると急に思考停止してしまうんですよね。
実はその原因として、「情報不足」があるからなんです。
働くことに関する情報が少ないうちは、やりたいもなにもない。
やってもいないうちから「やりたい」と思うことに本気になることって出来ないんです。
ミュージシャンになりたかったら楽器の練習をするし。
スポーツ選手になりたかったらトレーニングをする。
必ず準備期間が必要で、その過程でもモチベーションを保っていないといけない。
この準備期間は、自分の成長のためだけにあるわけではありません。
「本当にこれでいいのか?」と見定める期間でもあるんですね。
だから「ちょっと違うな」と思ったら変える。仕事なら転職するわけです。
遊びは全部そうだったはずです。
面白そうだと思って、やってみて、つまらなかったらやめて、やっぱり面白かったらまたやる。
ポイント
好きなことは、やりながら情報収集し気が付いたら決まっている。
やってみないと分からないのに…
キャリア理論でも、実際に仕事に価値を感じるまでは体験が必要だと言っています。
どのように働きたいかという「キャリアアンカー」は、何かしらの仕事体験をしていないと判断がつきません。
だから職業選択を早期に実現するため、インターンが推奨されるんですよね。
つまり転職のハードルは高く、学校を卒業してからの時間は矢のように過ぎる。
今までガタゴトと昇っていたジェットコースターが急降下する感覚です。
やってみないと分からないのに、トライすることのリスクが高い。
情報が少ないうちに『決断』を迫られる。
そうすると余計に慎重になって、動き出せなくなるんです。
だけど大切なことは、やってみた後にしか本当の決断はできないということです。
どんなことも、自分が納得するまでのプロセスが必ずある。
だからまずは、やってみることへの精神的な障壁を軽くすることが先決です。
「やりたいこと」の考え方
“決める”=“捨てる”
「やりたいこと」を考える時に、どうしても“選ぶ”という性質が強いと思います。
すでに就職する時に決めていないといけないのか?
他の道を捨てないといけないのか?
まずこの考え方は、全く持つ必要はないと思います。
『自分はこれで行く!』なんて考えは、何年か働いてからでないと湧いてきません。
就職・転職する時に、やりたいことを選ぶ必要はない。
捨てずにやってみればいい。
何より時間を捨てるのがもったいない。
可能性を捨てる必要はないというよりも、持っていないので捨てようがない。
それは仕事をしながら、行動しながらゆっくりと(選択)していくこと。
未来のキャリアを決めるには、情報に基づいた自分との対話が必要です。
「“新卒”は一度しかない」「履歴書に傷がつく」・・・
確かにそうです。
でも、黙っていたらそれこそ時間を捨てている。
だから少しでも納得のいくキャリアを踏めるようにしていきましょう。
そのためには何が出来るんでしょうか?
やりたいことが見つかると?
その前に、まず「やりたいこと」が見つかった自分を想像してみましょう。
“すぐに”出来るでしょうか?
たぶん、出来ません。
おそらく、そこから修業期間のようなものが始まると思います。
資格の勉強をしたり、ひとつずつスキルを磨いたり。
きっと充実した時間ですね。
つまり、「できること」がほしくなる。
で、いついつまでに資格が取れなかったら諦めようとか、向いていないと判断したりとか、
その後に選択が来る。
「やりたいこと」が「出来ること」に変わった時にようやく成功というわけです。
キャリアは最終的に「出来ること」で選択する。
やりたいことが見つかったとしても、それを仕事にするには
必ず「出来る」に変える必要があるんですね。
やりたいこと=できること
イコールにするための順序は、この2つのどちらか。
- やりたいことを出来るようにする。
- 出来ることをやりたいと思うようになる。
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「やりたいこと」逆の発想
「出来ること」をつくる
やりたいことを見つけるための逆の発想。
それは、「出来ること」をつくることです。
やりたいことがないのなら、先に出来ることをつくる。
出来ることの中からやりたいことを選択する(やりたいことを創造する)。
「出来る」の基準は人それぞれかもしれませんが、「仕事になる」という基準で考えるといいでしょう。
お金を頂くのに支障がないぐらい出来ること。
そして「出来ること」はどうやったら増えるか。
資格を取るのもそうですが、やはり仕事をすることです。
考え方はこうです。
仕事をしながら、「出来ること」を増やす。
将来その「出来ること」がどのように役立つか分からない。
その仕事にだけ活きるものではない。
「出来ること」は自分の中にストックしていく。
その「出来ること」を使って他にも「出来ること」を増やせないだろうか?
まず、ひとつの出来ることをつくりましょう。
そこからどんどん膨らましていくイメージです。
キャリア形成のきっかけとなる「やりたいこと」がないのなら。
「出来ること」できっかけをつくってあげましょう。
キャリアの8割は偶然から
キャリア理論の中に、「プランド・ハップンスタンス」というものがあります。
キャリアの8割は偶然によって形成されるというもの。
僕もそれは実際に体感していることです。
詳しくはこちらに書きました。
-
【中途採用】はめぐり合わせ。一喜一憂するよりハップンスタンス?
続きを見る
つまり、ほとんどの人は『出来る』が先なんです。
出来るという偶然が重なって、最終的なキャリアになっていく。
キャリアの専門家の僕は、“すべての人がそうだ”と言いたいぐらいです。
たとえばスポーツ選手が子供の頃に「スポーツ選手になりたい!」と夢を持っていたとする。
一生懸命誰よりも練習をしてきたから、夢を叶えられた。
しかし、「なりたい」がきっかけだとしても、ここまでのプロセスがないとたどり着けませんでした。
「練習することが出来た」
「けがをせずに出来た」
「いい指導者に会うことが出来た」
「研究することが出来た」
「ずっと好きでいることが出来た」
最終的なキャリアまでには、数えきれない『出来た』が積み重なっている。
だから、やりたいことがないのなら『出来ること』をひとつずつ作っていきましょう。
踏み出す勇気
では、何を『出来る』にすればいいのか。
踏み出すには勇気がいりますね。
自分に出来るのか・・・
無駄なんじゃないだろうか・・・
いいえ、無駄はありません。
キャリアアンカーはやってみないと分からない。
出来ないことがあったら別の方法を試す。
「出来ない」という選択も、「出来ること」に近づく。
やりたいことは簡単には見つからないですから。
そして見つける必要はない。
道は一本ではなく、いくつもの出来ることを並べて組み合わせて、いつの間にか自分の道が出来ていくものです。
本屋に出かけて、気になったビジネス本を買ってみましょう。
友達の仕事を教えてもらいましょう。
誰かと会話して、自分の中にあるものをアウトプットしましょう。
それでも「何にも出来ることがない」「全然やりたいことが見えてこない」と思ったら。
何にも出来ないという人は、おそらくこのブログを読んでいませんよ。
きっと自分との対話が必要です。
それは僕の専門分野ですから、ぜひ相談してください。
一番小さな勇気でできることをきっかけにして、自分のキャリアを築いていきましょう。
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