コロナによって大打撃を受けた業界のひとつに、アートなどを扱う現場がある。
オンラインに置き換わっていく今、それでも「ライブ」が生き残るにはどうしたらいいのか?
まるっきり形は変わってしまうのか?
ヒントはコロナによって表出した『壁』にある!
ライブに頼っていた業界の激震
音楽・演劇・芸術の苦しさ
コロナによってとても苦しく、どうにもならない絶望感を感じた業界。
例えば音楽で言うと、ただでさえCDが売れなくなっていた。
配信に移行していたとはいえ、多くのアーティストはライブによって支えられていた。
それが一気に、なにひとつできなくなった時期がある。
他の業界の人が「こっちも大変なんだ」と言ったところで、おそらく激震は比ではないぐらいのものだろう。
特に楽団など公益財団法人でやっているところなどは大きく稼げないため、ライブが止まってしまうとかなりヤバい。
演劇などの芸術性のあるものは、“生でこそ伝わる”ものがあり、たとえオンラインにしたところですべてを伝えきれない。
当然いままで通りの価格を取ることも出来ず、収益構造が成り立たない。
“生で見たことのある人でないと本当の良さが分からない”と言うことは、ライブがなくなるとファンを増やすことも難しくなる。
負のスパイラルだが、ここに何かヒントがあるかもしれない。
ファンがいたから生き残る
何もできない時期をどう乗り越えたか、いまもまだ復活しきれない活動を何が支えているのか?
国からの援助なのか?法人なのか?
僕が感じる所では、“個人が芸術を支えている”ように見えます。
一部の熱狂的なファンが、「これは絶対に残さないといけない」ということで、寄付や何氏らの啓もう活動を行っている。
音楽や演劇が好きな人や、その業界で働く人たちが自分たちで活動を起こしているのを見ませんか?
ファンがいたから生き残ることができる。
当然のように見えるが、このファンは“自分が価値を得られるからお金を払う(動く)”わけではない。
“価値があると思うから”自己犠牲を払ってでも行動に移しているということです。
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ファンを広げる
危機により表出した『壁』
このファンが多ければ芸術は残り続ける。
それは人間界の摂理とも言えるものかもしれないですね。
そこで、今回のコロナはある『壁』を浮き彫りにしたと思います。
壁=芸術への理解
一部のファンはどうやって芸術を支えたのか?
それは、「これはこういういいものなんだ!」と伝えることです。
ある人は言語はして配信し、ある人は対談して配信する。
今まで伝わり切っていなかったものを改めて言語化し、世の中に訴えかけたんです。
ということは、ほとんどの世の中の人にとって『まだ知らない深さ』がある。
ファンになる可能性のある人達が、壁の向こうにたくさんいたんですね。
ライブ主体でやってきた芸術は壁を乗り越えて、「まだ外に行けるんだ」ということです。
届く人がまだいる~ファンが支える
支えるファンがいれば生き残る。
そのためには“価値”を知ってもらわないといけない。
もしかしたら、ライブでやってきた業界は“ライブに来ないと伝わらない”で片づけていなかっただろうか?
積極的に「ライブはいいものだ」と、オンラインで伝えてきただろうか?
メディアを駆使して、先手を打っていただろうか?
こんな世の中が来るとは想像ができなかったんだから、本気でそこに対して動けていた人はそういないはず。
ライブができない時に支えてもらうファンがいて、ライブができる時には思いっきりお返しができる。
常に価値を届け続けなければいけないのではなく、このような関係性を広げることが芸術を生き残らせる方法になるのではないかと思います。
価値が届く人がまだどこかにいる。
ライブだけでなく、言葉で、想いで、映像以上のものを伝える努力を。
奥深さを知ると“ハマる”可能性はとても高くなる。
ワインの飲み方を知らない人は、ワインの本当の美味しさに気付けない。
ガンダムの過去の作品を全て見ている人は、これからも見続ける可能性がとても高い。
あらゆるコミュニケーションで『奥深さ』を伝えることが大切。
ライブに焦がれる人がいる
これもコロナによってはっきりしたことですが、「やっぱり生でみたいな」と確信した人が多いのではないでしょうか。
今もライブに行きたくて行きたくて、生で見たくて見たくてたまらない人が大勢いるでしょう。
この声は、事実以上には届いていないと思う。想像よりも絶対に多いはず。
ディズニーランドが好きな子供は、コロナによって気付いたでしょう。
「私はディズニーのあの場所が本当に好きなんだな」と。
オーケストラが好きな人もより想いが強くなったことでしょう。
「やっぱり生はとてもいいものだった。行ける機会があればもっと行っておこう」と。
この価値は、きっと多少値上げされたぐらいでは揺るがない。
それほど『ライブに焦がれる』人が多くいるということを、コロナは気付かせてくれました。
きっかけをオンラインにすれば、ライブに焦がれる人はもっと増やせる。
コロナによって、芸術に向き合う人が増えていく気がしますね。
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