答えは「部下の仕事」です!
「なんでやってないんだ!」と怒られてばかりで、やっていることを全然褒めてくれない。
なんてことありませんか?
でも、上司が気を付けるだけではダメ!
部下も気を付けないといけないこととは何?元成り上がり人事部長が解説。
上司から見た『部下の仕事』
“やってないこと”が目に付く
上司が何も意識しないで部下の仕事を見ると、
『やってないことは目に見えて、やっていることは見えない』ことが多いです。
上司は仕事をたくさん抱えているので、部下に振りますね。
そして、部下の取り組みが遅かったり抜け漏れがあったりすると・・・
「なんでやってないんだ!」
となるわけです。
だけど、部下にとっては“忙しいからできなかった”んですよね。
部下は他にやっていることがたくさんある。
だけど、上司と共有している仕事ではないので、上司には伝わっていない。
たとえば、
- 掃除を毎朝上司が出勤する前にしている。
- 書類やデータの整理をパソコンでしている。
- 定期的にWebページの更新をしている。
などは上司に見えづらいものです。
その割にやっていないことはすぐに分かるんです。
ゴミが落ちていれば「掃除してないな!」と気付く。
しかし、いつもと同じように綺麗だと「掃除したんだな」とは気付きづらい。
もっと見えない仕事を評価してほしいものですね。
【上司は】隠れた行動を見る
上司としては、部下の行動すべてを見て評価してあげたいですよね。
だから、一度すべてのタスクを洗い出すといい。
一定期間を通してやっていることを全員にヒアリングし、全て書き出す。
ブラックボックスに隠れている行動を明るみにする。
一度、「こんなことをやっているんだ」とまずはリストアップすることです。
そうすると、綺麗な事務所を見たら「掃除したんだな」と気付きますよね。
部下の隠れた努力をしっかり見るには、上司にも努力と経験が必要です。
相手の立場に立てなかったり、自分が部下の仕事をやったことがなかったりすると、どうしても気付きづらいもの。
部下の何気ない行動をサラッと評価してくれる上司はとてもかっこいい!
その裏には、部下の立場をよく考えるという努力があるんですね。
【部下は】自分のタスクを共有する
部下の方は何もしなくていいかというと、そんなことはないと思います。
上司にばかり甘えてはいけない。
部下は自分のやっていることを意識的に見えるようにしたほうがいいんです。
部下は自分のタスクを共有する。
報告・連絡・相談を密にする。
本来、チームとしては『報告しないとやったことにはならない』んです。
チームで共有しているタスクは、みんなから預けられた仕事。
預けた方からしたら、報告があって初めて完了する。
ただ見つけてくれるのを待つのは、美徳でもなんでもないんです。
手柄だけを報告するのではなく、自分のタスク全てを共有します。
基本的に、あまりしたくないですよね?
「これとこれとこれが、自分のやることです。自分が責任もってやります」
ということなので、自分の首を絞めるからです。
それでもタスクを共有できる人は、行動力・完遂力がどんどん身に付いていきます。
評価されて当然ですね。
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部下から見た『上司の仕事』
“やってること”が鼻につく
では、逆はどうでしょう?
部下から見た上司の仕事・・・
今度は逆になります。
『やってないことは目に見えず、やっていることは鼻につく』
部下がやったことのない仕事ばかりをしている上司。
部下から見たら「何もしていない」「余計なことばかり口を出す」ように見える。
上司がやっている仕事は、なかなか伝わりづらいですよね。
部下から見えないところで頑張っているはずなんです。
だけど、よく部下が言うのは・・・
「あの人は何やっているか全然分からない」
たまに部下の手伝いをしようと思うと、「余計なことを・・・」と思われたりする場合も。
『上の者が叩かれる構図』はどこにいてもどの場面でも見かけるもの。
【部下は】自分に見えない部分の理解を
確かにどうしようもない上司もいます。
それは責められるべきですが、基本的に持ってほしい姿勢をお伝えします。
「自分に見えていない部分、知らない部分があるんだな」という理解。
上司の立場に立とうとする余地を残しておくこと。
上司は部下の仕事をしたことがある人が多いでしょう。
しかし、部下に上司の仕事をしたことがある人は、一人もいないのが普通です。
だからよく、仲間内で愚痴にもなります。
「店長は事務所にこもってなにしてるか分かんねえよな!」と。
ここに一人でも店長経験者がいたら?
知らないから見えないこと、理解できないことはたくさんあります。
まずはその前提だけでも持っておくといいと思います。
【上司は】チームの一員として
で、上司の方はというと、一人でやらないことです。
責任は上司にあるので、確かに上司がやらないといけないし部下に行っても仕方ないかもしれない。
だけど、上司の仕事を部下が知れば全体感がつかめるし、全体を知れば自分の動き方を考えたり会社への提案が出来たりする。
副産物としての効果もたくさん期待できるんです。
上司もチームの一員であることを意識し、タスクを共有する。
甘えを捨てて、部下にコミットする。
上司が自分の仕事を共有したところで、部下には協力できないかもしれない。
だけど、部下が仕事をしてくれているから、上司はその仕事ができる。
チームであることを忘れてはいけない。
上司の仕事はわざわざ部下に言う必要もないものだし、言ってしまったら頑張らないといけない。
だけど、部下には知る権利がある。
実際、知らないだけで不平不満になっているんですから。
「これは私の仕事です。私も頑張るので、皆さんも頑張りましょう。」
と言えるのが、立派な上司の姿ですよね。
今回のポイントは、『共有』です。
そして共有するには、負荷がかかる。
だからこそ、共有する効果は抜群です。
ポイント
風通しのいい職場は、タスクの顕在化から!
ブラックボックスをなくすこと。
みんなが気持ちよく、前向きに頑張れる職場を作っていきましょう!