アメリカで新規の失業保険申請件数が大幅に減少。
ワクチンの登場と政府の財政出動でようやくコロナ禍から脱出するのか?
では、日本はどうなのか。
あなたの周りでは景気はよくなっていますか?
仕事を失った人はいませんか?
何が違う?アメリカと日本の雇用!?
コロナが落ち着いた!?
アメリカの失業数が改善
米労働省が、4月10日までの1週間の新規失業保険申請件数が57万6000件だったと、15日に発表しました。
前週が76万9000件だったということで、去年の3月中旬以来1年ぶりの水準に改善したそうです。
コロナのワクチンが登場したことや政府の財政出動が効いているそうですね。
このまま雇用が改善していくのか!?
日本では新手のコロナ変異種が出てきて、ワクチンはまだ行き届かない状態。
とても気になるところですね。
でも、今回は「アメリカでワクチンが届いたから日本も大丈夫」という話ではありません。
じつはコロナとはあまり関係のない話になります。
コロナが加速した未来、日本の働き方はどうしたらいいのか?
ということです。
日本の実感
海外もひどい状態ですが、それに比べて日本は影響が少ないとも見て取れます。
それでもコロナ禍は強烈で、コロナを理由に解雇された人は累計で10万人を超えたそうです。
あなたの周囲ではどうでしょうか?
「そろそろ明るい兆しが見えてきた」という人はいるでしょうか。
僕にはそうは見えないんですね。
あるとしたら、『コロナと共にどう動いていくか』を決めたかどうかのように見えます。
つまり、「もう経済の改善は見込めない」と腹をくくったということ。
“コロナが加速”という表現を使いましたが、それはコロナがなくてもゆっくりと日本は変わらざるを得なかったということです。
(飲食店などはコロナの影響が大きいですが…)
そもそもの前提条件があったわけです。
人口減少とテクノロジーの進化
人口が減ると物は売れなくなる。サービスも会社も今ほど必要ありません。
経済はコロナがなくても落ちていました。
『では、それは悪い事ばかりなのか?』ということも考えましょう。
テクノロジーに仕事を奪われるのではなく、やりたくない仕事をテクノロジーがやってくれると思ったら。
人口が少なくてもやっていけるじゃないか。
少ない労働でたくさん稼げる世の中になるかもしれないじゃないか。
かなり安直な考えですが、大枠ではそんな社会を目指すと思っていい。
使われる人からテクノロジーを駆使する人への変換で人口減少を乗り切るのです。
自分の生産性を最大限にすることです。
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日本はどうなる!?コロナより人口
条件が全く違う~アメリカと日本
アメリカと日本の違いを見てみましょう。
人口の増減を、年代別などでグラフ化したものです。
OECD統計より
全然形が違いますね!
特に「20ー64歳」が、アメリカはグーンと上がってそろそろ止まりそうだけどまだ上がっている状態。(移民もありますが)
日本はドギューンと下がってます。
『生産人口の減少』
日本は働き手が減っているというのが一番の違いです。
この影響は本来ゆっくりと経済を押し下げるはずでした。
でもコロナが急に消費を抑えた。
働き手が減ってその後に消費が低迷し、会社が倒産し始めるという流れを一気に迎えてしまったんですね。
もう見方を変えましょう。
日本は人口減少の最先端を行っている。
人口が増え続ければいいのかといったら、それも違う。
世界では人口爆発による食糧難が懸念されていますし。
アメリカも20歳以下の線は下がりつつあります。
つまり、出生率は減り、人口はこのあと減っていきます。(移民がなければ)
これに対しゆっくりと、でも十分に手を打つでしょう。
日本がそのモデルケースになるかもしれませんね。
日本の現時点で何が問題なのか?
それは、高齢者を支えないといけないということです。
だから人生100年時代。高齢でも生産性を持ちましょうということですね。
高齢者も働く~一人の大きな価値
その理由が、こちらのグラフでよく分かります。
統計局より
日本の特徴は、若者に比べて高齢者の数が多いということ。
それに比べてアメリカはとてもなだらかに人口が減っています。
世界の人口増減率の予測を見てみましょう。
統計局より
アメリカはこれから減っていく予測です。
どの国においても、『人口を落ち着かせていく中で一人ひとりがいかに豊かになるか』がポイントと言えるでしょう。
そのために劇的に躍進しているのがテクノロジーです。
テクノロジーの本質は、人間にできることを増やすこと。
今まで働けなかった人が働き、苦手なことをやらずにすみ、やりたい方法で豊かになることです。
「おや?」と思った人がいるかもしれません。
「テクノロジーのせいで仕事が奪われるじゃないか!」と。
確かに、一時的にはそうかもしれません。
でも、洗濯を手洗いする人がいなくなったように。計算を紙に書いてする人がいなくなったように。
世の中の仕事が失われるということは、見方を変えれば豊かになる証明です。
人がやり方を変えればいいんです。
手洗い洗濯の達人から、洗濯機を使った洗濯屋さんになればいい。“洗う”ということの本質を知ることを強みとして。
手洗いは60歳以降はキツイけど、洗濯屋さんは100歳までできる。
「仕事を生むためにやることを増やす」というのは、もしかしたらわざわざ苦しい方へ向かって行ってしまっているということかもしれません。
でも現実社会では、言うほど簡単ではないこととみなさんも理解しているはず。
教育や雇用は、個人では変えられない大きな歯車として回っているからです。
だからこそ、そのなかでしっかりと『自分がどうするか』を自分で考えないといけません。
上のグラフから分かることは、一人ひとりが今までよりも大きな価値を生もうよ!ということです。
使われる人から駆使する人へ
会社で使われる年齢というのは、おそらく限界があります。
会社という場所は、若い人が資源を借りて修行する場所というものになっていく。
一定の年齢がきたらフリーランスになるというのが増えていくでしょう。
このように独立がしやすくなったのも、テクノロジーのおかげです。
情報が誰でも手に入れられるからです。
「会社に使われて学ぶ人」を経て、「テクノロジーを駆使して自立する人」へ変容する。
駆使する人とは、『やりたいこと』がある人です。
今までの社会は、じつは自立しなくてもやってこれました。
会社でずっと働かせてくれるからですね。
つまり、やりたいことがなくてもやってこれた。
でも、これからはそうはいかない。
人口ピラミッドを見てください。
会社の中があのバランスでいいと思える人はいないでしょう。
アメリカの失業が減ってきたからと言って、「日本でも長期で雇ってくれるところを探そう」と思うよりも大切なことがあります。
それは、雇用された先、いずれ自分が自立する時に『何がしたい』自分になっているか。
せっかく自分と向き合えるコロナ禍だから、辛いけど真剣に将来を考えるために今の自分を見つめましょう。
考えなしに就職先や転職先を探すより、よほど未来のためになると断言します。