これを書いている現時点、僕の娘は卓球を始めて丸3年。
本人もおかげさまで成長しているとは思うけど、実は僕自身の成長も感じます。
スポーツが周囲に与える影響はすごい!
ここでは娘の卓球を通じてはじめて“深く”気づいたことを書いていきます。
やっぱり、テレビを見ているだけでは伝わってこない裏側のドラマがありますね!
卓球初めて3か月、初試合
初試合のことはすごく覚えています。
まだルールも理解していないのに、「出るの!?」って感じでした!(笑)
小学生以下の卓球の試合は、「2年ごと」に階級が分けられている。
1・2年生=「バンビ」
3・4年生=「カブ」
5・6年生=「ホープス」
ウチの子は、「カブ」の3年生(下学年という)で出ました。
予選リーグで勝ち抜けた子だけが決勝トーナメントに上がる。
実は僕も卓球の試合を生で見たのはこれが初めて!
僕にとっては衝撃!
こんな世界があるなんて・・・
まだあどけない走り方の子供たちが、卓球台の前に立つと豹変する。
僕は甘く見ていたんです。
そこにあったのは本気の空気。
あちこちで上がる子供の“雄たけび”。
大人たちの“歓声”。
なんてことない県の体育館なのに、その空気に圧倒された!
試合の結果は・・・
周りはクラブでやってきた子たちばかり。
ウチの子はまだサーブすらままならない。
予選リーグ、全戦全敗。
「そ、そうだよね・・・」と思いつつ、親も複雑な気分。
試合出さない方がよかったのかな、とも一瞬考えました。
この時、強いクラブチームのコーチの人にサラッと言われました。
「2年は勝てないからね」
この時、「あ、うちの子、勝負の世界に入ろうとしてるんだな」と実感しはじめたのかもしれません。
ポイント
「勝ち」と「負け」しか存在しない世界。
親の僕が考えたのは『言い訳』でした。
「まだ始めて間もないし」
「他の子は長くやってるし」
そしてそれには何の意味もないことを知ります。
子供のスイッチ・親のスイッチ
この初試合、僕の中ではスイッチでした。
子供の卓球に本気になるスイッチです。
「ON」したのは、全試合終了後に泣いた娘。
「え!?お前、そんなに本気だったの・・・?」
恥ずかしながら、そう思ったんですよ!
自分より上手な子しかいない。
始めて3か月。
言い訳ならいくらでもある。
でも小さな子供はそんなに器用じゃない。
勝ったら嬉しい!負けたら悔しい・・・!
こんなに当たり前でシンプルなことを、改めて教えられました。
勝つか負けるか。
この単純で力強い構造で全員が競い合っているから、会場の熱がこんなに上がるんだ。
ポイント
「本気」は言い訳をしないこと。
逃げ道を作らないこと。
ただ「強くなりたい」だけ。
その「本気」が大人たちの心をガンガン揺さぶる!
娘は卓球を始めた時から、すでに勝負を始めていた。
娘は「言い訳」なんて求めてなかったんですね。
大人になった僕が、いかに「負けない」ことを気にしていたか分かりました。
意識の方向
僕はスポーツを本気でやったことがなかったので、こういう世界にすごく疎かった。
新卒採用をやっていたので学生さんのスポーツの話はよく聞くし、どんなマインドの人が社会でどう活躍するかはなんとなく分かる。
だけど、そのマインドに行きつく構造を理解していなかった。
色々あるとは思うけど、ひとつだけ「分かったかも」と思ったことを言うとしたら。
『負けることに強くなる』
なんというか、自分自身がやっているわけではないのでうまく言えていないかもしれない。
負け慣れることとは全然違います。
「自分はこの程度だ」とか「どうせダメだから」ではない。
負けるのは誰より嫌い。
それでも、負けるかもしれない戦いを挑める強さです。
「負けるの怖い」より「勝ちたい」が上位にある感じ。
徐々に僕も分かってきた気がします。
「負けるのが怖い」と言って戦いから逃げていた自分がいる。
その上に「負けたくない」があれば、勝つために努力することができる。
ここからしか成長は生まれない。
さらに「勝ちたい」だったらどうか。
卓球で考えると、“消去法”ではなくなる。
広がりのある戦略を考える、前に進む意識に変わる。
さらにもっと上に「強くなりたい」があるようだ。
すべては自分との闘い。
相手が自分である限り、その上昇志向には終わりがない。
一生勉強、一生成長。
負け続ける「負けるのが怖い」
成長する「負けたくない」
もっと成長する「勝ちたい」
一流「強くなりたい」
一流の卓球選手って、点を取られたあとに必ず自分の手元を見たり素振りしたりする。
相手ではなく自分を見ているんだな~と思いました。
この意識レベル、僕より娘の方が上手なようです。
悔しいけれど尊敬。
そして自分も頑張るぞと、心を動かされ続けています。
金メダル以外、全員敗者
全国大会のヤバい空気
娘が4年生の時、団体戦で全国大会に行きました。
団体戦はクラブ対抗。
小学生3人で組み、シングルス4戦ダブルス1戦のうち3勝で勝ち。
メンバー他の2人は6年生で、めちゃめちゃ強い!
持ってる娘なんですよ。
そんなメンバーで団体に出れるとはすごい幸運!
ウチの娘がダブルスでなんとか踏ん張れば、総合力でかなりいい戦力に。
この時、県の団体戦で優勝。
親としても一生忘れられない経験でした。
たぶん本人はどれだけすごいことか、分かってなかったと思います。(笑)
そして全国大会。
これヤバいです。
各都道府県から最強チームが集まる!
体育館を埋め尽くす人。
どこを見てもチームの横断幕が張り巡らされ。
テレビで見るあの子もいる。
もう、親の立ち入れる場所ではなかった・・・。
本気どころじゃない。
そんなのは当たり前だし、体育館に漂う戦う意思に圧倒されまくり。
150人ぐらいの選手(子供たち)
勝者は3人
その他全員、敗者
その後ろに、都道府県で負けた敗者が何百、何千
頭では分かる。テレビでも一流選手はたくさん見ている。
だけどその場はもっとリアルがある。
全員、本気。全員、敗者。
この、ドラマです。
全員が本気でぶつかり、3人以外が全員悔し涙。
まるで生命誕生の奇跡のようですね!
負けに立ち向かうことが本当の強さ
金メダルの先にまだ世界も未来も広がっている。
勝って終わる人はいないんです。
負けても負けても立ち上がり立ち向かう。
負けから逃げない。
負けを打ち負かす。
不屈のメンタル、最強のマインド。
自分との闘い。
これが本当の強さなんだと教えられた気がします。
で、単純にとらえると「そんなのできない」って思います。
だけど、娘はやってる。
最強のマインドは、弱い自分からも逃げないことだと思います。
弱いからダメだ・・・
その通り。
そこからしか始まらないんですよね。
僕は弱さを認められなかった自分を一番恥じています。
未だに余計なプライドがあるのも分かっているし。
負けてもいい。いや、よくはないんだけど。
負けるのは絶対嫌なんだけど、まだ立ち上がれる。
そのためには
ただシンプルに「強くなりたい」と思うことなんじゃないかと。
子供を見ていると、余計なもの脱ぎ捨てなきゃ!
と思わせてくれますね。
ポイント
負けることを恐れない。
世の中全ての人が、敗者だから。
あなたには、尊敬する人はいますか?
やっぱり尊敬する人から学ぶことは本当に多い。
僕は娘を尊敬しています。
僕の性格では、会ったことのない人を尊敬することはできなくて。
近くにいる人しか尊敬できないんですけど。
人生で2人目の尊敬する人がまさか娘になるなんて思いませんでした!
「継続は力なり」と言いますが、僕は娘を見ると「継続」自体が成果に見えます。
その裏に「本気」で「負け」に「立ち向かい」「続ける」力があることを知っていますから。
意外と近くに、人生や社会を教えてくれる人はいるかもしれませんよ。
最強のマインドづくり。
本ばかり読んでいないで、身近な人や子供からも探してみてはどうでしょうか。
伝わり方が段違いです!